こんにちは。東京は寒い日曜日です。
ジュニア女子トップ3。三人三様の素晴らしさ。
昨夜は、ジュニア世界選手権女子フリーがありまして、
トップ3がすばらしい演技を見せてくれました。
金メダル カミラ・ワリエワ
銀メダル ダリア・ウサチェワ
銅メダル アリサ・リウ
イノセンス、ピュァリティ、オネスティ
銅メダルは、チャーミングすぎるアリサ・リウ。
存在だけで満点をつけたい!!
フリーの曲は、私にとっては「下校時間に流れる音楽」なので、
グランプリ大会のときも全米でも、「なぜこんな寂しい曲で滑るのだろう」と思っていました。
でも、今日は、アーーーー素敵!!
心にしみいりました。泣きそう。
「なぜだろう?」と思っていたら、解説のバートンさんの言葉で、納得。
「彼女の演技を見終わって、3つの言葉が浮かびました。
イノセンス(純真さ)、ピュァリティ(純粋さ)、オネスティ(誠実さ)」(バートンさん)
まさにそれです!! 優勝できなくても、点数が低くても、なぜそんなにキュートな表情でいられるのか。ただ、ただ、滑る喜びにあふれた演技。
「美しいプログラムでした。技術はアメージング。そして、スケートに対する純真さがあります。
彼女の笑顔は、作り物ではありません。本物です。
トリプルアクセルは2Tを付けて、すばらしい出来です。ごらんください。ナチュラルな美しい表現。4回転ルッツで回り切らず転倒しましたが、そんなことはおかまいなし。トリプルアクセルをもう一度跳びます。
これはトリプルループ。ルッツとトゥループのコンビネーションは、演技後半ですが、とても集中しています。
卓越したスケーターです。14歳ですが、全米シニアチャンピオンに2回なっています。もっとスピードが必要だって? イエス!!これから取り組むでしょう」(超ざっくりバートンさん解説)
↓こちらで見られます。
https://www.youtube.com/watch?v=d3SjH5KtSfo
エテリも微笑む会心の演技
今日、一番目が吸い寄せられたのは、銀メダルを取ったダリア・ウサチョワの演技でした。
ワリエワが嵐のような演技で152.38を叩き出したあと、「彼女が世界選手権の女王です」としめくくる解説のバートンさん。
リンクに出てきたウサチョワを見て大あわて。「あ、すみません。謝ります。もう一人いました。すばらしいスケーターのウサチョワです」状態に。
この雰囲気の中、最終滑走で登場した細い小さなダリア・ウサチョワ13歳。
ラーラ・ファビアンの『Je Suis malade』という、「恋の病」みたいなタイトルの曲で滑ります。
歌がとんでもなくドラマチックですばらしいのですが、ウサチョワの演技のパワーが、それを上回っていたんです!!
なんと説明すればいいのか。
全身から「ぐおーーっ」と、とんでもないエネルギーを発しながら、音楽にどっぷりつかりつつ、しかもそれを跳ね返す感じ。
そのうえで、ノーミスです。コンビネーションのフリップにアテンションが付きましたが、誰も気にする人はいません。ドュダコフでさえ、気づいていないかも(笑)
そのくらい完全に、観客と音楽と交信していました。
リンクから上がると、あのエテリが、にここにしながら迎えてました。
初めてそんなシーンを見ました。ウサチョワは、エテリの心も揺さぶったのだと思います。
曲がとても短く感じました。
↓ぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=Rt5Qmw466ZE&feature=emb_logo
宇宙を感じさせる滑り
優勝は、152.38 を叩き出したカミラ・ワリエワ。
『エクソジェネシス』です。
ショートのような詰め込み感はなく、
むしろスキがあるくらいで、ゆったりと音を感じながら、宇宙を感じさせてくれました。
冒頭の4回転当ループは、ステップアウトしてしまいましたが、恐ろしく高さがありました。
いちばん好きなシーンは、後半のルッツの着氷です。
シュワーと、銀河系に引きづりこまれていく感じがします。
挨拶するとき、リンクの穴につまずいて驚き、魔法が解けたように子どもの顔になったのがかわいかったです。
「わぉ。こんなすごい演技をした後なのに、小さく笑っただけです。
何かを持っているスケーターです。彼女は、ジャンプがすごいだけでなく、アーティストでもあるからです。演技とこのスポーツに対する深い魂(ソウル、感情)があり、そのような演技を見ることができて、私たちは幸運です。ビデオで振り返りましょう。何も言う必要はありません。ただ見て楽しみましょう」(超ざっくりバートンさん解説)
表彰台に立った三人が、フリーで三人三様にすばらしい演技をしてくれたので、
見ていて文句なし!! 気持ちいい大会でした!!
日本選手2人もナイスファイト!!
日本の2選手は、ナイスファイトを見せましたが、
今日は、思った通りに滑れなかったようです。
遠征の疲れも出ているのでしょうか。
河辺愛菜選手11位
「パワーがあり、氷上のカバー率が高く、ジャンプに入るときのスピードがあります。しかし、スピードがあるので、跳ぶタイミングが重要です。今日はパンクしたり両足着氷になったりしてしまいました。
トリプルアクセルは、システム上は回転不足と判定されますが、すばらしいチャレンジでした。両足着氷になって手をついたトリプルループは、傾いてしまったので高さがありませんでした。転倒によって音楽がタイトになったので、音楽を追いかけることになり、すべてがあわただしくなってしまいました」(超ざっくりバートンさん解説)
川畑和愛選手 14位
ジャンプの失敗がいつもより多くて、意外でした。
後半、たたみかけるようにジャンプが続くのですが、今日は流れが止まってしまいました。
それでも、優雅でビューティフォーなスケーターです。
「パワー、スピード、アイスカバー、積極性など、たくさんのプラス要素があるスケーターであることは間違いありません。
でも、今日は、上半身のコントロールを失っていました。パワフルでラブリーなスケーター。スケーティングスキルと氷上での存在感はすばらしいです。しかし明らかに今日は…」(超ざっくりバートンさん解説)