こんにちは。お日様いっぱいの日曜日に、お布団を干した種子島ぴーです。
みなさんの地域では、お天気はどうでしょうか。
こういう日は、軽くてハッピーな記事を書くことにしましょう。
「普段着ボーイズ」の衣装に変化はあるか?
もう間もなく、全米選手権と欧州選手権が始まります。
みなさんの関心は、コンデイションに合わせて自在に4回転の種類を変えてくるネイサン・チェンが、どの4回転を何本跳ぶか。
はたまた、ハビエル・フェルナンデスが、優勝して有終の美を飾れるか。
雪豹コリヤダ君が、行く手をはばむのか。ミハル・ブジェジナが、超久々に表彰台に上るのか・・・などなどあると思います。
が、私の関心は、ラファ組の「普段着ボーイズ」の衣装ですね。
クローゼットをひっかきまわしてシャツとベストをチョイスしたネイサン・チェンと、ベガスのクラブで出会ったガードマンからインスピレーションを得たTシャツスタイルの、おしゃれじゃないおしゃれ番長ミハル(byベルレオスさん)。
今まで、何のひっかかりもなかったのですが、ニックさんの批評を読んだ以上は、とても気になる(笑)
昨シーズンのネイサンも、全米でニュー衣装のボブスレー・ルックを披露してくれたし、今年も期待して・・・いいかな?!!
欧州のおしゃれ番長は、グランプリ・ファイナルで変化を見せたものの、ショートは昨シーズンのネイサンのカフェ店員スタイルを継承。フリーは、普段着にベストをプラスした感じで、やはり物足りない。
最近アメリカナイズorネイサンナイズされているので、「鼓動」の頃を思い出して何かチェンジしてほしいぞ!!
本来のラファ組は、ゴージャス&マーベラス
しかし、ラファ組といえば、そもそもはファッショナブル&華やかな、米国フィギュアのアイコン的存在。
昨シーズンのフィギュアスケート・クチュール史上に残る、アダム・リッポンの衣装「Arrival of the Birds」を覚えている方も多いのではないでしょうか。
う、うつくしい~。この衣装は、スミソニアン博物館に寄贈されました。
ずっとリッポンの衣装を担当しているのは、元選手にしてベレット・スポーツの経営者ブレイダン・オベレット。
2018年の全米選手権で、ニック・ベルレオスさんに会場でばったり会った模様です。
いや、ばったりじゃないと思う。ニックさんは、待ち伏せしてたんじゃない??
So great to FINALLY meet the TALENTED @BradenOverett Designer of @Adaripp FABULOUS COSTUMES ⛸👍! @USFigureSkating @icenetwork @SkatingLesson #USChamps18 @SAPCenter #SanJose pic.twitter.com/dmbcn5UIma
— Nick Verreos (@nickverreos1) 2018年1月6日
(意訳)キャー!!ついに、才能あふれるデザイナー、ブレイダンに会ったわよ!!アダム・リッポンのあのすぅ~ばらしい衣装をデザインしたのは、彼よ。
ブレイダンのインタビューによれば、リッポンとブレイダンは、カラーのイメージや全体の雰囲気のみを話し合い、あとはお任せ。
リッポンは、タイトで露出の多いデザインを好む傾向があって、デッサンを見て「もうちょっとタイトにできない?」っていうのは、よく言われるそう。
決してスキャンダラスな意味ではなく、純粋にリッポンはタイトなデザインが好きで、慣例を破るのが好き。ブレイダンも、エッジの効いたデザインをしたいので、「衣装に限界なし」のリッポンと気が合うみたい。
ただ、タイトだと、何かあったときにクリスタルがはじけ飛んでしまう危険があるので、縫い目を二重、三重、四重にするそうです。
ちなみに、「Arrival of the Birds」のブルーの衣装に対するリッポンの発注リクエストは、要素だけを伝える抽象的なもので、子どもが夢を語るような奇妙な会話だったそうです。
「体が大空を漂って、心臓が脈打つたびに、電気が走るような感じに」by リッポン。
言われてみると、確かに、心臓を中心に電気が走ってますね!! 鳥の羽がモチーフだと思っていましたよ。インスピレーションってすごい。
面白かったのは、数年前、米国フィギュア協会が衣装のルールを変更して、肩を露出してもいいことにしたときのこと。
「早速、肩出し衣装をデザインして、アダムが米国フィギュア協会のフォトセッションに参加したら、背中がスケスケになったデザインがよろしくないので、改良してほしいと言われたんだ。だから、背中を隠すような細工をしたんだけど、それでも彼らは気に入らないと。『きわどすぎる』って」。
肩出しリッポン
「それで、まったく違うデザインを考え直したんだ。で、この衣装にしたんだけど、アダムは気に入ったよ。よりシャープで直接的。ポップで卑猥なテイストも感じさせる」
これが、あの素敵な「Let Me Think About It.(ちょーっと、考えさせてよね)」↓
グランプリシリーズでは、6分袖ぐらいでしたが、オリンピックの舞台に向けて、袖を短くしたそうです。
「アダムは、もう少し肌を出す覚悟を決めた」。
考えてみると、男子で肩や腕を出している人、あまり見ないですね。
おしゃれ番長ぐらい??
●久々にリッポンの演技を見たい方、一世一代の名演はこちらです↓
NHK杯アダム・リッポンの「Arrival of the Birds」は、忘れ得ぬ名作。CBC解説を翻訳。 - オオナゾコナゾ
ラファ組レディースは、リサ・マッキノン!!
そして、ラファ組レディースといえば、リサ・マッキノン。スウェーデン出身の女性デザイナーです。
私は、リサ・マッキノンの衣装が大好きなのですが、一発で彼女のデザインはわかります。というか、シアーでゴージャスだから、誰でもわかるかな(笑)
長らく、アシュリー・ワグナーがブランドのアイコンのようになっていましたが、アシュリー姐さんが休業している今、同門のマライア・ベルとイム・ウンスが、素晴らしい衣装を披露してくれています。
以下、ニックさんの衣装批評より
ICE STYLE.....2018 Costumes Recap: Figure Skating COSTUMES 2018 LADIES! | Nick Verreos
ウンスとマライアは、フィギュア・ファッショニスタよ!!
イム・ウンスのショートは、「ある日どこかで」のサウンドトラックbyジョン・ベリー。
この衣装は、今シーズンの見事な一着!!
ウンスが着たのは、リサ・マッキノンがデザインしたブルーとホワイトの衣装よ。
特徴は、上半身の素肌のようなヌーデイな生地に、いろいろなサイズのクリスタルで装飾された大小のすばらしい布地が散りばめられていること。
レッドカーペットの上だって歩けちゃう、フィギュアスケート衣装のお手本だわ。ミス・ユニバースのガウンを着てもいけるわよね。
あまりに素晴らしい衣装だから、彼女が何の曲で滑ったかなんて、気にならなかったわ。#Love.
ウンスのフリーは、「シカゴ」のサウンドトラックby ジョン・カンダー
ま~た、ウンスが、フリーでも素晴らしい衣装を着てくれたわ。「シカゴ」の曲に合わせて、衣装に小粋に揺れるすばらしいフリンジを取り入れたの。
この衣装は、つややかでファッショナブル、またしても、レッドカーペットを歩けちゃう出来よ。
サイドにまとめたシニヨンのヘアスタイルもいいわ。ウンスって、フィギュアスケートのファッショニスタじゃないこと?!
マライアは、スパゲティ・ストラップにフューチャー
マライア・ベルのショートは、セリーヌ・ディオンの「To Love You More」。
マライアが着たのは、リサ・マッキノンがデザインした、この深い赤紫の衣装よ。
深みのある色、ワンショルダーのようなデザイン、斜めに上半身に巻きつけられたスパゲティのようなストラップ。細部まで凝ったすばらしいスタイルが、とっても気にいったわ。
それから、ウエストの位置のヌーディな色のベルトで、デザインをいったん切って、ユニークな面を加えているのが、本当に素敵だと思うわ。
マライアのフリーは、ルドヴィコ・エイナウディによる「ピアノExperience」。
これも、マライアが着こなす、すぅ~ばらしいリサ・マッキノンのデザインよ。
ヌーディなベースを繊細に染めて、斜めにスパゲティのようなストラップの装飾がしてあるの。2色の肌色でひねってあるようね。
とても美しく、「ピアノ」という作品のねじれた痛みと陰鬱な美を思い起こさせるわ。
マライアとウンスは、フィギュアスケート・ファッショニスタの金メダル候補として、接戦ね。
さぁ、どうする普段着ボーイズ!!
たぶん、どうもしないと思うけどね(笑)