オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

糖度ゼロ。宇野昌磨史上最高にビターなSPにやられた。

選手紹介でリンクに入ってきたときから、一切の笑顔なし。

いつものピロピロピロ~って手を振るしぐさもない。

「これは、なんかあるな」と思ったら、6分間練習でも、ゆ~らゆらとリンクを周回。

こういう時の昌磨は、不調です。

ぶっつけ本番で行くんだなと思っていたら、アクセルジャンプを跳びかけてパンク。

この場面で足を痛めたかのような解説でしたが、もっと前から痛めていたような気がします。

 

足をわずかに引きずりながらスタート地点へ向かう昌磨に、見ているこっちが途方に暮れてしまって、

 

手を合わせて画面を見つめていたら、テレビの向こうの客席にも、私とまったく同じポーズの人が(笑)。そうなりますよねー。

 

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新しい衣装は、「天国への階段」というより、もう少し戦闘的な印象。

今日の状況には、とても合っていたと思います。

 

「やるしかない」と、覚悟を決めた表情が、前代未聞にかっこいい。

これまでは、どんなにキリッとしていても、数%の“天使のエッセンス”が入っていた。

でも、今日は完全に糖度ゼロのビター昌磨。

 

冒頭の4Fは、転倒するんじゃないかとビクビクしていたけれど、加点3.61の最高の出来でした。なんと!!

最初のジャンプに成功すると、次のコンビネーションで何かが起こることが多かったので、ビクビクしていると、軽やかな4F+2Tで加点2.58。なんと、なんと!!

 

グランプリシリーズでの転倒が頭をよぎった3Aも、飛距離があって加点2.63。

えぇ~?! この状況で、有言実行? ほんとにジャンプを全部決めてくるとは!!

 

その後のステップでは、何度も苦痛で顔がゆがむ。

膝を付いてターンするシーンでは、口が「痛い」と動いていた。

エッジがいつもより深くなかったから、足首をやられているのでしょう。

フライングキャメルでも、苦痛の表情。

頑張れ、頑張れ!!

私が祈るまでもなく、はるかにその上を行く演技を見せる昌磨。

演技終了と同時に、見たこともないほど力強く、振りかぶってガッツポーズ。

「どんなもんだ~い」

 

すごいもの見ちゃった。

会場のみなさんが、スタンディングオベーション。

私も部屋で一人で、スタンディングオベーション。

一分以上、手を叩き続けました。

あぁ、いい夜だ~

「言い訳にしたくないので、フリーが終わるまで、足がどういう状況かはコメントを控えます」と、昌磨。

うん、それでこそ、宇野昌磨だ。

私も心配せずに、フリーで今季最高の「月光」を見せてもらえるものと、期待して待ってます。