こんばんは。全日本選手権の男子SPのチケットが当選して、大喜びの種子島ぴーです。
昌磨の『グレイト・スピリット』、大ちゃんの『ザ・フェニックス』、ケージ・タナカの『HipHip ChinCgin』の3本立てが見られる!! ので、第一希望でした。
アイスショーじゃないっての(笑)
一方、男子フリーのチケットは落選……と言えるかどうか…
なぜか、申し込んだつもりが申し込まれていなかったようです(笑)
自分でいうのも何ですが……馬鹿なの??
そんなこんなで、今週末に迫ったロステレコム杯を前に、スケートアメリカのニック・ベルレオスさんの衣装批評を抜粋して訳します。
けっこう前に訳していたのですが、フランス杯の昌磨の演技でいっぱいいっぱいだったので、忘れていました。
で、以前、同門のネイサン・チェンの衣装に影響され(?!)、ミハル・ブジェジナが「欧州のおしゃれ番長」の称号を、私からはく奪された話を書きましたが、
そのとき、「ネイサンとブジェジナのシャツは、衣料品ストアで“二枚でいくら”で買ったのを分けたのではないか?」というようなことを書きました。
今回、ニックさんの批評に、それに近いことが書かれていてびっくりしましたよ(笑)
抜粋して超訳させていただきますが、
内容について、ニックさんは一切の責任を負っておりません。
ICE STYLE.....Skate America 2019 Figure Skating Costumes Recap: MEN | Nick Verreos
なんでこれがビートルズなわけ??
チェコのミハル・ブジェジナがフリーで滑ったのは、ビートルズメドレーよ。
ポール・マッカートニーとジョン・レノン作による、「イエスタデイ」「Saw Her Standing There」「レット・イット・ビー」「ハード・デイズ・ナイト」のミックスね。
で、どーしたわけか、ミハルは、サイケデリックなタイダイ染めのシャツが、“ビートルズ風”だって思ったみたい。
だけど、あたしの頭の中は、「???」だったわ。
その衣装を着るなら、そうねぇ、“ヒッピー音楽メドレー”で滑ったほうがよかったんじゃないかしら?
これじゃあ、60年代後半のヒッピーパーティの参加者みたいよ!!
ポール・マッカートニーとジョン・レノンの雰囲気とは、まーーーったく正反対だわ。
それ、ミハルの服じゃない??
ネイサンのフリープログラムは、映画『ロケットマン』。
タロン・エガートンとジェイミー・ベルによる「Goodbye Yellow Brick Road」、「ロケットマン」byタロン・エガートン、「Benny and the Jets」by Logic, Elton John and Pinkをつなぎ合わせたものね。
で………フリーの「ロケットマン」を演じるにあたって、ネイサンは、このサイケデリックなタイダイ染めプリントのトップスに、黒パンを合わせたってわけ。
なーんで、この衣装で映画「ロケットマン」やエルトン・ジョンを演じなきゃいけないの?? あたしには、さーっぱり分かりませんでございます。
それ、ミハル・ブジェジナのスーツケースに入ってた服じゃなくって??(彼のフリーの衣装にそっくりよ!!)
きっと着るものが何にもなくて、「ねえ、ミハル、君のタイダイ染めの衣装、予備は必要ないよね。一枚、僕に貸してよ?」ってとこかしら。
あたしは去年、ケーブルテレビ局Bravoのリアリティ番組"Project Runway"の17シーズン目のコンサルタント・プロデューサーをつとめさせていただいたの。
番組の目的は、才能ある無名のファッションデザイナーを発掘すること。そのときの課題の一つが『ロケットマン』だったってわけ。
審査員は、デザイナーのジュリアン・デイやあたしたちで、映画衣装もあったわ。
どーしてネイサンは、写真のような『ロケットマン』の衣装を参考にせずに、日本の観光バスのシートカバーなんか参考にして、衣装をつくったのかしら。
"Project Runway"の『ロケットマン』大会で、特にすばらしかった衣装をご紹介するわね。
左側が、"Project Runway"応募者でデザイナーのビシュメ・クロマティーの作品。右側が、ガロ・スパロの優勝した作品よ。
結婚式のバーテンダーを思わせる一着
ネイサンのショートプログラムは、アルメニア系フランス人のシャンソン歌手、シャルル・アズナヴール歌唱による『ラ・ボエーム』。
ネイサンが着ている衣装を見て、「有名なプッチーニのオペラじゃなくて、シャルル・アズナヴールが60年代に唄った有名な歌のほうだわ!!」って分かったの。
思うに、ネイサンのこの衣装は、アズナヴールが『ラ・ボエーム』を歌っていたときの衣装なんじゃないかしら。
とはいえ、豪華な結婚式のバーテンダーの制服を連想したわ。
(以前のカフェのバーテンダーの制服から、結婚式のバーテンダーの制服へ、スケールアップ!!)
ネイサンは、衣装の才能よりも、4回転ジャンプを跳ぶ並外れた才能で知られているって、わかってるわ。
わかってるけど…“ファッションフリーク”のあたしとしては、やーっぱりネイサンには、「シアーズ男子カジュアル衣装店で買ってきました!!」っていうんじゃない何かを、衣装にも求めたいのよね。
言うことなし!!
ドミトリー・アリエフは、ショートで『モーツァルト ロックオペラ』の中の『薔薇の香りに包まれて』を、この衣装を着て滑ったわ。
トップスは、ワインレッド色のベルベッドの長いベストで、胸元にはブラックの刺繍。
それにブラックのシースルーのシャツを合わせて、ボトムもブラックよ。
とってもモーツァルトぽかったし、彼にすばらしく似合っていたわ。
もー、それ以上、言うことなしね!! 似・合・っ・て・た♡
ジーマのボディにぴったりよ♡
ジーマのフリーの装いは、胸元にカウルドレープがつけられた光沢のあるトップスに、ぴったりピタピタブラックパンツで、さらにシックで洗練されていたわ。
あたし、細い胸元のドレープが、すっごく気に入ったわ。
というより、ショートに引き続き、ジーマのスリムで健康的なボディに、なーんてぴったりな衣装なのかしら♡
トップスのディテールはグッドよ。
ジェイソンは、ブラックパンツに光沢があるストレッチのきいたトップスを合わせて、オールブラックの装いだったわね。
トップスは、アシンメトリー(非対称)に流したジッパーでアクセントを付けて、サイドの部分に、ブラックとキラキラした生地でシマ模様をつけてあるの。
(よく見てるなー、ニックさん)
トップスのユニークなディテールは、いいと思う。
でも、全体的には、『マトリックス』の衣装とDevo(アメリカのロックバンド)の衣装をドッキングさせたみたいだわ。
パンツのピタピタ具合がノーグッド。
フリーは、ジョン・ウィリアムズの『シンドラーのリスト』のサントラ盤。
ジェイソンは、オンブル染めのグレイの衣装を着て演じたわ。
伸縮性のあるタートルネックで、スパンコールの装飾にポイントが置かれているの。
ボトムは、カマーバンドのようなデザインをウエスト部分にほどこした、濃いグレーのパンツを合わせているわ。
エレガントなデザインで、とりわけトップスの“マンハッタン・スカイライン”の夜景を思わせる繊細なスパンコールが素敵。
ただし、ボトムのパンツはダブダブで、時代遅れだわ。
(ボトムパンツは、ピタピタパンツを推奨のニックさん)
以上、いつも衣装を「いい」とか「よくない」でボンヤリ見ている私には、とても参考になるニックさんの観察眼でした。
今後の試合で参考になりますでしょうか?