こんばんは。全日本選手権のチケットも抽選にハズレた 種子島ぴーです。
珠玉の演技を魅せたアダム・リッポン
さて、先日行われたNHK杯では、アダム・リッポンの衣装に圧倒されてしまいました。ショートは、カリブ海の避暑地にいるメンズのような雰囲気(カリブ海に行ったことはないですが)。美しいボディも含めての衣装でしたよね。
フリーは、(衣装の方向性がまったく違いますが)ムーランルージュの舞台に立っても見劣りしないゴージャスでビューティフォーな衣装。珠玉の演技をさらに引き立てる、美意識全開のものでした。
フリーの「Arrival of the Birds」は、各国の実況も言葉を失うくらい感動していたようです。プリティッシュ・ユーロは、「これこそ忘れ得ぬプログラム」「一世一代の名演技」とまで言っていました。
が、英語の解説を聞き比べた結果、詩的かつマラソン解説の増田明美のようなトリビア情報を盛り込んだカナダの放送局「CBC」を、私の中のベストとさせていただきます。
(解説の前提として)
ジュニアクラスで早くから頭角を現した美少年アダム・リッポン。しかし、オリンピック選考の場である全米選手権で、バンクーバーのときもソチのときも不本意な演技をし、出場を逃してしまいました。
一念発起した2015-2016年シーズン、今回と同じ「Arrival of the Birds」で全米選手権優勝。続くシーズンのグランプリシリーズでは2大会で台乗りを果たします。ところが、足の骨折で全米選手権を棄権し、しばらく休業をよぎなくされてしまいました。
怪我から復帰した今シーズン、最後のオリンピック挑戦になるかもしれない平昌へ向けて、かつて全米で優勝したときの曲をひっさげ、リッポンは戻ってきたのです。
傷ついた鳥が、やがて力強く飛び立っていく様子に、怪我を乗り越えて強くなった自分を重ねて歌います! 「Arrival of the Birds」。どーぞー!! いや、歌じゃないな。しかし、歌ったな、エキシビジョンで。反応に困るな。「うまいですね」としか言いようがないな。
では、どーぞー!!
フリー「Arrival of the Birds」by CBC解説翻訳
さあ、アダム・リッポンの登場です。2016年の全米チャンピオン。
今年は全米選手権を棄権して、タイトルを防衛することができませんでした。なぜなら、足を骨折してしまったからです。グランプリシリーズに参加し始めたのは、2008年です。
それはともかく、お誕生日おめでとう、アダム・リッポン! (11月11日生まれです)
ん~ふ~(そうそう、誕生日だね)。
でも、2016年は、最終的にもっとも成功したシーズンでした。フランス杯とスケートアメリカの2度も、どちらも銅メダルを獲得して初めて表彰台に上がったし、初めてグランプリファイナルに進出する資格を得ました。
(♪バサバサ♪ 演技スタート)
鳥のようなクオリティ 鳥のようなコリオグラフィ
彼は、4回転をたくさんプログラムに組み込んではいませんが、ここでものすごーく難しい4回転ジャンプであるルッツを跳びます。
(4回転Lz)
イェ~イ、頑張ったね、アダム。
審判は、氷を蹴るときブレードがどうであったか、回転が足りているかを見ます。ゴージャスな4回転ルッツで幕を開けました。
(3F+2Lo)
アメリカの同胞ジェイソン・ブラウンと同じく、アダムは4回転競争に加わらないことに決めました。自分がもっとも輝けるものに、フォーカスすることにしたのです。
音楽と共鳴し、すばらしい時をつむぐこと。振付を追究すること。もちろん、すばらしい3回転ジャンプを跳ぶこと。
彼は、ゴージャスなジャンパーだ。
(静寂の中でのステップシークエンスby鳥)
音楽が、彼の作品に合わせて創られたサウンド・トラックのように奏でられている。
(♪バサバサバサ)
羽を広げて舞い上がれ~
トリプルアクセルからのステッピングアウト。3A+2T+2Lo
すばらしい入りとナイスなコンビネーション!!
ちょっとした井戸端論争が続いているよね。4回転一辺倒で評価されるプログラムをやる選手と、4回転を3つも4つも跳ぼうとはしないけれど、プログラムに(表現面、スピン、ステップなど)他の部分を盛り込んでいる選手を比較して。
(3A)
踏ん張った! 2本目のトリプルアクセル、なんとか踏ん張った!
(3F+3T)
(3S)
(3Lz)
グランプリシリーズが始まる際に、私たちは勝つために同じプログラムをリピートすることについて議論しました。このプログラムは、間違いなく、彼にグランプリシリーズでの成功をもたらしています。
また見ることができて、本当にうれしいプログラムです。
質問に答えて彼は言いました。「僕は、自分を信じています。自分がやろうとしていることを信じています」と。
アダムは、自分の能力を最大限に活かせることをしているのね。
(スピン ♪バーズ アライブッド)
ふふ。ハッピー・バースデー、アメリカのアダム・リッポン!
(歓声 わーわー きゃー、リッポーン)
彼は、今年、全米選手権でゆるぎない演技をしたいと思っています。
全米選手権でのふがいない演技によって、過去2回のオリンピックを逃しています。2010年の全米では5位、2014年は8位でした。彼は、2016年にやったこと、つまり優勝して、韓国で開かれるオリンピックへの出場権を得たいのです。
スケーティング技術についての話に戻ると、4回転ルッツは、ちょっと回転が足りないね。でも、ほんの、ほんのちょっとだ。誕生日に成功して、僕もうれしいよ。
言おうとしたことだけど、彼は、肉体改造をしたんだ。ジムに通ってウェイトトレーニングをした。だから、(演技をするだけの)身体能力が身に付いている。身体を再構築することで、キャリアを再構築しようとしたんだ。実際、そうなったよね。
カロリーナ・コストナーのようだわ。彼は、スポーツへの精神的なアプローチにおいて、かなり勉強したと思うの。精神的に、とても穏やかだわ。
彼から、自分が得意なことをやろうと決めたような印象を受けるわ。彼は、やるべきことをやっているのよ。そうすることが、幸せなのよ。
スケートファンとしては、なんていうか、お二人さんもプログラムをもう一度見直して検証して見てよ。3つ目のジャンプ、3回転ループの入り、つなぎ、バランス、なんてオタクっぽいスケーティングなんだ。まったく。
はははは 問題ないでしょ?
149.86点を獲得すれば、この時点でトップになります。彼のフリーの得点は、177.04点。いいスタートです。
とにもかくにも、お誕生日おめでとう! 28歳。まだ若いわ。
261.99点。ここ日本でのグランプリ・シリーズで、暫定的に1位です。
(完)
訳の間違いは後日修正します。
おやすみなさい。