こんばんは。
先日のブログで触れた、クロアチアで開催されているゴールデン・スピン。
顔ぶれが豪華な男子について、私的な見どころをあげましたが、
SPが終わった経過報告をしたいと思います。
ゴールデン・スピンの公式サイトはこちら。
53. Zlatna pirueta Zagreba 2021 / 53rd Golden Spin of Zagreb - CROSKATE
★ ライブ配信はYouTubeのリンクで見られますが、アーカイブはありません。
◎デニスの美はどこまで評価されるのか?!
⇒デニス・ヴァシリエフス選手、SPに4回転は入れていませんが、SP2位につけています。3位のブレンダン・ケリーと僅差ですが、技術点の3.6点差をPCSで逆転。“美”は評価されています。
今シーズンのデニスは、体幹がしっかりして、身体のコントロール力がすごいです。それがコリオにぴったり合っていて、ほれぼれ。
ジャンプも高く、どっしりとした着氷になりました。昨年からの進化がエグイです。今回は、映像が粗くて衣装など細部の“美”が見えないのが残念でした。
ところで、キスアンドクライにいるこの人は誰?
ミズノのダウン来ているけど、誰?
女性のようでもあるけれど、デニスのひざをバシバシたたく感じが、ステペンに似ています。
でも、ステペンなら、どんなに寒くても、
マスク、帽子、マフラーをいったんはずして、
「見て。僕の美しさを見て」みたいな風にすると思うので、ステペンではないのかも。
ドルフィーニ監督??
◎ケヴィン・エイモズはどこまで戻してきているか?!
⇒怪我から回復途中のケヴィン。ソロの4回転が3回転になり、3Tを2回跳んでしまいました。アクセルも2回転に。動きはよかったので、ジャンプだけ、怪我の影響が出ているのでしょうか。オリンピックまでにどこまで戻せるのか? いや、戻してくるでしょう!!
◎モザリョフとダヴィデンココーチの命運は?!
⇒うーん。エンジンがかかっていない感じのモザリョフ。4回転を2本入れる高難度プロで、2本とも失敗。ジャンプに苦戦するのはわかるのですが、持ち味の小粋なコリオに魂が入っていないのが残念でした。
6位スタートですが、ジミー・マに負けちゃだめだ!!(笑)
ダヴィデンココーチも、ロシアの逸材を思うように活躍させられず、しょんぼり。
フリーで巻き返して表彰台に乗ってほしいです。
◎オリンピック代表2枠をめぐって、カナダの今季男子最高点を叩き出したいキーガン・メッシングさん。
⇒メッシングさん、オリンピック代表への道をまっしぐらです。SPをただ一人、90点台に乗せてトップです。
カナダ男子は、2枠に対して3人候補がおり、ロマン君とナム君が2番目を競っていると言われています。しかし、ロステレコム杯でロマン君がぐっと出てきました。
重要なのは、フリーでの今シーズンカナダ男子最高得点をたたき出すことです!!
◎恒例、ちゃっかり他国の大会をお借りした全イスラエル選手権サモーヒンVSビチェンコの行方。
⇒アレクセイ・ビチェンコVSダニエル・サモーヒンは、82.88対56.85で、ビチェンコ氏がリード。
この二人の対戦は、相当回数見ていると思いますが、何度戦ってもビチェンコさんが勝っている記憶があります。
身体能力と鉄の意志を持つビチェンコは、やはり「イスラエルの英雄」です。
ちなみに、サモーヒンのSPは、アリエフが昨シーズンのフリーで滑っていた美しくも陰鬱な『L'Immensita』 by Il Volo。この曲はどうも、気分があがりません。(個人の意見です)
◎ロステレコム杯の勢いをキープしたいモリス・クヴィテラシヴィリ。
⇒とても疲れているか、ジャンプの跳び方を忘れてしまったようです。4回転を2本入れる高難度の構成ではありましたが、ちょっと驚くような、背中から落ちるような激しい転倒3連発でした。心配です。
まさかのSP22位。コーチ、特に仲良しのグレイヘンガウスがいれば、違ったのでしょうか。コーチの存在は大きいですね。
◎ロステレのSP悪夢を払拭したいニカ・エガーゼ。
⇒跳び方を忘れてしまったかのようだったロステレコムから、ジャンプを取り戻しつつあるようです。ベンジャミン・クレメンタインの『I Won't Complain』を粛々と演じました。ネイサンのネメシス風ジャンプも、今回は入れる余裕が見られました。ジュニア感がありますね。
◎米国男子次世代エースとして存在感を示したいジミー・マはいかに?!
⇒ジミー・マが、安定感を増してきました。
中途半端なチョンマゲのゴムが演技中に取れそうで、いつもハラハラする『ブラック・スワン』。ニコライ・モロゾフの振付なのか?!チョンマゲも、彼のアイディアか?似合っていないけれど、印象には残ります。オリンピック代表選考に向けて追い上げています。
【SPの順位】
1位キーガン・メッシング90.26
2位デニス・ヴァシリエフス84.46
3位ブレンダン・ケリー84.36
4位アレクセイ・ビチェンコ82.88
5位ジミー・マ80.84
6位アンドレイ・モザリョフ80.71
7位アレクサンダー・セレブコ80.54
8位コンラッド・オーゼル78.85
9位ニカ・エガーゼ73.56
10位エリック・ショーバーグ73.48
14位ケヴィン・エイモズ70.35
22位モリス・クヴィテラシヴィリ58.53
23位ダニエル・サモーヒン56.85
24位ジョセフ・ファン56.01
以上、ゴールデン・スピンの途中経過でした。