誰も予想しなかった、団体戦「男子トップ全員ずたぼろ」。
こんばんは。3連休だというのに、家でオリンピックを観戦し続けている種子島ぴーです。
さて、フィギュア団体戦男子SPで、ぶっちぎりの1位になってしまった宇野昌磨選手。“個人戦の行方を占う試合”と位置付けている人々から、ぐいぐい視線を集めちゃってます。
海外の報道は、判で押したように「宇野が男子で一人だけ100点を超えて、日本を団体3位にした」というもの。ネイサン、コリヤダ、パトリックといった、自国のトップ選手がいきなり“めちゃめちゃな演技”をしたことで、関係者は少なからぬショックを受けているようです。
救いは、昌磨以外のトップ選手が全員、ずたぼろな演技だったこと。(イスラエルのビチェンコ、イタリアのリッツォもすばらしかったけれど、「それはそれ」ってことみたい)。
ジャンプを1本失敗とか、ステップの取りこぼしが・・・というレベルではないので、ジャンプ構成を変えれば・・・とかいう話ではないところが難しい。
「試合時間」と「オリンピックの魔物」のせいになって、“各国調整中”といった感じでしょうか。
アメリカの「ネイサン・チェン」は、
"I need some time to go over everything. All of the mistakes that I did. Figure out exactly what went wrong so that when the time comes for the actual (individual) event, that doesn't happen again.
"In the individual I'll be more ready."
僕には、全体を俯かんする時間が必要だ。自分がしたすべての間違いについてね。個人戦に向けて、何が間違っていたのかを正確に突き止めれば、同じことは起こらない。個人戦では、もっといい演技ができるだろう。
とコメントしています。実際、クレバーな彼は、同じミスは起こさないと思います。
そして、個人的にメンタルが心配なコリヤダ君。
the OAR coaches and skaters sat stone-faced.
(意訳)コーチとスケーターたちは、石の地蔵のように座っていた。
icenetworkより
という恐ろしいシーンを我々は目にしたわけですが、なんと、団体戦フリーもコリヤダ君が出るんですと!!
いやー、恐ロシヤ!! 「失敗したままでは許さへんでー」。もしくは「落とし前は自分でつけてもらおうか」ってことなのか。
それとも、やさロシアってことで、「コリヤダ君になんとか自信をつけてもらいたい」。もしくは「うちのエースはコリヤダ君しかいないからね」ってことなのかな。
動きの美しいコリヤダ選手。なんとか挽回してほしい。
そして、昌磨の出したSP103.25が、団体戦に出ていない選手も含めて
SPのベンチマークになると思われます。
さらに言えば、昌磨の調子が個人戦に向けてどうなるのかも、マークされていると思います。
デカマスクとデカメガネでオーラを消して、本番まで隠れるしかないですね。
(あっ、「本番」って言っちゃった!! 昌磨もインタビューで「本番では」って言いかけて、あわてて訂正したらしい。そんなもんです。
宇野、オリンピック団体戦で大きな勝利を収める。byKYODONEWS
さて、団体戦男子の海外報道は、だいたいどこも似ているので、昌磨のコメントが丁寧に書かれていたKYODONEWS様の記事を抜粋翻訳してみました。
english.kyodonews.ne KYODO NEWS written by Mr.Gus Fielding 抜粋意訳
宇野は、ショートプログラムで、出だしのぐらつきからすぐに調子を取り戻し、103.25点を獲得して、3度の世界選手権チャンピオンであるパトリック・チャンや“4回転キング”ネイサン・チェンを押さえ、日本を3位にすえた。
ネイサン・チェンとパトリック・チャンは、二人ともミスだらけの演技。宇野はオープニングの4回転フリップに失敗してぐらついたスタートを切ったものの、冷静さを維持し4回転トゥループ+3回転トゥループのコンビネーションを決めて、トップのスコアをたたき出した。
「4回転フリップは、全力で着氷しました。ほんとに全力で、です。でも、その後、ループ(❓)が心配になったんです」
「転んだと思いました。それから、『あれ、立ってるぞ』って気が付きました」
最初の4回転ジャンプの失敗にもかかわらず、宇野は自身の演技に満足していた。
「自分の演技をビデオで見て、4大陸選手権のときより体が動いていたので、いい出来だったと思いました」
「日本にいるときと同じように、演技のビデオを送ってもらえるんです。演技をいろんな角度から見られるので、プラスになります」
宇野は、全米チャンピオンでありグランプリファイナルの覇者ネイサン・チェン、同胞であり前オリンピックチャンピオンである羽生結弦と、2月16日の男子シングルで激突する。羽生は、足首の怪我を快復し個人戦に集中するために、団体戦をパスしている。
「団体戦は個人戦とはまったく違います。今回はラッキーでしたし、みんなよりうまくできましたが、個人戦にはなんの関係もありません」(って、いちおう、言っとこう(笑))
宇野にとっては初のオリンピックであるが、「ドキドキしませんでした。12月の全日本選手権のほうが、もっと緊張しました」と、自身が優勝し、羽生が怪我で棄権した試合を指して言った。
おまけ
Inside Skatingさんのツイートより
#ShomaUno’s short program is a jewel. Literally. (and he’s got some issues of his own at the start, but he did nail the rest beautifully). Winning the men's SP - Japan is taking the lead in the team event at @pyeongchang2018.
— Inside Skating (@insideskating) February 9, 2018
宇野昌磨のショートプログラムは、文字通り宝石のように輝いていた。スタートで少し問題が起きたが、彼はプログラムの残りをすばらしくやり遂げた。男子シングルSPでトップになり、団体戦でトップに立った(男子シングルを終えた時点では)
CBCSportsの解説者カート・ブラウニングは、昌磨のことを「アーティストとアスリートがうまくブレンドされた選手」と評していました。
フリーに向けてまだ少し時間がありますが、脳みそが凍りそう(by坂本花織)で、「カイロ20個貼ってもだめだった」(by葛西紀明)寒さ、はたまた大流行しているらしいノロウィルスにやられずに、頑張ってほしいですね。