オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

名フェスの昌磨!!こいつぁ春から縁起(演技)が良いわい。

はいはいはーい、みなさん、名フェスの昌磨の演技、ご覧になりましたか?

もっのすごかったですよね。

今まで見た宇野昌磨の演技の中で、一番すごかったかもしれない。

 

 

新春一発目の演技は、競技用のプロをやると思っていました。

世界選手権まで間があくので(新たな試合にエントリーするかどうかは知りませんが)、

『Gravity』か『G線上のアリア』かな、と。

 

でも、オープニングでブラックのブラウスを着ていたので、

「普通にEXということで、『Padam, Padam』をやるのだろう」と思いました。

 

ただ、ブランスはシンプルなブラックでも、パンツは凝っていて、軽くアバンギャルドな雰囲気。

 

「2019年にショートで使用していたプログラムで滑ります」というコメントが会場に流れ、

「えーと、2019?? 🤔この衣装だと、『冬』?」と思った私。

 

が!!なんと、なんと、なんと、

『グレイト・スピリット』じゃありませんか!!

 

うぉー 遠吠えしてもいいですか?!

 

あのカラフルな衣装で滑っていたプロを、ブラックな装いで??

意外すぎるし、おしゃれすぎる。

やっぱ、昌磨は、斜め上から来るというか、お客さんを喜ばせようとしてくれますよね。

 

前に、友野君、ケージ・タナカとの『Nowvoice』対談で、

「過去のプログラムをやるのは勇気がいるよねー」

「そのシーズン、滑り込んでいたプロなので、今やると、前より下手」

「よくこんな難しいことやっていたなぁと思う」

「やるなら相当練習しないと無理」

みたいな話をしていたことがありました。

 

だから、昌磨がそんな昔の(3年前になるのかな??)競技用プロをやるとは、思ってもみませんでしたよ。

 

しかも、ですよ。

「レベルアップした演技を見てください」と、本人自ら「2019年越え」宣言。

 

結構滑り込んだと思うんです。動きにまったく迷いがなかったもの。

この時期に、グレスピを滑り込んだとて、世界選手権の練習になるわけじゃなし。

お正月から寒い中、足を運んでくれたお客さんに喜んでもらおうと、考えた結果だと思うんです。

そういうところ、ほんとに好きだな。

 

でね、でね、でね。

この『グレスピ』が、すごいのなんのって!!

 

試合で滑っていた当時も大大大好きなプロだったけど、

当時は、エネルギー爆発系の演技だったと思います。

 

リンク中の精霊たちを引き連れて、

ドンドコ、ドントコ、荒ぶる舞を見せていました。

 

今日見た演技は、当時よりもスケーティングが上手くなっているし、

スピードも二倍速になり、重心の移動の仕方や体の使い方、ストレッチも、非の打ちどころがまったくなし。

 

エネルギーの収拾、コントロールの仕方もマイスター級だから、

「精霊を引き連れて」というよりも、

荒れ狂う精霊たちを自在に操る「精霊使い」のようでした。

 

ものすごいエネルギーを発しているのに、一切乱れのない美しさ。

RPGゲームの中の呪文が使えるキャラクターを、一瞬思い浮かべました。

 

こりゃーすごいや。

新春から、ものすごい演技を見せていただきました。

 

2019シーズンに、競技でグレスピを見たとき、

「今の年齢だからできるプロ。数年後には、体力的に演じられないプロだろう」と感じていました。

 

それが、年齢を重ねた今のほうがフレッシュで勢いがあるなんて、驚きしかなかったです。

 

そして、アンコールは、『メア・トルメンタ・プロペラート!』のステップでした。

こちらも、見るたびに美しく、見るたびになめらかになっていて、

息をするのを忘れて見てしまいました。

 

2023年の宇野昌磨は、異次元のさらに先、

怪物か宇宙人になってしまう予感がします。

それもまたよし。