オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

そもそも、四大陸選手権とは何なのか?&女子SP感想

女子SPは、日本勢が上位を独占

こんばんは。四大陸選手権女子ショートの演技を、ついついLiveで見てしまった種子島ぴーです。

 

日本選手の滑走順は、三原舞依→坂本花織→宮原知子の順番

 

私が知っていた事前情報は、ざっくりとこんな感じでした。

三原選手→気持ちを切り替えて頑張りたい。四大陸二連覇がかかる。

坂本花織→足の魚の目が痛くて、ジャンプの調子が悪い。

宮原知子→回転不足を取られないように、トゥではなく足裏全体での着氷に変えた。

 

さて、6分間練習の前の選手紹介。アナウンスされた三原選手は、印象が変わって別人のように見えました。なんだか凄味があるぞ!

ジャンプもきちんと決まって、中野コーチも、うんうんとうなずいていました。

 

演技が始まると、三原選手、落ち着いていてジャンプの流れもいい。体もとてもよく動いていました。

ただ、本音で言わせてもらうと、「リベルタンゴ」はやはり三原選手に合ってない。タンゴを踊るにはいい人すぎるのか? 手のひらが「パー」になっている時点で、元気でさわやか。頑張っているのに、タンゴの世界が見えてこないのが残念でした。

私が三原選手なら、「オリンピックに選ばれた坂本、宮原選手を抑えて優勝したい」と思うはず。なかなかいい展開だとほっとする。点数は69.84で、本人も笑顔。

 

こうなると、次に滑る坂本選手がプレッシャーを感じてミスしてしまうのでは? とドキドキ。調子が悪いと聞いているし。

しかし、「月光」は、後半にジャンプを集めているので、前半のスピンやステップで緊張をやわらげられるのがいいですね。プログラムが進むにつれて、坂本選手の動きがどんどん大きくなっていきます。


そして、スピードが速い、速い! 出場選手の中で一番速いのではないでしょうか。ジャンプの大きさも、さすが。ピアノの音の強弱を体のバネでリズムを取っているような感じが心地いい。

リンクからキス&クライに向かう途中、「なんとか生き延びましたね」という、ドスの利いた中野コーチの声が(笑)・・・71.34で暫定トップに。

 

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スポーツナビフィギュアスケート編集部 坂本清氏撮影

続いて、宮原選手の「メモリーズ・オブ・ゲイシャ」。

このアジアン・ゲイシャテイストは、in台湾の四大陸選手権でどうなのか? いや、審査員がアジア人とは限らないか? などなど思いながら見る。

まず、ジャンプが足裏全体着氷になっていることを発見。「こんな短期間に変えられるものなのか」と、噂通りの努力家ぶりに驚く。しかし、回転が足りてない風なジャンプもあり・・パッと見なのでなんとも。

振付の細やかさは、大味ダイナミックな坂本選手の演技と対比をなす。

点数は71.74。 僅差で坂本選手を抜いてトップに。

 

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スポーツナビフィギュアスケート編集部 坂本清氏撮影

二人の点数を比較してみると、

坂本選手 技術点 39.72  演技構成点 31.62

宮原選手 技術点 37.34  演技構成点 34.40

演技構成点の差が、技術点の差をわずかに上回った感じか。

 

上位を日本人選手が独占して終了しましたが、そのほかは全体的に寂しいというか、大会全体にゆるやかな風が吹いている感じでした。

 

わかるようでわからない四大陸選手権 の位置づけ

ところで、毎年当たり前のように四大陸選手権を見ているが、そもそも、どのような大会なのか・・・考えたこともありませんでしたよ。

 

出場できるのは、アメリカ、アジア、アフリカ、オセアニアの4つの大陸の選手で、各種目3選手または3組。

ヨーロッパの選手は出場できず、代わりにヨーロッパ選手権があります。

 

しかしながら、参加国によって大会の重視度合いが違うようで、そのあたりが

オリンピック>世界選手権>グランプリシリーズ>四大陸といった印象になっている。

 

ヨーロッパの選手が参加しないという意味では、チャレンジシリーズより下に位置付けている国もあるでしょうね。結局は、「どのレベルで競えるか」が、トップ選手にとっては重要なのかもしれません。

 

日本の場合は、普通の年は、全日本選手権で上位だった人が世界選手権に出場し、

世界選手権に出る選手が四大陸に出ることもあれば、二番手組が出ることもある。

四大陸に選ばれた選手が、「若手にチャンスを与えてあげたい」などと言って、出場を辞退する例もあった。

 

オリンピックがある年は、全日本選手権とオリンピックの間に時間があるので、

「オリンピック前の最後の実戦の場」ととらえ、トップ選手を派遣。

 

一方、年が明けた1月に国内選手権があるアメリカは、トップ選手を四大陸に派遣しない。

二番手組で出場権を得ても、アシュリー・ワグナー選手やロス・マイナー選手のように、「世界選手権でないなら出ませんよ」という気分になる。

 

ISUのランキングには影響するものの、どのように大会を位置付けるかは、出場選手の気持ち次第というところか。

男子は、宇野昌磨やボーヤン・ジン、デニス・テンが出るので、注目度がもう少し上がるかな。

 

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01/22 デイリースポーツ