オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

【6選手の実況解説を部分翻訳】グランプリファイナル女子SP

こんにちは。お天気の悪い週末に、無謀にもグランプリファイナル女子SPの翻訳に手を付けて、ドツボってしまった種子島ぴーです。

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はげしく後悔…


グランプリファイナルの中でも、歴史に残るハイレベルな戦いになることが確実な女子シングル。

昨日深夜のSPは、6分間練習からものすごい熱気で、ジャンプの軌道が他の人と同じになったり、ぶつかりそうになったり、リンクの上は大騒動状態でした。

 

自分の感想とともに、クリス・ハワード氏の実況解説を部分的にざっくり訳しました。

前半3人は、耳に入ってきた部分だけメモしました。

 

紀平選手は、まじめに聞き取りし、その流れでテネル選手とザギトワ選手も、割と長めに訳しました。

 

が、前半の3人はもとより後半の3人も、誤訳、聞き逃し、スルーなど盛りだくさんなので、雰囲気だけ参考にしてください。

 

地上波放送前なので、結果を知りたくない人は、放送前に読まないでください。

 

アリーナ・コストルナヤ

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彼女がトップバッターだなんて!! ほかの5人にとっては、なんたる不運!!

いきなりすごすぎる演技で、後に続く選手の視界を遮ってしまいました(笑)

すごい度胸、すごい自信、すごい技術、すごい優雅さ、すごいオーラ、すごい美貌。

フィギュアスケート史上、最強のスケーターではないかと思っています。

 

実況解説の部分翻訳

ステップもすべてのスピンもレベル4。彼女のスケーティングスキルは、並外れています。

今年シニアに上がったばかりなんて、信じられますか? 16歳です。

輝くような演技を見せました。

ジャンプのスピードは、入りも跳んだ後も速くてパーフェクト。

こんな状況下で、これだけの演技。すべての要素に加点が付いています。

冒頭の力強い3回転半で、10.97点も獲得しています。

これまでのPBは85.04。アリーナ・コストルナヤ。彼女の顔と名前を憶えておいてください。

85.45.とてもともて素晴らしい点数が出ました。

 

アレクサンドラ・トゥルソワ

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6分間練習でも苦戦していたトリプルアクセルで転倒してしまいました。惜しい!!

しかし、小さなファイターです。

ルッツとループのコンビネーションを予定していましたが、ファーストジャンプの着氷がループに入れる態勢ではなかったので、とっさの判断でトゥループを跳びました。

15歳なのに、すごい落ち着き。

フリーで、がんがん攻めてくることでしょう。

 

実況解説の部分翻訳

フリーでは、5つの4回転を予定。

ジャンプも素晴らしいですが、演技もすばらしいです。

びっくりするような演技を見せる選手です。

(演技後)

すごい才能を見せました。

が、テクニカルスコアは、トップに届きません。

パーソナルベストは、74.91です。

3Aが回転不足と転倒で減点1。ステップがレベル3にとどまってしまいました。

チームメイトのコストルナヤと競うのは難しくなりました。

ショートを終えて、少しペースを落としていますが、ショートプログラム4位から巻き返して優勝したこともあります。

スピンは、すばらしいクオリティ。

キス&クライで、彼女の笑顔が見られてよかったです。71.45。

明日のフリーでは、ものすごい構成で挑んできますよ。

 

アンナ・シェルバコワ

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3Aは入れていませんが、2Aの幅がすごかったです。

そして、トリプルルッツとトリプルループの、すーばらしいコンビネーション。

スピンの回転が速い。速すぎる!!

 

実況解説の部分翻訳

またロシアのスターの登場です。ロシアの“シニア”のチャンプオンです。

美しいダブルアクセルでスタートです。

お次は、楽々と跳んだトリプルフリップ。

(演技終了後)

おう。わーお。息もつかせぬ演技でした。

技術的には、コストルナヤに届きませんが、プログラムのクオリティは、センセーショナルでした!!

モスクワでのキャンプの後、ロシアの3人娘は、よりすばらしくなりました。

どんな合宿が行われたのでしょうか。

すべての要素のつなぎの動作が、楽々としてパーフェクトでした。

パーソナルベストに近い点数を出すのではないでしょうか。73.51がSBです。

私が見た中で、シーズン中もっともすばらしい演技でした。

すべての要素に加点がついています。スピンもステップもレベル4。

将来、3Aを入れたとき、ほかの要素でレベルが取れていることが、重要な武器になります。

2Aはすばらしいスピードで入り、幅がすばらしかったです。

着氷後もスピードが失われることはありませんでした。

シェルバコワの演技は、トゥルソワよりよかったが、コストルナヤには届かないでしょう。

しかし、ニューシーズンベストが期待されます。イエス!! 78.27!!

センセーショナルなスコアが出ました。2位に付けました。

 

紀平梨花

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日本からは単独参加で、ロシア勢に挑む紀平選手。

ディフェンディングチャンピオンであり、日本代表としての責任も感じていたかもしれません。

緊張していたのか、集中力が万全ではなかったように感じました。

トリプルアクセルは、重心が後ろにいって足をついてしまいましたが、回転はよかったと思います。

でも、コンビネーションジャンプは、ファーストジャンプの出来からすると、失敗するようには見えなかったので…。

しかーし!! ショートがうまくいかなかったときの紀平選手は、フリーが最強!! がんばれー!!

 

実況解説の部分翻訳

ロシア選手の独占を止められるとすれば、彼女です。

(日本から)たくさんのサポーターが駆けつけています。

前回の覇者。まだ17歳です。

プログラムで3Aを予定しています。幸運を祈りましょう。

ご存知、紀平梨花。日本代表です。

最初の要素はトリプルアクセル。見逃さないでくださいよ。

 

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おーー、かろうじて踏ん張った。左足をつきましたが、回転は足りているように見えました。

おぅ、残念!! コンビネーションで転倒してしまいました。

最後は、迷いなく跳んだトリプルループ。

 

(演技終了)

恐らく、2つの要素が審議されるでしょう。

転倒したコンビネーションジャンプで、二つ目の回転が足りているかどうか。

たぶん、回転がわずかに足りなかったので、転倒したのではないかと。

フライングキャメルもレベル3に、あぁ、(コンビネーション2つ目の)トリプルトゥが回転不足とされました。

どちらも彼女にとってはダメージです。

 

トリプルアクセルも、フリーレッグのタッチダウンでマイナスのGOEが付きました。

コンビーションジャンプもマイナスのGOE。転倒による減点もあります。

これらの要因が重なって、コンポーネントスコアにも影響します。

いつもなら、70点台半ばから80点台。パーソナルベストは81.35です。

グランプリシリーズの平均は2位でしたが、今回はそのあたりの順位にはいけないでしょう。

 

画面には、トリプルループが映っています。

プログラムで重大な二つのミスをしましたが、それでも彼女はめげずに前を向いて演技を続けました。

プログラムのコリオは、すばらしかったです。

 

3人のコリオグラファーと仕事をしています。シェイ=リーン・ボーン、トム・ディクソン、キャシー・リード。

さあ、どの位置につけるでしょうか。

78.27を出せば2位になります。70.71。2選手を残して4位です」。

 

ブレイデイ・テネル

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今シーズンのテネルは、肝がすわっています。ものすごい気迫。

腕の使い方が、以前の固い感じに戻っているようにも感じましたが、そんなことはどうでもいいぐらい、一歩も引かない攻めの演技でした。

 

実況解説の部分翻訳

残るは2人。このヤングレディは、アメリカの選手です。

数年前、全米で優勝しました。センセーショナルな演技で、グランプリファイナル進出を勝ち取りました。

彼女ほど、一生懸命練習する選手を見たことはありません。うまくいきますように。

アメリカのブレイデイ・テネル。

 

コンビネーション。トリプルルッツ+トリプルトゥループ。

トリプルトゥループの着氷が少し詰まったか。

たっかーいダブルアクセルは問題なし。ゴージャスなトリプルフリップ。

すばらしく安定した演技でした。プログラムの最後に。2つのワンダフルなスピン。

 

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ブログラムの振付は、ブノワ・リショー。

キリル・リクターによる音楽。すばらしい選曲です。

テネルにとって、これ以上の出来はないでしょう。

ここでのプレッシャーを想像してみてください。特別な武器なしで、3人のロシアのスナイパーに立ち向かうようなものです。

自分のゲームに深く集中し、自分をコントロールする。彼女はそれができました。アメージングな精神力の強さ。

デニス・マイヤーコーチと、とてもいい練習を重ねたようです。

 

ビデオで振り返りましょう。

このトリプルトゥループで、回転不足を取られました。

出来栄え点がプラスからマイナスになるのは痛いですね。

3つの鍵となる要素、スピンとステップでレベル4。プログラム最後のスピンは、センセーショナルでした!!

スピンの前には、連続ですばらしいステップ。ブノワ・リショーはいつも、音楽とプログラムをすばらしくシンクロさせます。厳しい職人ですが、スケーターたちのベストを引き出します。

 

デニス・マイヤーとブノワのチーム。二人とも、本当によくやりました。すばらしい努力です。シーズンベストは、75.10。

同様の点を出せば、現時点の3位になります。

トリプルトゥの回転不足が、唯一のミスです。

72.20。悪くない点数です。3位。

 

アリーナ・ザギトワ

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息をのむような演技でした。会場中が息を止めて彼女の演技を見つめていました。

すばらしい。演技を終えた彼女の表情が、とんでもなく素敵でした。

エテリ組ぽくない演技になったとき、すばらしいスケーターになったように感じます。

 

実況解説の部分翻訳

最後のスケーターです。息を止めてみてくださいよ。

オリンピックと世界選手権の金メダリスト。比類なきスケーター、ロシアのアリーナ・ザギトワ。

よし、やりました!! トリプルルッツ+トリプルループ。すばらしい回転速度。

飛距離のあるダブルアクセル。

おー、よくやりました(good girl)。美しいトリプルフリップ。

 

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この演技を見て、鳥肌が立たない人がいるでしょうか。

今夜の最高得点の演技ではないでしょう。

しかし、すべてをやり遂げました。オリンピックで優勝し、世界選手権で優勝し、グランプリファイナルでも優勝経験があります。

たくさんの後輩が、彼女には跳べない4回転やトリプルアクセルで追い上げてきています。

トレーニングに苦戦し、必死でモチベーションを保ち、このビッグステージに立つ権利を手にし、このような演技を可能にしました。

ただもう、驚くばかりです。

 

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ルイ・ヴィトンのコートとスカーフのヴィトンペアもうれしそう。

(ビデオを見て)この部分のコリオ、好きです。

トップに立つのは難しいですが、タフで魅力的な女性です。

コンビネーションジャンプが、画面にレビューされています。

テクニカルパネルがすべてのスピンにレベル4、ステップにレベル4を付けました。

今シーズンのPBは、74.24。私は、この演技はその上をいけると思います。

彼女に対してはいろいろと思うところがあり、いくぶんひいき目かもしれませんが、演技全体は、本当に見事でした。

コストルナヤを上回るかと言えば、技術点は無理です。でも、コンポーネンツスコアは、よくあるべきです。79.60。シーズンベスト。

2位につけました。

 

ショートを終えた順位はこちらです。

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コストルナヤが逃げ切るか、トゥルソワがひっくり返すか。

紀平選手がどのように戦うかも注目です。