こんばんは。正月ボケの続く種子島ぴーです。
今シーズン、ラファ親父のところで合宿をして、好調な滑り出しを見せた雪豹ミハエル・コリヤダ君。
ランビ伯爵振付の「アイ・ビロング・トゥー・ユー」もオルガ振付の「カルメン」も、素敵コリオ。衣装もニック・ベルレオスさん大絶賛だったのですが、グランプリシリーズでは大苦戦。伝え聞いていた副鼻腔炎の症状が、想像よりひどかったようです。
そんなコリヤダ君が、GOLDEN SKATEでタチアナ・フレイドさんのインタビューに答えていますので、翻訳します。
●勝手な翻訳につき、内容について記者と選手は一切の責任を負っておりません。
とてもとても長いのですが、けっこうおもしろかったので、最後まで読んでねー。
GOLDEN SKATE翻訳「今までの蓄積が役に立った。」
By Tatjana Flade Photo © Tatjana Flade
病室から試合へ直行
全ロシア選手権で氷の上に踏みだしたとき、ミハイル・コリヤダ君は、最後まで演技ができるか、途中で気を失うかわからなかった。
悪性の副鼻腔炎と闘いながら、サランスクで開かれる大会に、病院のベッドからほとんど直行状態で向かわねばならなかったからだ。
しかし、彼はショートとフリーできちんとした演技をし、銀メダルを獲得して、1月末のヨーロッパ選手権への出場権をゲットした。
全ロシア選手権で2度銀メダルに輝いているコリヤダ君にとって、マキシム・コフトンの後塵を拝したこの銀メダルは、金メダル以上の価値があった。
何か新しいことを学べたと感じたからだ。
「蓄積したものを、活かすことが出来ました。自分が何をすべきかがわかっていて、それをやることができた。そういうことです」
全ロ選手権直前の体調悪化
コリヤダ君は、今年の夏、右の鼻に副鼻腔炎を起こし、治療を受けた。しかし、明らかに完治しておらず、全ロシア選手権の直前に再発したのだ。
ホームリンクであるセント・ペテルスプルクでの木曜夜の練習で、つまり、ショートプログラムの行われる1週間前に、コリヤダ君は突如、具合が悪くなった。
すぐに良くなることを願って帰宅したものの、悪化するいっぽうだったという。
「夜中に目が覚めて、なんていうか、マジで具合が悪いと感じました」と、2度のヨーロッパ選手権銅メダリストは振り返る。
「起き上がって鼻をすすぎ、耳に薬を垂らしたけど、まったく効かなかった。全ロシア選手権に行かなくちゃ、練習時間を失っちゃいけないと思いました」
ドクターストップと手術
翌朝、病院へ行くと、医師はレントゲンを撮り、直ちに入院しなければならないと命じた。
コリヤダ君は、全ロ選手権がいかに大切で、欠場したくないことを訴えた。医師はスポーツ医と相談し、また、コリヤダ君も主治医に電話をかけたが、主治医も「指示に従うべきだ」と、彼に伝えた。
病院で、コリヤダ君は、副鼻腔炎の内視鏡手術を受けた。
「処置をした日は、すべてがめちゃくちゃ痛かった」と、彼は言う。
鼻血を出しながらの激痛フライト
コリヤダ君は、週末を病院で過ごし、月曜日に解放された。
火曜日、彼は大会のあるサランスク行きの飛行機に乗ったが、氷の上には前週の木曜から乗っていなかった。
「フライトは、最悪でした。モスクワまでと、モスクワからサランスクまで、2フライトしなくちゃいけなかったのですが、セントペテルスブルグからモスクワまでのフライト中、鼻から出血していました。
飛行機の離陸時も着陸時も、あらゆることで激痛が走りました。目玉が頭から飛び出しそうだったよ。もう、どういう体勢でいればいいかもわからなかった。
気圧の変化のせいだったからね。サランスク行きのフライトでも、同じような状態だったんです」
ショートは滑れる。でも、フリーは…
痛みと練習不足にもかかわらず、彼は競技をすることを選んだ。
「もちろん、試合に出たかったよ」と、コリヤダ君。
「ヨーロッパ選手権と世界選手権へのスタート地点だから、やるしかなかった。結果にはほんとに満足しているよ。何ものも僕らを潰すことはできなかった。僕らはより強くなったんだ」
「こんなコンディションであっても、少なくともショートは滑れるだろうとわかっていた」と、コリヤダ君は続けた。
「でも、フリーに関しては、大いに疑問だったので、ショートの後でフリーを滑るかどうか決めたんだ。結局、構成を簡単にしたバージョンで滑ることにして、それは正しい選択だったと思う」
コリヤダ君とチェボタリョーワコーチは、4回転サルコウと2本目の4回転トゥを抜くことに決めたが、それでも4回転トゥとトリプルアクセルがフリーには含まれていた。滑るのは、やはり簡単なことではなかったようだ。
「頭がクラクラしていました。ちょっと鈍いというか、奇妙なコンディションの中にいました。病院から退院させてもらったとき、ろれつが回らない状態でした。しゃべろうとすると、言葉が出てこなくて、ゆっくりしゃべりました」
ここで、スマホで読むには長すぎるので、後半に続きます。