オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

アシュリー・ワグナー点数に激怒&米国女子オリンピック出場3名決定。

こんばんは。だらけた年末年始から一転、スポーツクラブでハードに動いて筋肉痛の種子島ぴーです。

さて、米国女子のオリンピック出場者3名が決定しました。

全米選手権上位3名のブラディ・テネル、長洲未来、カレン・チェンが、平昌オリンピックに行きます。アシュリー・ワグナーは、オリンピックチームからはずれました。

 

4年前の論争に懲りたのか、今回は全米選手権の順位どおりに3名が選ばれました。

1位 Bradie Tennell

2位 Mirai Nagasu

3位 Karen Chen

 

未来ちゃん、やったー!! よかった!! おめでとう。

 

 

が、アシュリー・ワグナーがフリーの点数に激怒。

アシュリー・ワグナーは、ショート5位と出遅れたものの、フリーでは新プログラム「ラ・ラ・ランド」を情感たっぷりに演じ、会場も大盛り上がり。本人も涙。アルトゥニアンコーチも大喜び・・・

 

だったのですが、点数が表示されると無言&無表情に。140点近く出ると思っていたのかもしれません。彼女のベストスコアは、142.23です。

コンビネーションジャンプが3回転から2回転になったり、両足着氷のジャンプがあったりしたものの、実況も「このプレッシャーの中、すばらしい演技」と叫ぶほど、なかなかの出来に見えました。
 

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ご覧のように、3位のカレンとの総合点の差はわずかに2.4点。「フリーの点数が低すぎる」と不満に思っていたところに、わずかな差で表彰台に乗れず、さらにオリンピックにも行けないとなると、「はい、そうですか」とは思えませんよね。

 

大会が終わってすぐ、アシュリー・ワグナーは、インタビューでジャッジに怒りをぶつけました。概要を訳すと、

 

「私は、激怒しています。本当に激怒しています。ジャンプに対して、ジャッジが回転不足を厳しく取ったのは理解できます。でも、私はパフォーマーです(表現力のある選手です)。この得点では、セカンドマークが低くつけられすぎです。私は入魂してラ・ラ・ランドを演じたし、誇りに思えるしっかりとした演技をしました。」

「私はオリンピックに行きたいし、行くに値すると思います」

 

ちゃんと、言いたいことをいうのは、アメリカ的ですね。

 

フリーを新プロに変えたのは正しい判断だったのか?

3位になったカレンの演技も、表現や勢いの面ではワグナーと互角。二人ともジャンプのミスやアンダーローテーションがあり、そのあたりもちょうど互角。演技を終えてこちらも感涙。実況も「前回優勝者というプレッシャーの中で、すばらしい演技」と称賛していました。

余談ですが、カレン・チェンは、ショートもフリーも自分で振り付けているんですね。それでいて、つなぎの細かさや音のとらえ方が評価されているので、本当にすごい。才媛です。 

 

ワグナー選手の「曲の解釈」を、とても低くつけているジャッジがいました。

フリーの前に、「オリンピック選考の場で、いきなりニュープログラムを披露するのはリスキーではないか?」とインタビューで聞かれ、「プレッシャーはないわ。これが私のやりたいものなの」とワグナー選手は答えていましたが、

確固たるものを持たないジャッジたちに新しい作品を見せても、どう評価していいかわからないというのはあったかもしれませんね。やはり、リスキーだったのか。

 

プログラム自体は、とても彼女に合っていたし、本人が言うように、幸せそうに滑っていたのでよかったと思うのですが・・・結果が・・・

 

カレンとワグナーの順位が逆だったら?

で、もしも、ワグナー選手がカレン・チェン選手の上の3位だったとしたら、どうだったでしょうか。私は、4年前の因果応報(ワグナー選手に落ち度はないですが)で、今度は4位のカレン・チェンが3位のアシュリー・ワグナーを差し置いて、オリンピックに選ばれたと思います。

というのも、米国の選考方法は、

http://olympics.nbcsports.com/2017/12/27/how-us-olympic-figure-skating-team-chosen/

 

オリンピック選考委員会に一任されて選ばれるが、全米選手権の上位3人が選ばれるというシンプルなものではない。以下の重要な大会の結果を考慮して選ばれる。

 

2018 U.S. Championships
2017 Grand Prix Final
2017 World Championships
2017 Grand Prix Series
2017 Four Continents Championships
2017 U.S. Championships
2017 World Junior Championships
2017 Grand Prix Final

 

かねてより言われていたのは、「2017年の全米でカレン・チェンがセンセーショナルな優勝を飾ったことが考慮されるであろう」ということ。彼女は、今シーズンはパッとしなかったのですが。昨年の話題は、カレン・チェン一色でしたから。

 

「アシュリー・ワグナーは、ジャッジに点数を低くつけられたのか?」

この論争は、今後どうなるでしょうか。

論争に火が付いたとしても、選考結果がひっくりかえることはありません。

難しいですね。