オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

「思い残すことは何もない」。"真央ロス"から私を救う、浅田真央の美しいことば。

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「思い残すことは、何もない」と、浅田真央は記者会見で言い切った。「やり切ったので、生まれ変わってもフィギュアスケートはやらない」し「自分が望んでやってきた道なので、つらかったこともそんなにない」と。

あまりに晴れやかですがすがしい表情に、夏の空にはためく真っ白なTシャツの絵が浮かんで見えた。

 

正直、「選手として続ける気力がなくなった」というブログの文面を見て、「体力的に無理になった」とか「試合で通用しなくなったので」なんて涙ながらに言われたら、2週間ぐらい立ち直れないと思っていた。あらためて、自分の凡人さを再確認(笑)。

 

下世話な質問に対する返し方も超一流。

 

「ライバル、キム・ヨナ選手への思いは?」⇒「15、16歳くらいから、一緒に試合に出てきて、お互いに刺激を与えたりもらったりして、スケート界を盛り上げられたのではないかと思っています」。(解釈)「永遠のライバル」なんて思ってないし、「彼女への思い」なんて特にない。マスコミに対決をあおられつつ、試合を盛り上げることに貢献してきたと思っています。

 

「オリンピックの出場枠が2枠になったことと引退は関係があるか?」⇒「2月に決断したので、世界選手権が影響したというより、最後は自分で決めることなので」。(解釈)「そんなみみっちいことに影響されて、人生をかけてきたスケートをやめる決断をするわけないでしょ。私を誰だと思ってるの」。

 

浅田真央をずっと応援してきた人たちは、ソチの後の「ハーフ&ハーフ」から戻ってきてくれたことはうれしかったけれど、「ファンの気持ちが無理をさせてしまったのではないか」という後ろめたさはあったと思う。でも、「復帰してやってみたからこそ、悔いはない」と言ってくれたことで、心がとても軽くなった。

 

最後は少し涙を見せたけれど、ソチ五輪のフリーの後みたいに、「最後はファンに笑顔を見せる」を実行してくれた。ソチ五輪の後は"真央ロス"になって、もうフィギュアスケートは見ない。と思ったりしたけど、今回は落ち込まずにすみそうだ。

 

真央ちゃん本当にお疲れ様。そして、ルール変更や不透明なジャッジに憤慨し、真央ちゃんの成績に一喜一憂していた10年間の私にも、お疲れさまと言ってあげたい。