オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

田中刑事、引退

田中刑事選手が、競技生活からの引退を発表されました。

ご卒業、おめでとうございます。

 

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©2211keiji Instagramより

 

日本男子を長らくけん引し、しかも、ずっとトップを走ってきた稀有な存在でした。

 

表彰台のどこかに、もしくは、表彰台のすぐ次の段に常にいる選手でした。


グランプリシリーズには、彼の名前があるのが当たり前だったし、
チーム戦やアイスショーの常連でもありました。

 

今後は、プロスケーター、そして、指導者をめざすアシスタントとして活動するそうです。

 

田中刑事、引退。
想像できたことかもしれないのに、想像すらしていませんでした。

 

年を追うごとに、うまくなっていくスケーティングに、
競技者として、まだまだ上を目指すと思っていました。

 

一方で、アイスショーや『LUXE』、競技プロでの表現力に、
プロスケーターとしての確実な未来を確信してもいました。

 

「競技を引退しても、スケーターとしての未来は、確実にある」。
そう思える選手でした。

 

シーズンがすべて終わってから発表したのも、思慮深い彼らしい。

 

と、書きながら、泣けてくる。
え、そんなに好きだったの?🤣 辞めちゃうわけじゃないから、大丈夫だよ。(と、自分に言い聞かせる)

 

私の中で、目を見張った彼の進化は、3回ぐらいあったと思います。


ジュニア時代からトップ集団にいましたが、

平昌オリンピック出場を賭けて挑んだ2017-2018年シーズン。


無良崇人さんと、最後の一枠をめぐってデッドヒートを繰り広げる過程で、
引退していた高橋大輔氏のアドバイスを受け(たと伝えられました)、
表現力が恐ろしく開花しました。


マッシモ・スカリ振付の『メモリーズ』は、代表作の一つだと思います。
あのとき、ステップの表現が格段にすばらしくなり、世界のステップ巧者の仲間入りをしたと思っています。

 

進化は、そこで止まらず。

平昌以降。『ジョジョの奇妙な冒険』、『Pump It』で表現者として魅惑的すぎる境地を開き、『HipHipChinChin』のころには、鍛えられた大腿筋が独特のリズムを生み出すダイナミックなステップが、他の追随を許さないレベルに進化。

 

美しい肘から先と大腿筋を生かしたシットスピンは、レベル4以外は受付けません!!

 

『LUXE』に突然(?)抜擢されて高橋大輔氏と演じた『ナルシス』では、
高橋大輔に劣らぬ“艶”を見せて観客の度肝を抜き、評価もうなぎ上り。

 

『シン・エヴァンゲリオン』のスタイリッシュな世界観は、
技術と美が融合した、田中刑事にしか演じられないプロでした。

 

そうだ!! 
町田樹氏から後継プロジェクトに指名されたのも、去年の話ですよね。

 

ニュースで順位と点数しか耳にしない一般の人に、

彼の魅力があまり伝わらなかったのが残念ですが、

 

日本男子フィギュアの図鑑を作ったら、間違いなく記される選手だと思います。
一つのジャンルを切り開いたと思いませんか?
似たような選手は、見当たりませんよね。

 

私としては、スターズ・オン・アイス東京公演でスタンディングオベーションできたのが、ラッキーだったと思うことにします。

 

次回は、プリンスアイスワールドに登場。
そこで、記者会見も行われるそうです。

 

プロとして活躍しながら、いつか、キス&クライで、美しい姿を見せてくれることでしょう。

競技者、田中刑事選手、お疲れ様でした。

ありがとうございました。

 

ご本人コメント全文は、インスタグラムをご覧ください。

 

 
 
 
 
 
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