明けましておめでとうございます。種子島ぴーです。
本年もよろしくお願いいたします。
お正月はブログをお休みしようと思っていたのに、結局、記事を書くことに・・・
というのも、年明け早々、全米選手権が始まってしまうからです。
スケーターにクリスマス休暇を与えないのが日本だとすると、お正月休暇を与えないのがアメリカです。クリスマス>>お正月というお国柄の違いでしょうか。
さて、日本女子のオリンピック選考も実力がきっ抗していて難しいものでしたが、アメリカ女子も負けていません。誰が選ばれるのか見えない状況です。といっても、アメリカの場合は出場枠が3。うらやましいですね。
とりあえず、抑えておくべき選手は誰か、NBC SPORTSの記事を抜粋訳してみましょう。
NBCスポーツ記事抜粋訳
アシュリー・ワグナーが全米選手権でオリンピック選抜を引っ掻き回す。
来週、サン・ノゼで開かれる全米選手権で、オリンピック出場者が確定します。
全米選手権の後、オノンピックに出場する3人の女子選手が、協会によるいわゆる『密室会議』によって決められるのです。
試合の行方も、簡単には予想できません。
冬季オリンピック選考の参考にするイベント大会も、昨年の米国フィギュアは、もっとも混沌としていた一年でした。
いつものことながら(4年前と同じように)、混沌とさせた原因はアシュリー・ワグナーです。
3度の全米女王であり、2016年の世界選手権銀メダリストであるワーグナーは、この6年間の好調なシーズンの中、もっとも苦戦した年でした。26歳になり、来週の大会に出る女子の中で、最年長になりましたが、ここまでうまくいっていません。。
「まったく、いいシーズンじゃなかったわ」とアシュリーは言いした。
もしも、来週の全米選手権ですべての選手がベストスコアと同じ点数を出したとしたら、彼女は4位で終わるでしょう。
「私のように、毎日毎日ハードな練習をしたのに試合で体が動かなかったら、アスリートにとってはものすごくフラストレーションがたまるものよ」
長らくワーグナーのライバルだったグレーシー・ゴールドは、うつ病と不安症、拒食症の治療のために、今シーズンの競技から離れました。
今シーズン(秋以降)、ワーグナーより高い点数を出している3人は、頭角を現したブラディ・テネル、2010年のオリンピック選手である長洲未来、ワーグナーと一緒に練習をしているマライア・ベルです。
続くカレン・チェンは、昨シーズンの二大競技会である全米選手権と世界選手権で、アメリカ選手の中ではトップの成績を収めています。
では、全米選手権の優勝候補は誰なのか?
「そんなこと、私に聞くことじゃないわ。私にとっては重要じゃないもの」と、長洲未来は言いました。
大事なのは、トップ3に入ること。そうすれば、たいていの場合、オリンピックに出場する権利を得られます。
しかし、気分的には、フリープログラムを滑った後も、すべてが解決したとは思えないでしょう。その夜は、何人かのスケーターにとっては、落ち着かない夜になります。次の日の朝に、出場者が発表されるまでは。
特に、2014年に何が起こったかを考えれば!!
4位だったワーグナーが、3位だった長洲未来を差し置いて、オリンピック出場者に選ばれたのです。スケート協会の〝さまざまなことを考慮した独自基準〟に基づいて。
全米で見るべき6人の女子選手
◆アシュリー・ワグナー
全米選手権優勝3回、2016年世界選手権銀メダル
2017-2018米国ランキング4位
唯一、世界選手権でメダルを獲っている彼女は、11月26日のスケートアメリカのフリーを、足首の感染で棄権した後、「劇的によくなった」そうです。
抗生物質の投与を受け、スケートを一週間休んだことに続いて、フリーのプログラムを「ムーランルージュ」から「ラ・ラ・ランド」に変更したことが発表されました。
ワーグナーが一番チャレンジしなければいけないことは、アメリカ女子選手にはよくあることで、ジャンプのアンダーローテーションです。グランプリシリーズでは、13個のジャンプのうち7個に対して、審判はアンダーローテーションを取りました。しかし、全米選手権の審判団は、たいていもっと甘々です。
よって、ワーグナーは、1928年以来、最年長のシングル女子オリンピック選手になるでしょう。
◆カレン・チェン
2017年全米チャンピオン、世界選手権4位。
2017-2018米国ランキング4位
チェンに選考を引き寄せるには、選考委員会が2018年の全米選手権の結果と2017年の世界選手権の結果を同等に扱う必要があります。
チェンは世界選手権で4位であり、これはワーグナーより3位、ベルより8位上の順位です。オリンピック出場選手が今日選ばれるなら、18歳の彼女がナンバーワンで選ばれるべきだという論争は起こるでしょう。
しかし、今シーズンのチェンは、オリンピック選手にふさわしくありません。2つのグランプリシリーズの大会では7位と8位で、フリーだけを滑ったジャパンオープンでは、6人中6位でした。ジャンプに苦戦し、オリンピックのプレッシャーを前にして弱音を吐いています。
彼女のシーズンベストは、トップのテネルと21.3点も離れていますが、3位の選手よりは5.76しか離れていません。表彰台に上がるには、それほど改善が必要ではないかもしれません。(手が届くかも)。
◆長洲未来
2010オリンピック4位
2008年全米チャンピオン、
2017-2018米国ランキング2位
2014年のオリンピックで、全米で3位になったにも関わらず選考から漏れた、センチメンタルな記憶がよみがえるオリンピック候補者です。
かつて長洲は、米国女子スケート界の天才でした。わずか14歳で全米で優勝。2010年のオリンピックでは4位であり、世界選手権ではユナ・キムと浅田真央をショートで上回りました。(フリーで崩れて7位に終わりましたが)
その後、彼女は表舞台から消えましたが、スケーターとしては長命です。過去10回の全米選手権で、直近の9試合でトップ7に入っています。
今シーズンは、トリプルアクセルで気炎を吐いています。9月の試合では二度、女子で最も難しいジャンプを着氷しています。これは、ターニャ・ハーティング以来、アメリカ女子選手として2人目です。ただ、着氷は両足で、完璧ではありませんでした。
4年前に起こったことを教訓に、長洲は協会が彼女を選ぶように仕向けるために、優勝しなくてはいけないでしょうか?
「優勝しなくちゃなんて思う必要はないわ」と、これが最後の全米出場になるとは考えていないことを付け加えて、長洲は言いました。
「トップ2に入りたいの。本当に、オリンピックに出たいから」
リスクを避けて、しり込みしたりしないと彼女は言いました。
「最後に勝負するときよ」
◆ブラディ・テネル
2017全米銅メダル
2015全米ジュニア優勝
2017-2018米国ランキング1位
昨年の全米では9位でしたが、今シーズンの女子の中では、ランキングトップです。シカゴ郊外出身19歳は、全米女子の予測不能な選手です。
スケートアメリカでは、米国女子選手最高の得点をたたき出し、パーソナルベストを上回って、銅メダルを手にしました。その時の得点は、2016年にワーグナーが世界選手権銀メダルに輝いたとき以来の高得点です。
◆マライア・ベル
2017年全米銅メダル
2017年世界選手権12位
2017-2018米国ランキング3位
2016年8月にワーグナーと同じトレーニングチームに入ってから、頭角を現しています。
◆ポリーナ・エドモンド
2014、2016年全米銀メダル
2014オリンピック9位
2017-2018米国ランキング13位
ソチオリンピックに出場したすべての競技の選手の中で最年少だった彼女は、右足の骨挫傷によって2016-17シーズンを棒に振って以来、20カ月ぶりに競技に戻ってきます。
以上、駆け足で訳してみました。
私は長洲未来選手に、4年前の借りを返してほしい!!
彼女がトリプルアクセルを跳ぶのかどうかもドキドキです。挑戦してほしいけれど、せめてショートでは安全策を取ってほしい・・・と思ってしまう。
そして、グランプリシリーズを途中棄権して、「断言するわ。あたしは全米で優勝するわ」とのたまったワーグナー姐さんの有言実行ぶりはいかに・・・
今シーズン、まったくさえないカレン・チェンが、巻き返しを図るか・・・
はたまた、ブラディ・テネルが〝米国版坂本花織〟になるのか・・・
どうなる全米女子!! 注目です