オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

「ネイサンの衣装、パーティの接客係みたいよ」。ご存知ベルレオスさんによるロステレコム杯メンズ衣装評Part.1

 

ベこんにちは。 種子島ぴーです。

このブログではすっかりお馴染みになったデザイナーNick Verreos(ニック・ベルレオス)さんによる、ロステレコム杯の男子シングルの衣装評が届きました。(って、私が勝手に見ているだけですけどね)

 

私は普段、漠然と衣装を見て「素敵」とか「なんか妙だ」とか思っているので、専門家の意見は、「ここまで見てるのか!!」と新鮮です。Nick Verreosさんの意見に賛成の人も反対の人も、楽しんでお読みいただければと思います。

 

Nick Verreosさんって、誰?

 

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Nick Verreosさんって、誰? という当然の疑問をお持ちの方は、過去記事をご覧ください。 

 真央ちゃんの衣装を振り返ったPart1~3があります。

 

 

「ICE STYLE」ロステレコム杯のメンズ衣装レビュー翻訳

駆け足で訳しているので、細かい誤字・誤訳は見逃してくださいまし。

Please access his beautiful site!!

nickverrreos.blogspot.jp

 

日本のファンに幸あれ!

先週は、ISUフィギュアスケートグランプリシリーズの初戦だったわよね。ロシアのロステレコム杯よ。

 

GOOOOO JAPAN!!!  ロシア大会が開かれたのは・・・ロシアよ。でも、会場のメガスポーツアリーナは、献身的な日本のファンでぎっしり埋まっていたわ。何千人って人が、日本のスケーター、とりわけ羽生結弦を応援するためにロシアまで旅してきたの。ISUとフィギュアスケートを盛り上げる、たくさんのファンたちに幸あれ!

 

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さてと、重要なことに触れていくわよ。衣装よ、衣装! 知っての通り、あたしは、このブログ「Ice Style」で、フィギュアスケートの衣装について論じたり批評したりするのが、だーいすきなの。じゃ、2017年のロステレコム杯の衣装について、始めましょ。まずは、男子。別の記事で、女子とペアとアイスダンスもやる予定よ。

*「コスチューム」を「衣装」と表記させていただきます。

 

「ネイサン、まるでパーティの接客係よ」

まず言っとくけど、ネイサンは4回転ジャンプの天才よ。それは尊敬してる。でも、あたしがいただけないのは、彼の衣装なの。この全身ブラックのドレス・シャツとパンツのスタイルは、ショートプログラム「Nemesis」byベンジャミン・クレメンタインで着たものよ。音楽は、骨があって、ジャズ風でもあり、モダンで・・・だから、小ぎれいなブラックの衣装は、合ってると思うわ。だからって、コレ? コレでいいの? ネイサンったらまるで・・・パーティの接客係じゃないのさ。

 

 

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全身ブラックなのが問題だって言ってるんじゃないの。ちゃんとやれば、とても素敵で興味深い衣装になると思うのよ。お手本を見てちょうだい。

 

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左から、2011年中国杯のジェレミー・アボット、2010年バンクーバーオリンピックのエバン・ライサチェク、2013年全米選手権でカルメンを演じたときのマックス・アーロンよ。

 

ライサチェク、こんな衣装着てたっけ?「シェヘラザード」。エグいな。

 

 

ネイサンは、パーティ会場の「スタッフぅ~」みたいな格好をする必要はなかったのよ。それだけ言っとくわ。

 

 

 

「本物のフリーの衣装は、製作中なだけよね?」 

フリープログラムは、クリストファー・ゴードンによる映画音楽「毛沢東のバレエダンサー」。青年よ、あーた、フリーの衣装もよくないわ。

 

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インディゴブルーのドレス・シャツ(なんてイケてない色!)。映画は、リー・ツンシンの中国の辺境での人生初期と、アメリカでバレエ人生を終えるまでを描いたものよ。映画のポスターに使われた衣装だって、もっとエキサイティングだったわよ。

 

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あたしは、ほんとにほんとに、この衣装が間に合わせのつなぎで、本物の衣装がこの記事を書いている間に製作されていることを願ってるわ。あたしの願いよ、かなってチョーダイ!! あたしは、ネイサンの4回転に畏敬の念を抱いているの。でも、衣装は、どうにかしてほしい点がたくさんあるわね。

 

「ロシアの若手くん、ナイスよ」

ロシアのミハイル・コリヤダのショートプログラムは、モーツァルトのピアノ協奏曲第23番とタンゴだったわ。この衣装、好きよ。これこそ、あたしがネイサンに着てほしいものよ。こぎれいで、とても彼によく似合っていて、”衣装”としての刺激があって、かといって、やり過ぎ感はないの。

 

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フリープログラムは、エルビス・プレスリー・メドレーね。

 

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ミハイルは、エルビスの有名な衣装に敬意を表して、プレスリールックを自分の衣装に取り入れているの。1972年の上の写真のコンサートの衣装じゃないかしら。オリジナル衣装の前身ごろのデザインに明確な敬意を表わした、ミハイルの衣装の細部が気にいったわ。ショートに続いて、ロシアの若手くんのナイスな衣装だわ。

 

「ベルトは不要だけど、全体的にいい衣装ね」

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デニスは、ヴィットリオ・グリゴーロの「トゥ セイ」を上の写真の衣装で演じたわ。ブラックのパンツとラップスタイルの白い刺繍のシャツのひとそろいよ。ちょっぴりファンキーなスタイルの古典的なオペラのテノール歌手にヒントを得たものね。特に、キャビア・ビーズで刺繍された、糸のような刺繍飾りがいいわね。

 

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フリーは、ディマシュ・クダイベルゲンの「S.O.S D'un Terrien en detresse」。母国カザフスタンの歌手の有名な歌に乗せて演じたわ。

(ディマシュ・クダイベルゲンは、カザフスタンの歌手で、中国の歌謡コンテストに出場して、驚異の音域で一躍有名になった)。

 

シルバーのスパンコールの装飾とシフォンのヒダがある、つややかでモダンな衣装。全体的に見て、美しく深い意味を持った曲に合ったいい衣装だと思うの。難癖を付けるとすれば、クリスタルのベルトはいらなかったわね。とは言え、素敵な衣装よ。

 

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長いな~ここまでで3000文字ぐらいあるな。私のブログって、どうしてこう文章が長いんだろう。読むほうも大変ですよね。いつも最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。

いったんここで終了し、Part2に続けたいと思います。