日本アイスダンスに、ビッグカップル誕生
日本のアイスダンス界に、若手ビッグカップルが2組誕生しました。
田中梓沙&西山真瑚組と、
吉田唄菜&森田真沙也組です。
私は、ジュニアの国際大会で、すい星のごとく現れた
うたしん(吉田唄菜&西山真瑚)の
鮮烈な『ドン・キホーテ』に「おおっ!!」と驚いたのですが、
それからすぐにカップル解消となり、それもまた驚きました。
そして、これまたすい星のように世界の舞台に現れた“きだもり”が、
年齢制限ルール改変のあおりをうけてカップル解消となり、
盛り上がりかけていた日本アイスダンスの火も、
風前の灯火かと思われました。
しかし、若手ビッグカップルが
いきなり二組も誕生して、これは盛り上がりそうですね。
しかも、吉田選手と西山選手は元パートナー。
新カップル2組が、切磋琢磨しそうで、
期待も楽しみも増量です。
かなだいの軌跡(奇跡?)を見ていて、
「ペア競技は、まさに運命共同体」だと思ったし、
キャリアや技術レベルの前に、
互いの強い意志が重要だと感じました。
意志のはっきりした選手同士が組むので、
続けるのはかなり難しいとも感じます。
あれだけ“個”の強い“かなだい”が、
よくぞ、3シーズンも続いたものだと、
今ごろ、ほっとしています。
りくりゅうは、
二人の相性の良さ、ピースとピースがはまったとき、
大きな扉が開くことも教えてくれました。
だから、今後もパートナー変更はあり得るけれど、
温かい目で見守り、応援したいと思います。
うたまさ(なのか?)、あずしん(なのか?)が、
パートナーを探せる環境が、
わずかながらでも日本に出来つつあったことも、すばらしいと思います。
ロシア有望男子のチェコ移籍却下
さて、アイスダンスのカップルと言えば、
最近注目しているニュースが一つ。
ロシアのダリオ・チリザノ選手(男性21歳)が、
チェコのデニサ・シムロワ選手(女性19歳)と新カップルを結成。
Instagram©denisacimlova
チェコ代表としてカナダ モントリオールの
アイスアカデミーでトレーニングを始めました。
パパシゼもいて、前途洋々、笑顔、笑顔のシムロワ&チリザノ選手。
Instagram@denisacimlova
チリザノ選手(ロシア)の元パートナーは、すでに新パートナーと組んでおり、
チリザノ選手は、相手がいない状態でした。
チェコのシムロワ選手も、パートナーが引退。
同じく、パートナーを探していました。
彼女の戦績は、ジュニア世界選手権のフリーに進めなかったものの、
チェコ国内ではトップクラス。
カップル結成によって、双方共にアイスダンスが続けられ、
チリザノ選手は、国際大会に出場できるし、
シムロワ選手とチェコは、ワンランク上を目指せると思われます。
しかし!!ここで予想外の障壁が。
ロシアスケート連盟が、チェコスケート連盟に対して、
チリザノ選手の移籍を却下しました。
このままでは、チリザノ選手は、
チェコ代表として競技をすることができません。
なぜロシアは移籍を認めないのか?
これまで、ロシアの多くのスケーターが、
海外に活躍の場を求めてきました。
特にヨーロッパには、元ロシアの選手がたくさんいます。
ロシアにとっても、移籍先の国にとっても、win-winの関係であったはずでは??
私が興味を持ったのは、「選手のレベル」です。
ダリオ・チリザノ選手は、元パートナー イリーナ・ハベロニナ選手と組んで、
- 2020 年のユース オリンピックで優勝
- 2022 年のロシア国内ジュニア選手権で優勝
ロシアアイスダンスの期待の若手であることは、間違いない。
あるロシアのスケート関係者が、
「私たちは、彼にたくさんの費用をかけてきた。簡単には手放さないわよ」というようなことを言っていました。
つまり、ロシア代表になれない選手は放出してもいいけど、
有望な選手、投資してきた選手は手放さない。ということか。
トレーニング先が、マリー=フランス・デュブレイユ率いるアイスアカデミーなので、
ライバル関係にあるロシアとカナダの軋轢もありそう。
チェコスケート連盟としても、アイスアカデミーに送り込むくらいだから、
新カップルに力を入れているのは間違いない。
しかし、問題を解決するためのマネーやパワーはなさそうです。
「ロシアが今までチリザノに投資してきた分を支払う」っていうのも、
なかなか厳しい。
となると、「ロシアの国際大会復帰に賛成する側に回れ」ってことに
なっちゃうんでしょうかね。
ちなみに、チリザノ選手は、イタリア生まれらしく、
イタリアの国籍とパスポートも持っているそうです。
イタリア代表への移籍なら、話は変わってくるのでしょうか。
結果を注視しています