オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

イギリス杯男子は混戦。佐藤駿くん、フリーで優勝へ

こんばんは。グランプリ イギリス大会男子SP、ご覧になりましたか?

明け方から開始という過酷なスケジュールに挑んだ結果、

本日は、眠くて眠くて、一日ヘロヘロでした。

 

さて、関東以外、テレビ放送はないらしいので、

観戦中のメモ書きを中心に、軽く感想を書き留めておきたいと思います。

 

始まるよ~

 

会場は、アットホームな雰囲気ながら、観客の温かな声援に包まれた素敵な雰囲気。

選手紹介では、すべての選手に大きな拍手が送られていました。

 

第1グループ第1滑走者は島田高志郎選手。

曲はもちろん『Sing Sing Sing』。 

 

「イギリス大会の第一演技者が高志郎くんで良かった」と、思った演技でした。

 

 

出だしのコリオの部分は、これまで見た中で、一番良かった。

高志郎君の体が音楽のリズムとエネルギーで満たされていって、徐々に動きだすのですが、彼の動きと共に、リンクにエネルギーが満ちていくように感じました。

 

冒頭の4回転サルコウは、「スタッ」ときれいに決まって大歓声。足元が回転不足ではありましたが、そんなことはどうでもいい。第一滑走者の最初のジャンプが綺麗に決まったことで、イギリス大会が華やかに幕開け、場内は大歓声に包まれました。

 

続く 4 T+3 T も、サイダーみたいに爽やかに決まりました。

4 Tはやや回転不足だったようですが 、それはそれ。アクセルの着氷乱れも、コリオに吸収されました。

 

スピンが終わってステップシークエンスに入る前に、

ステファンがリンクをバンバンと叩いていました。

幸せそうな表情でステップを踏む高志郎君が、とってもSing Sing Singで、お客さんも手拍子して楽しそう。

滑り終わって、小さくうん、うんとうなづく高志郎君。アメリカ大会を吹き飛ばす素晴らしい滑り。

 

おめでとう!!と言いたくなる滑り

が、点数は予想よりも低め 。ジャンプの減点が、少しずつ積み重なってしまった印象です。80.84でSP5位です。

 

続いて、グラハム・ニューベリー。

イギリス代表として、すっかりお馴染みになりました。地元の期待を背負って気合十分で滑り出しましたが、『No Good』というロック調の曲のせいもあってか、力んでしまった印象。キスクラでも、がっかりした表情でした。しかし、イギリスのエースとして、今後も調目の選手です。

 

続いて、壷井達也選手が登場!!

宇野昌磨選手も使用していた『天国への階段』のリバイバルバージョンに乗せて、

甘やかに演技スタート。

最初の4回転サルコウ、すごーーーく美しくて、+2.72。

これは暫定で、後から回転不足を取られていました。えーーーん。

 

3Aもふんわり美しく決まって、+2.17(暫定)。コンビネーションジャンプは乱れましたが、堂々とした演技で、日本の層の厚さを見せつけます。

 

中野先生がついてます!!

ただ、全体的な印象として、壷井選手比で、さらっとまとめていたような…。

インタビューによると、かなり緊張していたそうです。久しぶりの大歓声の前の滑りなので、そりゃあ、そうですよね。点数は、辛目。

フリーでは、いつもの雄大な滑りを見せてくれると思います。

 

カナダのコーリー・セセリ選手は、モデルか俳優みたいな風貌で、黄色い声援も飛ぶ大人気。英国生まれでもありますね。

プリンスのメドレーを滑りました。最初の3Lz+3Tは、帝王みたいに威風堂々としていて、かっこよかった。歌手のプリンスというよりも、宮殿に住むプリンスな感じ。SP10位です。

 

英国のエドワード・アップルビーは、2021年のジュニアグランプリ大会で銅メダルを獲った、英国男子シングルの期待の星。

が、彼も、地元開催で力が入り過ぎたのか、硬い演技となってしまいました。SP11位です。

 

続いて、久しぶりに演技を見る樋渡知樹選手。ロンバルディア杯を棄権したし、その前にも、怪我で苦しんでいた時期があったように記憶しています。再び波に乗ってほしい。

曲は『Romani Holiday 』。シャーロック・ホームズですね。かっこいい曲に、会場から手拍子。体力的にまだ厳しそうでしたが、4回転も決まっていい感じでした。素敵なジャンプの膝は健在。が、点数辛いなぁ。4T回転不足かー😂

 

第二グループに入って、佐藤駿くんwith日下コーチ、来たー!!

 

 

しょうもない話ですが、駿君って、ジュニアの頃から衣装が豪華だったと思いませんか?ライバルと言われていた某選手が、ジュニアっぽい衣装だったのに比べて、昔からクラス感のある衣装でした。本人のこだわりだろうか。それとも、ご家族? もしや、日下コーチ??

 

さて(笑)。曲は、『Carol of the Bells』。最初のポーズで、右足を前にして立ったけど、やっぱり組み替えて、左足前に。

緊張で間違えたのか😱ドキドキ。

 

冒頭は、ふんわり綿菓子のように軽い4回転ルッツ。滞空時間が長いので、空中で軸を修正して降りてきました。

ん? 点数ボードを見ると3Lzに。急いで手元のメモの「4」を消して「3」にしてあるんだけど、やっぱり4Lzだったみたい。

ジャッジは全然気づいてなかったみたいで、GOEだけ途中で表示が変わりました。

 

4Tの着氷で乱れたけど、2Tを付けてカバー。スローモーションで見たら、4T回り過ぎ? 5回転に見えるよ(笑)

トリプルアクセルは、衣装と融合して美・美・美。

 

ちょっと、硬かったかもしれないが、それまで登場した選手と比較して、スケートのレベルが違うように感じました。

 

 

82.68で4位ですが、トップと差が7点ないので、これはいけますね。フリーで、巻き返してくると思います。少なくとも2位にはなると予想しています。

 

と思ったら、失礼。インタビューで、

「こういう言い方はあれかもしれないんですけれど、下から追い上げるのは慣れているというか…。毎回ショートはこんな感じなんで、自分でも良くないとは思うんですけれど(笑い)。優勝を目指していけたらいいなと思います」とフリーを見据えた。

【フィギュア】佐藤駿SP4位から巻き返しに自信「ショートよりは得意かな、ノーミスの演技を」 - フィギュア : 日刊スポーツ

 

よし、優勝だ!!

 

落ち着いていたのは、トップに立ったロマン・サドフスキー選手。

©ISU

 

サルコウのタイミング、100点満点じゃなかったですか?!アクセルは上品。

完全に自分の世界に入っていたと思う 。

SPとフリーの両方がそろった例は、あまり記憶にないので、カナダのエースとしては、フリーでも順位をキープしたいところ。

フリーの『Angels (Beethoven AI) 』も楽しみです。

 

■デニス・ヴァシリエフス選手の『Englishman in New York 』。

このプロ、ほんと好き♡ イギリス大会にぴったりな選曲では。

 

©ISU

4回転サルコウが両足着氷になったときは、カナダ大会後のメンタルを心配しましたが、ぜんぜんOKだった。「さぁ、どうですか」といった感じの3A。

黄金の体幹を使って、自由自在に氷の上をはねるステップに、心を持っていかれました。

きっと、これがベストではないのだろうけれど、時折歌いながら舞うデニスは、滑る喜びをまとっていたと思う。

83.01で、SP3位です。

 

心配だったのは、ジョージアのモリシ・クヴィテラシヴィリ。

コーチとして、ロレンツォ・マグリコーチが動向していました。

 

 

まだ、コーチ欄にエテリやデュダコフ、グレイヘンガウスの名前もあるけれど、

ロシアを去って、コーチを変更したという情報も。

 

そして、体調が心配になるような見た目の変化。

さらに、体に力が入っていないような演技で、ジャンプもすべて失敗(だったと思う)。

優勝候補の一角だったのに、最下位に。

現時点ではフリーは棄権していないようですが、何か理由があるのかもと、心配です。

 

■最終滑走は、こちらもコーチを変更したばかりのダニエル・グラッスル。

ジェイソン・ブラウン振付の『Silhouette 』。

©ISU

 

ジャンプの跳び方が独特なので、今回も首が心配になりましたが、

ジャンプ以外は、とっても伸びやか。滑るのを楽しんでいるように見えました。

風格、クラス感が出てきました。

演技が終わって、「あとちょっと」みたいなジェスチャー。フリーも攻めてきそうです。

 

SPの順位は、このようになっています。

 

 

7位の壷井選手までは、全員、表彰台を狙える位置にいます。

こういう試合は、観る側としては、申し訳ないけどおもしろい!!

各選手が、演技構成をどう変えてくるか、興味深々。

個人的には、佐藤駿の胸に金メダル、ステファンが高志郎君の演技に狂気乱舞、中野コーチが壷井選手の頭をガシガシなでるシーンを期待。