オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

お金を出せば、なんでもあり? アイスリンクの広告に気品を。

広告が多すぎて、目がチカチカ

こんにちは。種子島ぴーです。ロステレコム杯の放送を見てまず感じたのは、リンク内の広告の多さでした。

 

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もともと日本語広告の多さは知られていましたが、今回は一社の広告の幅が狭くなって、社数が増えていたように感じました。

 

リンクに張り巡らされた広告は、速いスピードで氷の上を移動する選手をカメラが追うと、しま模様のように見えて、チカチカします。見ているほうも気が散るけれど、演技をしている選手もやりにくいのではないでしょうか。

 

ベストポジションに「やせたい!」 

なかでも気になった広告は、「つけてみて "やせたい"!」という足のイラストの広告。なぜか、重要なジャンプやスピンの背後に映り込む、ベストポジションにあったんです。 

 

羽生選手の記念すべき初4回転ルッツの背景に、"やせたい"!」

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ミーシャ・ジーの厳かなアベ・マリアの背景に、"やせたい"!」

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長洲未来選手の勇敢なトリプルアクセルが着氷した背景に、"やせたい"!」

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須藤すみれ&フランシス・ブードロー=オレ組が、大技ツイストリフトを決めた背後に、"やせたい"!」

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なんというか、演技の世界観をぶちこわしにしているように感じてしまったんです。

 

だいたい、摂食障害に苦しむ選手もいる中、「やせたい!」ってどうなの? ダイエットせずに安全にやせられるってことなのか? もしや、選手やフィギュアスケートを習っている生徒さん向けの広告なのか?  詳しく知らないので、確かなことはわからないけれど。

 

昨年はギャンブル広告も!

でも、この広告、昨年のロステレコムのときもありましたよね?

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なんと、「毎日、誰かに1億円!! 当たるんです!」という広告まで、となりにあるじゃありませんか! しかも、この広告には社名が書かれていない。いわゆる、「一攫千金広告」というやつですね。と思ったら、商品名が「当たるんです」だそう。公共オートレースが主催する、4096分の1の確率で毎日誰かに最大1億円が当たるロトくじらしいです。ストレートに言えば、ギャンブルくじですよね。

 

リンクに貼る広告は、社名とロゴだけにしてほしい。と、私は思います。

 

電話番号っていうのもあったよね。

世界選手権のときに、リンクに介護の会社の電話番号が書かれているのを見たときも、「はぁ~?」と思いました。

 

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まず第一に、メッセージを発する広告は、選手の気が散るから止めるべきだと思います。演技中は集中しているのが当然といえども、「毎日、誰かに1億円が当たる」と言われれば、気になりますよねー。そもそもこういう広告は、どうにかして注意を引くようにトリッキーな表現を使ってたりします。

 

選手はリンクを確認するとき、「どのあたりでジャンプのテイクオフに入る」とか、「だいたいこの位置でスピン」とか考えるものじゃないのかな。「トリプルアクセルの踏み切り正面に、足のイラスト」とかどーなの~

 

リンクはチラシじゃないんだぞー

そして、世界に向けた競技会で、特定の国の人だけを対象にした広告って、おかしいと思うんです。

たとえば、この広告。フィギュアを見るファンは、親の介護問題を抱える層が多いと踏んでの出稿だと思いますが、

 

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フランス人がこの広告を見て、「介護を頼もう」なんて思うわけはなく、完全に日本人ファンに向けたものですよね。

 

「やせたい!」がOKなら、中国にあるレストランチェーンが、フィギュアの放送を見ている中国人に向けて、「24時間出前します。電話は××-×××」+「ラーメンの写真」とかもありですよね。

 

上品ぶるつもりはありませんが、仲見世の芝居小屋じゃないんだから、ガチャガチャゴチャゴチャ広告を貼ってほしくない。

ISUとしては、少しでも多くの企業に広告を出してほしいでしょうから、広告スペースを小さく分割してお求め安くし、広告内容もスポンサーの要望をできるだけ聞いてあげようとするでしょう。

 

でも、演技をしている人、見ている人のことも考えてほしいなー。そのうち、増え続ける羽生選手の中国人ファン目当てに、中国企業がもりもり広告を出してきて、1m幅で広告45社・・・とかなりそう。