こんばんは。
ところで、昌磨が試合に出て、「6分間練習にいよいよ登場!!」という時、
みなさんは、昌磨の何を見ますか?
私は、最初に、リンクに出てきたときの表情。
不安な子猫みたいなベビーフェイス風なのか、
何か思いを巡らせている風なのか、
固くこわばった感じなのか、楽しそうに笑っているのか。
子猫みたいな表情のときは、自信なさげで、ちょっと心配になります。
思いを巡らせている風のときは、落ち着いて戦略を練っているようで、安心します。
それから、ジャンプ。
6分間でジャンプをほとんど跳ばないときは、
「脚の調子が悪いから、体力を温存しているのかなぁ」と思ったり。
ジャンプの練習が成功すると、観客はウォーと盛り上がって拍手しますよね。
この場合の「成功」っていうのは、転倒せずに着氷したときを指します。
「よっしゃー、いける!!」みたいな空気になる。
ただ、最近、私は6分間練習で昌磨がジャンプを失敗しても、
全然オッケーなんじゃないか、という気持ちになっています。
本番の結果と、あまり関係ない気がするんです。
「直前の6分間でジャンプを失敗すると、悪いイメージを引きずってしまう」という話もありますが、反対に、6分間練習では絶好調だったのに、本番でジャンプにミスが出る選手もたくさんいます。
昌磨の場合は、どうなんでしょうか?
そんな疑問を解くカギが、ナウボイスの「昌磨&田中刑事&友野一希の雑談」に含まれていました。
「試合のときの公式練習と6分間練習、調子がいいときと悪い時、どちらが試合でうまくできるのか」。
「朝の練習と6分は、まったく信用しないようにしている」
というケージ君の言葉に、
「あー、それそれ」「信用してない」と、同意する昌磨と友野君。
「僕、練習ではいつも優勝」と、友野選手。
友野君は、試合当日の練習では、いつも完璧に近いのかな?
でも、朝の練習で調子がいいと、「一希君、めっちゃ調子よさそう。本番大丈夫?」と、心配されるそうです。
「朝の練習で集中力を使いすぎるのも考えもの」by 友野君。
もしかすると、6分間練習にも言えることかもしれないですね。
昌磨は、「公式練習の場で『いい演技をしたい』と思ってするのはよくない」と。
たとえば、公式練習で左に傾いたジャンプを何とか耐えて下りたとすると、
本番でも左に傾いて失敗する。
「公式練習では、失敗しそうなジャンプを無理に下りるのではなく、失敗しそうなジャンプは、ちゃんと失敗する。今日の自分がどういう状態で、ジャンプがどうなっているのかをちゃんと知ることで、本番で調整する」と。
これは、深いですよね。
普通は、少なくとも私だったら、関係者やメディア、時には観客が公式練習を見ているので、
転倒したくないと思います。
webニュースで書かれちゃうじゃないですか、
「宇野昌磨、公式練習4回転すべて着氷。好調ぶりを示す」とか、
「4S転倒、3A踏ん張る、ジャンプで苦戦」とか。
でも、「無理やり跳ぶと、本番で失敗した理由がわからないままになる」と昌磨。
「わかる~」と、超刺さった様子の友野君。
「なるほど、耐えるんじゃなくて失敗してみて、本番で調整するのね」と、ケージ君。
「成長したいなら、失敗の仕方も大事」と話す昌磨。
結論として、公式練習の報道に一喜一憂する必要はなく、
6分間練習で昌磨が転倒したからと言って、心臓をバクバクさせる必要はないようです。
最後に。
私は、演技開始直前の、選手の目の動きを見ています。
集中しているとき、昌磨はまばたきをしません。
演技開始前に、目の玉が動いている選手は、
うまくいかないケースが多いように感じます。
例外として、オリンピック団体戦のSPで、
ネイサンの頬の筋肉がビクンビクン波打っているのを見たときは、
心臓が破裂するかと思いました。
あと、6分間練習中に名前がコールしたとき、手をあげて観客席に応える選手より、
我関せずの選手のほうが集中している気がしたり、
名前がコールされる瞬間に合わせて、高難度ジャンプを跳ぶ選手は、「本番での度胸試しをしているのだろうか」と思ったり。
この間の世界選手権で、かなだいが、コールされるタイミングに合わせてツイヅルをしたときも、「緊張状態でも難しい技を決める練習をしているのかな」と思ったりしました。
6分間練習、まだまだ私の気づかないチェックポイントがありそうです。