オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

海外記事から知る日本女子スケーターの素顔2/本田真凛ちゃんの意外なキャラ

 

 

次世代女子スケーター二人目は、知名度抜群の本田真凛選手。

 

その愛らしさゆえに、"第二の浅田真央"などと勝手に呼ばれることもあるようです。

少し前のことですが、2016年シーズンのジュニア世界選手権で優勝したときのインタビューが、「Golden Skate」 に掲載されていました。

 

「練習の虫」という私の想像していた性格とはちょっと違う、意外な素顔がのぞけたので、抜粋して翻訳してみます。

 

Japan’s Marin Honda sets goal for 2016-17

日本の本田真凛は、2016-2017年シーズンを見据えている。

By Tatjana Flade  「Golden Skate」2016年4月9日の記事より抜粋

先月の2016年ジュニア世界選手権で、日本の本田真凛が、ロシアの5年連続金メダルの記録に終止符を打った。

(中略)この14歳は、2010年の村上佳菜子以来の日本人ジュニア金メダリストとなった。

 

本田は、ジャンプ単体ではなく、繊細な表現と力強いスケーティング技術で、ジャッジの支持を受けた。
当初、中学生の彼女は、本当に優勝できたとは信じられないようだった。

「まだ実感がわきません。優勝したなんて、信じられません」と、大阪でトレーニングをしているティーンエージャーは話す。


「ほんとに、表彰台に乗ることだけを考えていたので、優勝は意識していませんでした。ショートプログラムが終わった後も、『自分よりうまくできた選手が2人いても、まだ表彰台に乗れるぞって思ってました」

 

f:id:tanegashimapi:20170704190228j:plain

By David W. Carmichael [CC BY-SA 3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons

 

本田のコーチの濱田は、本田は高い潜在能力を秘めているが、安定したスケーターだとは思っていないし、練習熱心だとも思っていない。

 

「たぶん、シニアの全日本選手権で9位、ジュニアの全日本で6位であったにもかかわらず、ジュニア世界選手権に派遣されたことが、本田のターニングポイントになったと思います」と、6年間、本田真凛をコーチしてきた濱田は言います。


「連盟は、彼女をジュニア世界選手権の派遣メンバーに選びました」

 

濱田コーチは、本田に話して聞かせたという。「ジュニア世界選手権に出場できなかった他の選手たちに対して、責任があるんだよ。出場できることを感謝するなら、頑張らなきゃいけないよ」と。

 

「 ジュニア世界選手権前の1カ月、彼女は私のいうことをよく聞いて、練習を頑張りました。1カ月頑張って、いい結果を得ることができました。彼女が、頑張ればいい結果を得られると学んでくれたらいいのですが」

 

妹の望結もスケーターであり女優。本田真凛が氷上で美しいパフォーマンスを見せるのと同じように、才能と演じることへの愛情は、家族全体に受け継がれているようだ。

 

「たくさんの人の前でスケートをして、みんなの目が自分に注がれるのは、本当にすてきなことです」と、本田は認める。そして、笑いながら付け加えた。

 

「"氷上のアクトレス"という気分です」

 

本田は、自分の性格を”のんびり屋”と評するが、濱田コーチも同じ意見だ。

「真凛はとてもキュートな性格ですが、真面目ってわけでもないんです。時々、宮原選手のショートプログラムを、コピーして滑る練習をします。すごく楽しんでいるんだけど、同じことを何度も繰り返してやるのは好きじゃない。苦手なの。2、3回やったら十分で、とても飽きっぽいんです。指導するのが難しいときもありますが、彼女は素敵な女の子。意地悪だったりは、しません」。

 

本田は、2016年の四大陸選手権の優勝者であり、2015年の世界選手権銀メダリストである宮原知子と一緒に練習している。

 

 「真凛は知子の友だちです。知子はものすごく練習熱心なんですが、それを見た真凛が言ったんです。『彼女の練習量はすごい。でも、私にはムリ』って」。

 

濱田コーチは、本田家の兄弟姉妹の中で、真凛がいちばん才能があると考えている。

 

「いちばん下の妹も才能があるけど、タイプが違います。妹はジャンプがうまいけど、真凛はすばらしいアーティスト。だから、あまり、やかましく言いたくないんです。音楽やスケートのエッジを感じ、音楽を楽しんでほしい。それが、いい結果をもたらすと信じています」

 

本田は、2006年のオリンピックチャンピオン 荒川静香を尊敬している。

 

「Youtubeで荒川さんのオリンピックでの演技を見て、本当にすばらしいと思ったし、彼女が大好きになりました。お会いしたことがあるのですが、私が指の先まで表現しようとしていると、ほめてくださいました」

 

「ショートプログラムの後半に、3回転ルッツ+3回転トゥのコンビネーションを入れたいんです」と、彼女は表明した。

 

ハンガリーでの大会では、3回転ループ+3回転トゥのコンビネーションを跳んだが、足にトラブルを抱えているため、ルッツやフリップを跳ぶのは簡単ではない。

 

「フリップやルッツを跳ぶとき、トゥの部分をあまりうまく使えないことがあります。より強く、安定性を持たせるために、トゥの部分の筋肉を鍛える訓練をしなくては」と、コーチは話す。

 

本田は、トリプルアクセルか4回転についても思案中だ。

 

「シーズン中はそれらの新しいジャンプに挑戦できませんでしたが、トリプルアクセルか4回転サルコウに挑戦するかもしれません」