地下鉄三越前駅の地下道を歩いていたら、大行列ができていた。
「×××××の最後尾はこちらでーす」と、看板を手に連呼している係員が見えたものの、
「×××××の」部分が聞き取れない。
新しい映画館でもできたのかと近寄って見てみると、「アートアクアリウム 2017」の文字が。水族館がオープンしたのだろうか?
しかし、会場は11階でチケット売り場は4階であるにもかかわらず、地下まで行列が続いているとは、かなりの人気ぶりである。
家に帰って「アートアクアリウム」について調べてみると、今年で11年目。東京・日本橋と京都・二条城で開催されていて、延べ730万人を動員しているイベントだという。
全然知りませんでした。
東京・日本橋の会場は、「江戸時代に日本橋で金魚が庶民文化として根付き、金魚を鑑賞して涼をとっていた文化を現代によみがえらせた」とのこと。
面白そうだったので、リフレッシュもかねて行ってみることにした。
今年のテーマは、「龍宮城」。
会場に着くと、平日の夜にもかかわらず、浴衣を着たカップルが多い。
浴衣を着用していると、会場となっているCORED 室町で、限定サービスやプレゼントが受け取れるらしい。
展示会場の入口周辺には、金魚をテーマにしたスーベニアショップやラウンジのような場所もあり、なかなか雰囲気がある。
会場の入り口は、こんな感じ。博物館のようでわくわくしてきた。
最初は、見事な九谷焼の金魚鉢に入った高級金魚を見て、「見事だな」「昔の大名や大金持ちの商人は、こういうふうに金魚を愛でていたのか」などと、想像をふくらませていた。
どの金魚も、ふくふくと丸みがあって大きい。「この"らんちゅう"は10万円以上するかも」とか「品評会に出されるレベルか」などなど、下品なことを考えていると、会場の照明が落とされて怪しげな雰囲気に・・・。
19時以降は、「ナイトアクアリウム」に変わるのだ。2種類の雰囲気を楽しむために18時に入場したのだが、この日は18時10分頃にナイトアクアリウム化した(と思う)。
みなさん、一つの展示を何分も見続けている。というのも、金魚って観賞魚だからフォトジェニックなんですよね。いい写真が撮れるまで、何分でも他の人の迷惑を顧みず、金魚にスマホを向け続ける人たちもいた。うぅ・・・進んでくれ~
会場内には、金魚のほかに「ニモ」のような海の魚もいて、全体で約8000匹の観賞魚がいると書かれていた。
8000匹・・・
たとえば、会場に並べられた提灯のような水槽の中にも金魚がいますし、
巨大なキャンディボックスみたいなオブジェの中も、金魚、金魚、金魚。
なんか、金魚=清涼感というよりも、
金魚⇒婆娑羅大名⇒ドラマ「大奥」⇒「ごてごて」といった連想ゲームで、徐々にマイナス方向へ。
そういえば、小さい頃、家に金魚について書かれた児童書があった。
「金魚って、フナが突然変異したものを、交配させていったんだっけ?」とか、「見た目が変わっているほど珍重されたんだよな」とか考えているうちに、複雑な心境に。
観賞魚だからしかたがないのか・・・
こんなネオンチックなライトを当てられて、金魚は大丈夫なのだろうか・・・
しかし、これを見たところで、ついにギブアップ。
金魚のビン詰 という言葉が浮かんで、
胃のあたりにこみ上げてくるものが・・・これはもしや、「金魚酔い」?
私はここらで失礼いたしますが、金魚が好きな人なら、ビデオ上映やバーもありますし、デートに最適です(ぜーぜー)
東京会場は、9月24日(日)までどす。