こんばんは。種子島ぴーです。
以前、「プーシャワーは、演技の前に。」という記事で、演技後のリンクへの投げ込みについて触れました。
それに関連して、プレゼントや花束の投げ込みが禁止されていた第88回全日本選手権はどうだったのか、現地での様子を報告したいと思います。
結論からいうと、リンクへの投げ込みが禁止だった今回は、とても気持ちのいい大会だったと思います。
選手の名前がコールされると、拍手と歓声が沸き起こる。
人気のある選手が登場すると、客席が応援バナーで埋め尽くされました。
いい演技をすれば、ひときわ大きな拍手とスタンディング・オベーション。
選手は四方の客席にお辞儀をし、手を振って歓声にこたえてから、次の選手にリンクを譲ります。
何の違和感もなく、試合の進行が妨げられることもなく、すがすがしく温かい空気が会場に流れていました。
羽生選手のファンの中には、プーシャワーがないことで、羽生選手が何か不利益をこうむることを心配していた方もいらっしゃるかもしれません。
でも、まったくそんなことはなく、たくさんのバナーが掲げられ、十分、盛り上がっていましたよ。
むしろ、プーさんの着ぐるみを着た奇妙な人たち(私は、今回一人しか目にしませんでした)や、
黄熊をリンクにたたきつけたりする人がいないことで、好意的な空気が流れていたのではないでしょうか。
私も、SPの後はスタンディング・オベーションをしました。
試合後に、羽生選手は、ファンが投げ込み禁止のルールを守ってくれたことに感謝の意を述べていました。
行き過ぎた投げ込みについて、世界の論調が変わろうとしていることは、おそらく感じていると思います。
ここが潮目です。
名声に傷をつけないためにも、本当のファンなら、流れを見極めなければ。
いい演技をすれば、観客の熱狂によって、後続の選手にプレッシャーを与えることができます。
ライバルへの影響はそれだけで十分で、ぬいぐるみを集める時間を割いたり、ぬいぐるみの毛が浮遊する空気まで残す必要はないと思います。
先日、韓国の国内選手権を見ていたら、演技後にリンクにぬいぐるみを投げ入れる文化が、伝染しつつあるようでした。
おそらく四大陸選手権は、たいへんなことになると思います。
自国のチャ・ジュンワン選手がプーシャワーの犠牲になれば、何か議論が起こるでしょうか。
ロシア選手権では、エテリ組の女子選手に、巨大なぬいぐるみを投げ入れるのが、もはや定着していました。
私が最初に巨大ぬいぐるみを見たのは、昨シーズンのザギトワ選手の演技後だったと思います。
突如、リンクに投げ込まれた巨大ぬいぐるみに、どよめきが起こりました。
それ以降、サイズを競うかのように、どんどんどんどん巨大化していっています。
選手と観客の身を守るために、投げ込み物のサイズや重さ、材質も規制しなくてはならなくなっているのではないでしょうか。
観客に節度があった時代は、ルールがなくても、適度な量の花束やプレゼントが投げ込まれていましたが・・・
やはり…
- 投げ入れるという行為自体をしてみたい。
- 自分が投げ入れたものが目立ってほしい。
- リンクがプレゼントで埋まる風景を創りたい。
こういう人が増えているのかもしれません。
さて、四大陸選手権はどうなるでしょうか。
世界選手権までは若干時間があるので、事務局に要望メールを送ってみよう。