こんにちは。ジャパンオープンの余韻に首までつかっている種子島ぴーです。
昨日に引き続き、演技中の雰囲気を、ざっくりと書き留めていきたいと思います。
報道陣がいっぱい来ていたので、写真がいろいろアップされていますが、
下記に素敵なカットがたくさん。
フィギュアスケート ジャパンオープン [写真特集1/39] | 毎日新聞
■まず、選手入場。
ジェイソン・ブラウン、長洲未来、マライア・ベル、イリヤ・マリニンの米国チームから。
リンク中央で挨拶した後、お馴染みクイーンの『We Will Rock You』の♪ドンドン チャッ、ドンドン チャッ(足踏み2回に手拍子1回)で、観客の手拍子を誘い、いきなり整氷責任者真っ青のパフォーマンスではあったが、会場を一体化。さすがです。
会場で販売されていた応援バナータオルの色は、ブルー。未来ちゃんとマライアの衣装の色が同色系なんだけど、どちらも、すごーーーく美しくて、目を見張りました。どちらもリサ・マッキノンかなぁ?(わかりません)
続いて、欧州チームが登場。ミハル・ブジェジナ、ルナ・ヘンドリックス、ダニエル・グラッスル、エカテリーナ・クラコワ。普通にお辞儀をした後、ミハル兄貴が「みんなもっと真ん中に来て~」みたいな感じで呼んで、一列になって、手でウエーブ。控えめなウエーブだったから、ヨーロッパらしく、地中海の波を表現したのかも(←テキトー)。
会場で販売されていた応援バナータオルの色は、イエロー。
最後は、宇野昌磨、坂本花織、紀平梨花、三浦佳生の日本チーム。円陣を組んで何か叫び、腕を上げるも、なーんにも、聞こえません(笑)
会場で販売されていた応援バナータオルの色は、ピンク。
■そして、すぐに女子の6分間練習へ。
滑走順は、
1長洲未来 2エカテリーナ・クラコワ 3紀平梨花 4マライア・ベル 5ルナ・ヘンドリックス 6坂本花織
みんな、すごく調子がよさそうで、ジャンプがどんどん決まっていきます。
どこを見ればいいかわからず、目が泳ぐ私。
特に印象に残ったのは、長洲未来ちゃん。競技から離れているけれど、ジャンプのダイナミックさが坂本花織選手に匹敵。未来ちゃんが、力強いジャンプを跳んでいたことを思い出しました。
ジャッジは、出場選手のいる国から公平に呼ばれていました。
■トップバッターは、長洲未来選手。
テネル選手の欠場で、前日に急遽、代替出場が決まったジャパンオープンの救世主。「出ると決めたからには全力でやる」と決意したそうですが、曲は、『ウォーリアー』。“戦士”っていう意味ですよね。いつ振り付けたんだろう?
競技からは離れているのに、ジャンプ構成がすごいの!!
3回転が、フリップとかループとかルッツとか入っていて、オイラーを入れた3連続もあった。それを慎重に一つ一つ跳んで行って、意地でも転倒しない。回転不足やエッジエラーなんか、審判以外は誰も気にしていなくて、一つジャンプを跳ぶたびに、観客は拍手喝采で、賑わい席の面々は、「ギャーっ」て叫んで。未来ちゃんも、体力の限界で、最後は動けなくなっていました。そりゃそうですよね。何年も競技から離れているのに、いきなりジャンプ11本跳んでフリーを滑るなんて、無茶過ぎる。演技が終わると、泣いてる人もいた。会場中が彼女の勇気に感動していたと思う。
賑わい席もスタオベ。私もスタオベ。
点数は100.88。その瞬間、私は審判団の良心を感じましたよ。と、そのときは、多少、色を付けて大台に乗せたのかと思っていたのですが、
ミハル兄貴は100点超えなかったから😅色を付けられていたわけではなかった。
■続いて、キュートで可憐なエカテリーナ・クラコワ。
彼女がGolden Skateに語ったところによると、
同じコーチについていたダニエル・グラッスル君から、「ジャパンオープンに招待されて、イエスの返事をした」と聞いて、いいなぁ、素敵と思った。
欧州から女子も2人招待されると知っていたけれど、欧州にはたくさんのスケーターがいる。一人は、ルナ・ヘンドリックス。もう一人は、きっと自分じゃない。でも、誰になったか気になって、ロレンツォ・マグリコーチに「知ってる?」と聞いてみたけど、「いんや。知らねーだ」と言われ、「オーケー、わかったら教えてね」と。
その会話はリンクのスナックバーでして、コーチは去って行った。1、2分後、コーチに呼ばれたんだけど、普段は“カーシャ”とニックネームで呼ぶのに、「クラコワ、ちょっと」って。“クラコワ”って呼ばれるときは、悪いニュースのとき。おずおず近寄ると、「メールが来てるよ。ジャパンオープンが、君を招待したいって」。
私は、泣き出した。とてもハッピー。「わ―。招待されたー。もちろん返事はイエス。行きます!!」。日本に行くのは夢だったけど、チャンスはないと思っていたから。すごくすごくハッピー。
というわけで、素敵な笑顔で滑ってくれたクラコワちゃん。
マッシモ・スカリ振り付けの『UP』サントラ。邦題『カールじいさんの空飛ぶ家』。
イエローに風船の絵が描かれた衣装で、小柄なのに、リンクにしあわせを充満させる人。観客席にポーランドの国旗も揺れていました。
もしかすると、ブレードで指を切ったのかも。チーム席で、しきりに指をぬぐっていて、ヘンドリックス選手がティッシュを差し出して心配していました。あと、上着が席になかったので、ミハル兄貴が手配して渡してあげていしまた。
おっと。このペースで書いていると夜になりそうなので、ここからさくさく進みます。
■続いて、紀平梨花選手。見るまでは、怪我を心配していたけれど、
1週間前とは動きが段違いに、なめらかになって、堂々とした演技でした。
ジャンプの回転も速いし、動きも大きい!!スピンはやや手加減していましたが、回転は速かった!!
インタビューで「完治したら早い自信がある」と語っていましたが、確かにそうなのかも。
MRI検査で問題がなかったことも、背中を押しているのかな。
賑わい席の面々も、ぐいぐいガン見していました。
とりあえず、安心しました。ここから、ガンガン追い上げてほしい。無理はしないでほしいけれど。
■続いて、マライア・ベル。プログラムは、『Both Sides, Now(青春の光と影)』。昨シーズン、前半に滑ったシェイ=リーンのプロですね。
彼女も今シーズンは競技から離れているので、滑り込んではいなかったと思う。スピードも出ていませんでした。だけど、とても優雅で、ジャンプを失敗しても、慌てず騒がず、眠りからさめたお姫様のように、「うーん」ってノビをするような着氷。
でも、演技が終わってチーム席に戻ってから、泣いていたので、びっくり!!
ほっとしたみたいです。責任や緊張を感じていたのかな。
彼女も戦ってましたね。
■そして、ホワイトの衣装で、ルナ・ヘンドリックス登場。『ポエタ』です。
立ち姿からして、美しい。白鳥みたい。
彼女も日本は初めてなのかな?私は、初リアル・ルナ・ヘンドリックスでした。
リンクサイドには、イケメンお兄さんコーチのヨリック・ヘンドリックス。
町田樹さんが、まっちー(解説者)、ヘンドリックス(コーチ)、ステファン(コーチ)、ミハル・ブジェジナ(選手)と、同世代で戦ったスケーターがそれぞれの立場で一堂に会して感慨深い、と話していました。
で、前にも書きましたが、抑揚のない曲の『ポエタ』です。
が、曲の力を借りずに、美しいスケーティングで人々の目をくぎ付けにします。
点数が予想外に低かったのは、ジャンプの関係だと思うけど、チェックしてません。圧巻の生ヘンドリックスが見られただけで充分です。
終始、ジャパンオープンに参加できた喜びと感謝を、全身から放ってくれていたヘンドリックスでした。
■女子のラストは、坂本花織の『エラスティック・ハート』。賑わい席の面々も、今季の世界女王の具合をチェックしようと、身を乗り出していました(笑)
前情報では、ジャンプに苦戦していて、公式練習も一人だけ時間いっぱい練習していたとか。しかし、ここ一番に強い坂本花織!!まったく危なげなく、ジャンプを跳んでいきました。
なので、私としては、ジャンプよりも、マリー=フランスとのコラボによる新生坂本花織の動きに注目。リショー振り付けの頃は、独特の垂直系の動きで、バレエぽいラインの欠如を補っている印象でしたが、
今回は、上半身や腕の動きが“円”“柔”になって、
「ショートヘアいいなぁ」と思いました。
なんかね。風の中を自在に飛び回る女の子の絵が浮かんだんですよ。いわさきちひろさんが描くような女の子。どんどん心地いいプロになっていく。
得点は、圧巻の144.66。ロンバルデイアのかおちゃんと、ネーベルホルンのヘンドリックスを見たとき、「かおちゃん、追いつかれるぞー」って焦ったけど、
ジャパンオープンでは、かおちゃんがルナに大差をつけました。
だから、なんだって話ですが。
総スタオベでした。
ここで女子の部が終わり。6人全員が、今できるベストを尽くした戦士だったので、エネルギーをたくさんもらって帰りました。
カーニバル・オン・アイスの放送が始まるので、いったん休憩。
今日の19時から、出場選手の演技がマルチアングルで見られる配信が始まります。
先着1万名らしいので、ご留意下さい。
https://www.tv-tokyo.co.jp/japanopen2022/