おはようございます。スケートアメリカのアイスダンスフリーの開始を待っているところです。
その間に、昼間書き留めた男子フリーの感想を。
実は、仮眠を取って目が覚めたら、セレブコ選手の演技途中まで進んでおり、
高志郎くんの演技は、終わってた…。
なので、島田選手の演技は、アーカイブで見ました。
チャップリンを演じていたのではなかった
島田高志郎選手の『ライムライト』。
「なぜチャップリンなんだろう?(イメージが合わない)」と疑問に思ったこともあったのですが、今日、当たり前のことに気づきました。
「彼はチャップリンを演じているのではなく、音楽を感じながら“自分”を滑っているんだ」と。
なめらかに氷上を移動しながら、ジャンプをしながら、コリオを演じながら、パンクしたときでさえ、幸せそうに滑っていました。
まさに、穏やかなライムライト(街の灯り)のように私の心に染み込んできて、涙がこぼれそうになる。
ステファンが、この曲を選んだ理由もわかった気がしました。
フリーは5位。SP12位から総合9位まで巻き返しました。
最後まで戦う勇敢な王子
最終グループからオンタイムで観戦。
三宅星南選手『タイタニック』。
サスペンダーにフリルの付いたホワイトブラウスの衣装。スウィートだけど、凛々しさ、猛々しさも備えた星南王子。前半の興奮と後半の粘りが印象的でした。
前半は、4回転3本に3A。ボードに赤が並んでいったけど、攻める、攻める。
2回目の4Sに必死に2Tを付けたとき、なぜか泣きそうになった。
バランスを崩した3Aにも粘って2Tつけて、あきらめずに最後まで戦う姿勢は、まさに『タイタニック』だった。
何気ない場面で歓声が上がっていたけど、あれは何だったのか?かっこいいから?米国で人気沸騰か?!
巻き返すカナダの次期エース
ロマン・サドフスキー『Angels (Beethoven AI)』。
ロマン君も歓声がすごい。冒頭に見事すぎる4S。「巻き返して表彰台か!?」と思わせる滑り出しでした。
途中からジャンプが崩れてしまったけれど、スピンは美しい。特に、キャメルスピン!!後半2回目の4Sで、バランスを崩しながらもオイラーを付けて3連にしたところは、すごかった。大歓声。
ここで暫定トップに立ちました。
余談ですが、キスクラのロマン君、かっこよかった。筋トレしてますなぁ。
ロマン君の点数を待つ間に、ザ・アイスで男組が滑ったナンバー『Beggin’』が流れて(偶然?)、
ここから、マリニン⇒グラッスル⇒ジュンファンのザ・アイスきゃーきゃートリオの登場です。
マリニン君の怪物演技
イリア・マリニン『Euphoria 』。もうね。怪物演技でしたよ。
SPで出遅れた悔しさもあったと思いますが、エネルギー爆発“怒りの鉄拳”状態😱
冒頭の4Aは、史上最高の4A!! 。と言っても、彼しか成功していないので、今まで見た彼の4Aの中で最高の出来という意味ですが、高さがあって、着氷も美・美・美で+4.11。「この瞬間を見られてよかったー。ありがとう!!」って感じでした。このジャンプ1本で、16.61を叩き出しました。
会場の興奮と歓声がラストまで途切れることなく、音楽が聞こえなくなるほど。その中で、4T、4Lz、4Sと加点の付く4回転を綺麗に跳んでいく。すごーい(笑)。
軸が細くて着氷も危なげなし。前半だけで技術点は60点に達していました。
後半、少し脚にきていたみたいだけど(当たり前だって!!)、4Lzの3連で転倒して、ニヤリとした笑顔もかわいすぎる。試合を楽しんでいる感じがいいですね。
コンビネーションのセカンドに付けたアクセルも、朝飯前のトリプルでした。
ジャパンオープンのとき「汚い」と酷評されたステップの側転は、側宙に変更されていました。
最後のリンク、ドーン!!もしびれた。
見る者を圧倒する演技に、会場が騒然。
194.29の点数が出たとき、「え、これだけ??」と思っちゃった(笑)。4回転5本なので、伸びしろがまだあります。
貫禄の表現者グラッスル
マリニン君が残したものすごい空気の中、ダニエル・グラッスル登場。
冒頭の4回転ルッツを、ダーン♪という音ハメで決めると、「キャー」という悲鳴が客席から起こって、会場は一気に『友人の恋人』の世界へ。
4Fも美しくキメて、絶好調。「これは…」と、表彰台のことが頭をよぎる。
3Aで激しく転倒するも、世界観は微動だにせず。表現者として貫禄が出てきたグラッスル。
暫定の技術点も90に迫り、暫定2位。表彰台には3人しか上れないのだが…佳生くんが心配になってきた。
凄みをまとうジュンファン
そこへ、ジュンファン・チャ登場。またまたすごい歓声と悲鳴。
曲は、ジェームズ・ボンド007から『No Time To Die』。
スタートの視線にゾクッからの、完璧4S。凄みしかない。
畳みかけるように4T・・・からの次のコンボでセカンドループを跳ぶ男。「キャー」という声援の中、さらに3F。まさに死角なしのジェームズ・ボンド。強い!!
後半、ジュンファン比でスピードが落ちて来た。ちょっと疲れてきたか。それがまた曲調の変わった音楽に合っていて、「キャー」と悲鳴増量(笑)
169.61でトータル2位に。
スケートアメリカの男子、こりゃあ予想以上にすごい大会になってきたぞ!!
美女でも野獣でもいいから表彰台へ
人気も知名度もあるザ・アイスきゃーきゃートリオに続いて、最終滑走は、三浦佳生選手。
「もしかして、佳生くんは勝たせてもらえないのではないか」と邪推して心配になっていました。
表彰台に乗るには、暫定3位の257.86点を超えないとだめだ…
三浦佳生『美女と野獣』。
衣装は、JOの時のジャケットからベストへ。肩と首のデザインに動きやすい工夫がされている。
演技前に祈る佳生くん。音楽が始まり、上げた顔が凛々しかった。
さぁ、行こう!!
息を止めて見守る中、冒頭の4回転で大きく転倒。
ひぃー😱緊張で崩れていく展開かと思ったら、なんとループを跳んでいた!!
最初に難関4回転ループにトライするの、昌磨、優真もやっていた、日本男子の潔いお家芸(笑) ナイストライ!!
続く4T+3Tで大きく加点。滞空時間が長い。4Sでも大きく加点。3Aは両足着氷気味で-2。
頑張れ、頑張れ。半泣きで応援。野獣の歌パートで、一緒に苦悩。
ステップレベル3ですと?? (後にレベル2)。
表彰台は、まだ見えない。
ここで、もう一度、4回転トゥ。3A+2Aも成功。追い上げて、追い上げて~😭
3F+1E+3Sを冷静に決めて、客席から歓声と悲鳴。
あぁ~スピンが止まりそうだ~レベル2?マジですか??
ここで、音楽にコーラスがイン。「神様お願いしまーす」と、私が心の中で叫ぶ中、最後の力を振り絞ってステップとスピン。
いつもよりスピードがないのは、足を捻挫しているからですよね。
しかし、気が付けば、技術点は96点を超えていた。
力を出し尽くして、ボロボロの様子に、胸を打たれる。
どーだ、どーだ、どーだー、表彰台いけるか???
なんとか3位に入ってほしい🙏🙏🙏
と思ったら、フリー2位。うぉー2位だー。銀メダルだー。
三浦佳生選手、堂々の銀メダルです。おめでとうございます。(NHK杯出てたから初GPじゃなかった🙏)
表彰式でかけているメダルの色が金ですね。マリニン選手のメダルと間違って渡されたらしいです。
しょーがない。色がわかりにくいメダルですから。誰も、色なんて気にしちゃいないですから😭
順位は、
- イリヤ・マリニン280.37
- 三浦佳生273.19
- ジュンファン・チャ264.05
- ダニエル・グラッスル257.68
- ロマン・サドフスキー225.41
- ウェズレイ・チュウ219.90
- ライアム・カペーキス219.50
- 三宅星南215.74
- 島田高志郎215.12
- ディン・トラン199.68
- ミハイル・セレブコ191.80
- ドノバン・カリーリョ188.28
3位のジュンファンと2位の佳生くん、けっこう点差ありましたね。
一人でハラハラしてました。
次は、昌磨と一緒にスケートカナダです。
トップ選手が引退、休養しても、次々に新星が現れて、やっぱり盛り上がるグランプリシリーズ。今シーズンもわくわくできそうです。