オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

圧倒的勝利。ネイサン・チェンの夜。

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こんばんは。今日は頭痛と筋肉痛にやられていた種子島ぴーです。

昨日の深夜、昌磨のことをブログに書こうとパソコンを立ち上げると、「オオナゾコナゾ」に、ものすごい数のアクセスがあることに気が付きました。

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なんだろう?と思って確認すると、ネイサン・チェンについての記事でした。

 

「ネイサン・チェンって誰?」「あのかっこいい人、誰? 誰?」っていう声が聞こえてきそうなくらいの、怒涛のアクセス。

 

昨夜の圧倒的な演技を見て、ネイサンのファンになった人は、相当数いると思う。

私もネイサン、大好きです。演技だけでなく、人間性や頭の良さも。

 

アイスショーの合間に、楽屋の片隅で勉強できたり、演技に入るときも、「あ、このあたりで滑ればいいですか? 了解」って感じで、すっと演技に入れる集中力。

音楽が流れるのが遅れても、音響さんをにらみつけたりはしませんよ(笑)

「ふっ」と笑って演技に入る、男前のネイサン。

 

今回、まず驚いたのは、すばらしいショートの演技「キャラバン」でした。

「4回転ジャンパー」と紹介されることが多いネイサンだけど、今回の「キャラバン」は、一つ一つの動作に細かくコミカルな表情が付けられていて、度肝を抜かれました。

 

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今までより細かく、表情が付けられていました。

だって、大学の授業で多忙を極め、コーチと離れて一人で練習し、世界選手権の前には風邪で体調を崩して、思うように練習できなかったというのに。

 

4回転ジャンプを進化させ、苦手なトリプルアクセルを安定させ、全米選手権から世界選手権までの間に、表現力をピカピカに磨いてきた。

ちょっと、凄すぎ。

 

フリーでも、6分間練習でリンクに入る前に、直前に演技を終えたミハル・ブジェジナ@欧州のおしゃれ番長に「ヒューヒュー」と声援を飛ばして、楽しそう。

 

演技前は、長すぎるスタオベとくまプーの嵐で、平昌オリンピックSPの悪夢がよみがえりました。

が、ウォームアップの時間がなくても、ジャンプの軌道を確認できなくても、ピタッピタッと4回転ジャンプを決めていくネイサン。

「Land of All」の音楽とついに一体化して、「自由への国境」を越えていくネイサン。

テレビで観戦していた私は、全力で拍手をし続けて、今日は上腕二頭筋が筋肉痛です(笑)

 

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完全アウェイの地の異様な空気の中で、完璧な演技で大会を支配したネイサン・チェン。

昨夜は間違いなく、ネイサン・チェンの夜でした。

 

演技後にリンクを出るまでの時間にルールを

そして、改めてスケート協会に提案したい。

「演技終了後、2分以内にリンクから出ること」というようなルールを、すぐに作ったほうがいいと思う。

 

ショート1位の選手が演技をする前に、ショート2位の選手とそのファンが、スタオベとぬいぐるみ投げ込みでこんなに時間をかけるなんて、意図していなくても、これは競技妨害です。

アメリカチームがクレームを入れなかったのが不思議なくらい。

ほかの競技なら失格なのでは?

幸いにも今回は、ネイサン・チェンの凄さをさらに引き立てる結果になったからいいものを、他の選手なら泣き寝入りでしょう。

 

リンクの外でも、素敵ネイサン!!

しかし、批判するのではなく、記者会見でウィットに富んだ返しをするネイサン。

 

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Fortunately, the‘Poohs’ were on one side of the rink, so I could sort of skate in the middle,

幸い、プーさんはリンクの片側に集まっていたので、中央でウォーミングアップできました。

 いや、ほんとは4回転の軌道を確認したかったはず。

It is amazing to see how much the audience cares for us and how much they truly love skating. The ice being covered in Pooh bears was truly representing for how passionate they are for it.

観客がどれほど僕ら選手を気にかけ、フィギュアスケートを愛しているかが分かって、すばらしかったです。プーさんで埋め尽くされたリンクは、観客たちがどれほど情熱的かを表わしていました。

いやいや、平昌ではひどい目にあったけどね。

感情のコントロールを訓練したのでしょう。

For him, they had such huge reaction, and subsequently I skated and they supported for me in the similar manner, although a little bit less.

羽生選手に対して、ものすごい反応をした後で滑った僕に対しても、観客は同じように応援してくれました。まぁ、声援は少し少なかったかもしれませんが(微笑)

いやいやいや、画面で見ていても、ステップに対する拍手は控えめでした。

次々にジャンプを成功させていくネイサンに、多数の観客が凍り付いていく様子が伝わってきましたよ。

だからこそ、届かないとわかっていても、私は必死に拍手をし続けました。

で、今日は筋肉痛です(笑)。 

 

記者会見での発言や言葉の選び方は、日本の選手より武士でした。

男もほれる、ネイサン・チェン。

THE ICEのチケットが、ますます取れなくなりそうな予感です。