「残念」という言葉が出てこない、この感じ。なんだろう。
6分間練習でリンクに入る前から、何度も顔を触ってナーバスになっていた昌磨。
6分間練習の間、ジャンプを跳ぶより考えている時間が長いように見えた昌磨。
スタート位置についてポーズを取ってから、曲が始まる前にまばたきした昌磨。
これは!! まずい展開になるときの昌磨では!!!
そして、「月光」の世界に入り込む前に、演技がスタート。
不安は、的中してしまいました。
最初の4回転サルコウは、完全に跳び急いでいたと思う。
こんなに緊張している昌磨は、初めて見た。
ジャンプの一つや二つ失敗しても、果敢に攻めていく昌磨だから、私も逃げずに演技を見つめていたけれど、もしかして、どこか悪くない?
呼吸が苦しそうだったし、トリプルアクセルの後、苦痛で顔が歪んでいたよね?
四大陸の後、宣言通り、無理をして練習してしまったのだろうか?
言い訳をしない人だから、ちょっと心配。
「宇野選手は、表彰台を3年ぶりに逃しました」・・・と聞くと、改めてすごいことだと思う。
試合に出ずっぱりで、3年間も表彰台に乗り続けていたなんて。
3年間のうちには、こんな試合もあるよね。なきゃおかしい。
本当は、早く一人になって悔し泣きしたいんだと思うけど、踏ん張ってインタビューに応じる昌磨。
気落ちしすぎて、声を出す気力もない様子。
「自分への課題が見つかったと言えば聞こえはいいですが、自分に負けてしまった」
「これが自分へのプレッシャーをかけた結末なのかな、と思いました」
昌磨のインタビューは、勝っても負けても心を打つ。
「正直、大きくまとめると、自分にがっかりです」
ありがとう。
そう言ってくれると、ファンとしては、期待が膨らむ。
悔しい思いをするたびに、大化けするのが宇野昌磨だもん。
自分にがっかりしている昌磨に、ちっともがっかりしていない私がいる。
今シーズンの、素晴らしい演技の数々にありがとうと言いたい。
そして、お疲れ様でした。