オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

ある種、“狂気の沙汰”。ザ・アイス最終日の昌磨

こんばんは。8月になりましたね。今日の東京は、39度。

現実の世界に戻って、どっと疲れている種子島ぴーです。

 

が、そんなことは言っていられません!!

昨日のザ・アイス、宇野昌磨の『G線上のアリア+メア・トルメンタ・プロペラート』について語り合わなければ😆

 

 

ネイサン・チェンの圧巻の『モーツァルト』が終わり、

ほぼ全員がスタンディングオベーション。

感謝と賛辞と未来への祝福の拍手が鳴り止むまで、しばしのお時間がございました。

 

私も、これでもか!! ってくらい手を叩き続け、余韻に浸りながら着席😑

 

と、暗闇の中、いつものごとく前傾姿勢でシャー、シャーと氷の音をさせながら、滑り出てくる男のシルエットが…。

「おぉ、そうだ、昌磨だ!!」と我に返る私。

 

客席一同も、「むむっ」という感じで座り直して身構えます。

 

『G線上のアリア』の厳かな調べと共に、静かに動き出す昌磨。

名古屋公演では、空から降りてくる天使を導いているような表情でしたが、

大阪最終公演では、覚悟を決めて、上空にいる天帝をググッと見上げるような表情をしました。

 

するすると動き始める昌磨。

ちょっとした手の動きやしぐさだけで、いつまでも見ていられるくらいに魅力的。

 

両腕で空気を運んだり、かき集めて胸の中に取り込むようなしぐさ、本当に好き。

会場中の視線が、昌磨の腕と指先に集中します。

 

が、直後に、「天帝をググッと見上げるような表情」の意味が判明します。

静かで厳かな世界に、昌磨がガンガン、4回転ジャンプをぶっ込み始めるのです。

 

ん?いきなり4回転ループ?

次は、シュタッと4回転サルコウ?

3回転トゥが失敗に見えてしまう(笑)

リベンジの4回転トゥ!!

 

えーと、ここ「真夏の氷上祭典」の会場で合ってますよね?

グランプリファイナルの会場じゃないですよね?

 

周囲の観客を横目でチラ見すると、

口元を押さえている人、手を合わせている人、指を組んで祈っている人などなど、なかなかの光景です。

 

私も心の中で、「フリップ」とか「トゥループ」とか、つぶやいてて、

完全に試合モードですけど(笑)

 

ジャンプしてクルっと振り向くと、後半の『メア・トルメンタ・プロペラート』のパートへ。

大きく一つ息をして、気合を入れ直す昌磨。

 

まだまだ4回転攻勢は続きます。

4回転トゥ? 4回転フリップ? 3Aも跳んじゃう?

暗いし、一瞬だし、もう何が何だか判別がつきませんが、

跳び過ぎ、やり過ぎ、頑張り過ぎ。

ある種、“狂気の沙汰”のような、すさまじさです。

 

昌磨の足元と、少し先だけを照らすライト。

「この暗さで4回転を跳んで大丈夫なのか?」と、ハラハラしました。

 

静寂の中、昌磨が粛々と跳んでいくから、すごみがある。

 

表情、伸ばした手、全身のストレッチなどなど、どの瞬間も神がかっていて、目の前を通るたび、近くの席から拍手が起こります。

ジャンプでもスピンでもなく、拍手が起こるってすごくないですか?

 

演技を待たずして鳴りやまない拍手。

あっという間の4分半。

フィニッシュと共に体勢を崩し、なかなか立ち上がれない昌磨。

 

それを待ってあげる、照明さん😭

やがてライトに照らされ、汗だくでやり切った笑顔の昌磨。

 

スタンディングオベーション!!

拍手~バナータオルふりふり~

もう、どうすればいいのかわからない。

 

まだ7月だし、アイスショーだし、

なにが彼をここまでさせたのか、わからない。

でも、理由があるならやってみせるのが、宇野昌磨。

やると言ったら、誰にも止められないのが、宇野昌磨。

それを支えてくれるのが、トレーナーの出水さん😭

 

昌磨って、ここまですごい人でしたっけ?

滝に打たれたようにしびれて、帰りの新幹線に飛び乗ったとさ。