大切な人が入院していると知ったのは、観光で伊勢方面に向かっている電車の中でした。
私はひどく動揺し、旅行どころではない気持ちになっていましたが、伊勢神宮を訪れる予定になっていたことを思い出し、「この旅を"祈りの旅"にしよう」と決めたのでした。
普段の私は、無宗教ながら、神頼み。何かあれば自分の内なる神に山ほどの願い事をし、小心者ゆえなのか、けっこうゲンを担ぐほう。
そんな私に対して、伊勢の神様はやさしかった。
伊勢神宮は、いうまでもなく日本の神社の最高峰。
「一生に一度はお伊勢さんへ」という言葉もある通り、砂利道やアップダウンが激しい場所があるものの、足の悪い方もたくさん参拝なさっていました。
ちなみにですが、伊勢神宮で貸し出している車椅子は、普通の車椅子よりタイヤが2倍くらいの太さがあります。
さて、「祈りの旅にしよう」と決めた私でしたが、伊勢神宮のホームページを引用させていただくと、域内には、
天照大御神をお祀りする内宮(ないくう)と、衣食住を始め産業の守り神である豊受大御神(とようけのおおみかみ)をお祀りする外宮(げくう)を始め、14所の別宮(べつぐう)、43所の摂社(せっしゃ)、24所の末社(まっしゃ)、42所の所管社(しょかんしゃ)があります。
すべてをまわることはできないので、私は内宮と外宮、そして別宮14所を参拝することにしました。
ところが、どうやら、内宮と外宮は神様に日ごろの感謝をささげる場所で、個人的な願い事をしてはいけないとか。
一方、別宮ではお願い事をしてもいいのだそう。
私は、内宮と外宮では神様へ感謝の意をささげつつ、大切な人の無事を祈願して22円のお賽銭を投入するというグレーな参拝をし、
(健康を願うときは、文字の画数の22画と合わせて22円がいいという話を聞いたため)
別宮ではストレートに大切な人の健康を祈り続けました。
そして、それぞれの正宮を参拝した後に頂いた(買った)のが、開運鈴守です。
伊勢神宮の開運お守りの特徴は、内宮と外宮で形が違うこと。
そして、鈴が付いていることです。
これは、鈴の音が邪気を払ってくれるからだそうです。
内宮の開運鈴守
巾着の形をしています。
外宮の御守り
勾玉の形をしています。
どちらの御守りも、作りからして他とは違うしっかりとしたもので、
美しく気品があります。
大切な人や家族はもちろん、自分用にも内宮と外宮の開運鈴守を購入。
どこへ行くにも、どちらかを鞄に入れています。
すると、大切な人の病気も快復し、私自身も、後から振り返ると「この御守りに守られていたんだな」と感じることが何度もありました。
「ちりん」という鈴の音が、私が通る前の邪気を蹴散らしてくれている感があります。
そうなると、この御守りを身に着けていないと不安を感じるようになってしまって、手放せなくなってしまいました。(それも、ちょっと問題か?)
この鈴の音は、鞄の紐につけると音が響いてしまいますが、鞄のポケットの中に入れておけば、響きません。たぶん、鬼のみなさんだけに聞こえる程度だと思います。
ちなみにですが、最初に書いたように伊勢神宮は神社の最高峰なので、御守りを返しにいくときは、日本全国どこの神社でもいいそうです。