オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

アリサ・リュウがまたコーチ変更&G.Gの素敵な復活

こんばんは。オリンピックに向けて、米国女子の代表争いが混迷を深めています。

と思うのは、私だけでしょうか?

 

  • 米国女子で安定した実力を見せていたブレイディ・テネル選手が、怪我のためグランプリ2大会を辞退しました。
  • 米国女子の記録を次々に塗り替え、エテリ女子と競うと思われていたアリサ・リュウ選手は、成長期を経てジャンプで苦戦しています。
  • フランス杯で見たマライア・ベル選手も、やや精彩を欠いています。
  • アンバー・グレン選手は、トリプルアクセルに果敢に挑戦していますが、結果に波があります。
  • スター・アンドリュース選手は、輝きを取り戻したと思いましたが、グランプリフランス大会の演技中に、棄権してしまいました(心臓の不調?かなり心配です)
  • ここへきて、カレン・チェン選手の安定感と表現力が、再び脚光を浴びてきました。

 

そんな中、2度の全米女王であるアリサ・リュウ選手が、

コーチを変更することになりました。

 

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情報源はフィリップ・ハーシュ氏で、NBCスポーツで記事になっています。

olympics.nbcsports.com

 

先日のNHK杯でも、ジェレミー・アボットと楽しそうにキスクラで話していましたが、

北京オリンピックの米国内選考まで2か月を切ったところで、コーチを変更するそうです。

 

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2020年にも、このブログで「コーチ変更」について書きましたが、

コロナ禍で、長年のコーチ、ローラ・リペツキーから離れて1年半ですよね。

 

あのときは、マッシモ・スカリ、リー・バーケル、ローリー・ニコルだったような・・・。

その後、ジェレミー・アボットが加わったことは知っていましたが、

細かい追加や変更が行われていたようです。

 

現在、プロフィールに記載されているコーチは、マッシモ・スカリ、ジェレミー・アボット、ロレンツォ・マグリ、フィリップ・ディグリエルモの4人。

 

ロレンツォ・マグリもですか??

ダニエル・グラッスルやフランジパニーを教えているイタリアのコーチですよね。

 

アリサ・リュウ選手は、アメリカ女子選手として初めてトリプルアクセル+4回転を装備した選手ですが、

成長期に入り、トリプルアクセルも4回転も、不安定になっています。

4回転は、今季は跳んでいないと思います。

一方で、マッシモ・スカリの手腕により、PCSが伸びたと言われています。

 

Two days after returning from the NHK Trophy in Tokyo, which ended Nov. 14, Liu left coaches Massimo Scali and Jeremy Abbott in the San Francisco Bay Area and went to Colorado Springs, Colorado, to train with Christy Krall, Drew Meekins and Viktor Pfeifer.

11月14日に終了した東京で開催されたNHK杯から戻ると、リュウは、サン・フランシスコペイエリアを拠点にするマッシモ・スカリとジェレミー・アボットから離れ、コロラド・スプリングスに拠点を移しました。コロラドで、クリスティ・クロール、ドリュー・ミーキンス、ビクトール・ファイファーとトレーニングをするためです。

 

コロラド・スプリングスには、トレーニングに行くだけで、引っ越さないそうです。

 

リュウ選手は、いつもお父さんが主導でコーチ変更をしている印象があります。

彼女は、匿名の卵子提供者とお父さんから生まれていて、5人兄弟も全員そう。お父さんがシングルファーザーとして育てています。

 

お父さんはコーチ変更の理由を、こう説明しています。

 “I felt Alysa needed more intensity in her training and the coaches and I were not on the same page as to how the training should be.”

「アリサは、もっと練習に集中する必要があると感じていました。コーチ陣と私は、どのようにトレーニングをするべきかという点において、見解が一致していなかった」

 

Arthur Liu admitted he was “a bit” worried about making the change so close to both the February Olympics and the January U.S. Championships, at which the U.S. team for Beijing will be selected.

「アーサー・リュウ氏は、2月のオリンピックと北京オリンピック選考会である1月の全米選手権が迫っての変更を“ちょっぴり”心配していることを認めました」。

 

そりゃあ、そうでしょう!! 1か月半なんて、あっという間です。

でも、オリンピックに出るために、特効薬が必要だったのかもしれません。

 

アリサ・リュウ選手は、B級大会では優勝。オリンピック3枠目を確定させるネーベルホルンでも優勝して、枠取りを成功させました。

しかし、グランプリ大会では、スケート・カナダで5位、NHK杯で4位。ジャンプの回転不足を取られたことが、表彰台を逃した一因になりました。

 

ジャンプについては、クリスティ・クロールとEddie Shipstadという方が主に見るそうです。

 

お別れするアボットのコメント

幸運にもすばらしいチームの一員であったことに、深い敬意と感謝の気持ちしかありません。その間、本当にすばらしい人の指導に時間を費やすことができました。もう、アリサのコーチではありませんが、いつも彼女の味方であり、サポートしていきます。

 

お別れするマッシモ・スカリのコメント

アリサは素晴らしい青年です。私たち過去2年間に達成した仕事に対して、誇らしく思います。決定はショックでしたが、それを尊重し、彼女がベストでいられるように祈っています。心の中で共に歩んだ道を大切にし、彼女を応援し続けます。

 

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本当ですか、お二人さん?

 

そして、女子3枠目も誰になるか不透明な中、

あのグレイシー・ゴールド選手が、米国のチャンピオンシリーズ大会ですばらしい復活劇を見せています。

3回転+3回転も決めています!!

 

www.youtube.com

 

何がすごいって、全米トップから、心身の問題でスケートができないところまで行って、何度も氷の上に戻ってきては、打ちのめされるような結果に終わり…メンタルにダメージを受けて心配され…それでも、また戻ってきて挑戦し続ける意志の強さです。

 

コロナ禍のオンラインイベントで、生き生きとした姿を見せたものの、すぐに以前のようなスケートができるようになるわけでもなく、以前と比較にならない低い点数が出たりしていましたが、じわじわと点数が伸びていっています。

最初に復帰したときは、SP30点台もありましたよね?世界中の人が、彼女がさらにダメージを受けるのではないかと心配しました。

 

しかし、こうやって、一歩一歩進んでいくものなんだな、と。

 

メンタルの問題って、いきなり結果が出るものではないので、何年もかけて粘り続けるグレイシー・ゴールドには、尊敬の念しかありません。

 

そして、演技を見ると、「北京オリンピックありでは?」と思う。

フリーはまだ安定していないけれど、「北京オリンピックありでは?」。


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