オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

女子フィギュアの「希望」、坂本花織

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新しい衣装、リンクに映えてました。

 

うまく言えないけれど、感動しています。

坂本花織選手の演技を見終わって、

感情がゴーッと押し寄せています。

 

ギリシャのパルテノン神殿で、

神事か祭事を見せられているようでした。

 

「女子フィギュアは、もう見たくない」。

「女子フィギュアは汚されてしまった」。

 

と、言う人も少なくない今、

 

「これがフィギュアスケートです」。

「これが滑る楽しさです。美しさです」。

 

と、再確認させてくれたような、

かおちゃんの滑り。

オリンピック精神にもう一度、

灯をともしたような演技だったと思いませんか?

 

小型飛行機のように宙に浮き、

ゆらゆらと大きく重心を移しながら、氷の上を移動していく。

 

なんてしあわせな光景なんだろう。

 

細々とせわしないつなぎを入れながら、

着氷のフリーレッグをキュッと上げて高得点をたたき出す

細身の少女たちの演技を、何年も見続けてきました。

 

「何かがおかしい」という心地の悪さが、

「ドーピング陽性」という事実によって言語化されたとき、

目の前のフィルターがはがれ落ちたようです。

 

フィギュアスケートに背を向けようとしていた観客を、

「!」と振り向かせた、かおちゃんの滑り。

 

中野コーチの胸で号泣する姿に、

私も、もらい泣きしました。

 

彼女は、すごいことをやってのけたんだと思う。

 

明後日のフリーでも、かおちゃんの滑りが見たくて、

世界中の人がフィギュアにチャンネルを合わせるでしょう。

 

フィギュアスケートをやっている少女たちに、

勇気と希望を与える演技だった、とも思う。

 

とてつもなく大きな意味を含んだ

『グラディエーター』だったと思います。


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