オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

女子シングル、今季のお気に入りプログラム10

こんばんは。2023-2024シーズンが終了し、今シーズンもすてきなプログラムをたくさん見せていただきました。

その中で、「あぁ、あのプロ好きだったなぁ。よかったよなぁ」というのを、振り返ってみたいと思います。

 

たくさんあるのですが、とりあえず10個に絞りました。

ここにあげなかったからと言って、魅力的なプログラムではなかったという意味ではありません。

 

フレッシュな名プロ

青木祐奈 SP『Young and Beautiful』
振付師: 青木祐奈

 

 

現役続行を決断した青木選手。NHK杯でも、セルフコリオが国際的に話題を呼びました。
この曲、引退予定だった年に演じたこともあって、なんかもう、泣ける。

歌詞で“Will you still love me when I'm no longer young and beautiful?( 私が老いて美しくなくなっても、愛してくれますか?)”っていう繰り返しがあるのですが、そこはまぁ、自分に重ねて涙…

演技の途中で、「♪ビューティフォー」という歌詞と共に、彼女が空(くう)を見る場面があって、それがもう美しすぎる。私は、青木祐奈に大輪のあじさいの花のような美しさを感じるのですが、肩の力を抜いた華やかだけど無垢なコリオに魅入ってしまいます。

 

👇こちらの訳が素敵なのでリンク張らせていただきます。

和訳 Young and beautiful - Lana Del Rey - YouTube

 

ララ・ナキ・ガットマン(イタリア)

FP『ヒッチコック メドレー』

振付師: プリスカ・ピカーノ、ガブリエレ・ミンキオ、リッカルド・モレッリ(全員かどうか不明)

 

 

今シーズンのガットマンは、SPもFPもスリラー系。『めまい』『ヒッチコック』『サイコ』のサウンドトラックを使ったFPは、カラスの鳴き声まで入っているおどろおどろしい曲と、“ヒッチコック”な動きのコリオが、かな~り独創的。

“ろくろっ首”とか“蜘蛛”とか“鳥”とか、そういったものも連想させる動きを、美しいガットマンが美しい衣装で、美しいポージングで演じるところがいいんだなぁ。

残念なことに、世界選手権には出場できなかったんですよね。多くの人の目に触れてほしいプログラムです。

 

吉田陽菜 SP『Koo Koo Fun』
振付師:ケイトリン・ウィーバー

 

 

今シーズン特に大活躍のケイトリン・ウィーバー。オフシーズンのアイスショーやジュニアのプロで、「面白いな」「個性があるな」と思うと、ケイトリン振付のことが多かった。その筆頭が、吉田陽菜選手の『Koo Koo Fun』です。

初めてアイスショーで見たとき、「♪クークーファン」しか歌詞がないのが不思議で、そのめっちゃ滑りにくそうなリズムを、完璧に滑りこなしている吉田選手に驚きました。

衣装も素敵なのですが、私は最初に見た村元哉中さんに借りた、カナリアみたいにカラフルな衣装が、クレイジーで好きでした。審判席に向かって、イーグルしながらウインクするのも新鮮ですよね。

 

松生理乃 SP『One Day I'll Fly Away』
振付師: 佐藤紀子

 

 

怪我から国際大会へ復活した松生選手のバックストーリーと重なる『One Day I'll Fly Away』。伸びやかなボーカルと彼女のダイナミックで美しい滑りが、ジャストミート。ステップシークエンスは、感動ものです。

そして、サーモンピンクの衣装が、素敵すぎる。スケートカナダでは、リンクの色と衣装の色がお揃いで、彼女のためにリンクがデザインされたように見えました。

 

住吉りをん FP『Enchantress』
振付師:シェイ=リーン・ボーン

 

 

このプログラムを見ている、問答無用でアドレナリンが出ます。住吉選手のアスリート魂が、曲と共にぐいぐいと迫り来る感じ。

美しい動きを大切にしながらも、4回転とか3Aとか、逃げずに挑んでいく姿に「頑張れ、頑張れ」と全身に力が入りながら応援しました。シーズン始めには、強化選手リストに入っていなかったと思うのですが、自力でチャンスをつかんでいく姿もすばらしかったです。

 

私のベスト5(順不同)

アンバー・グレンFP『エクソジェネシス』
振付師:キャサリン・ヒル

 

 

『エクソジェネシス』の名作は数あれど、誰の『エクソジェネシス』にも似ていない、アンバーのプログラム。
衣装もメイクも表情も美しいからだの動きも、すべてが一体となって、絵具が混ざるように、空気がアンバー色に染まって見えます。
アンバー(琥珀)色は茶系なのですが、私が感じる色は、ピンクベージュ。すべてが、ただただ、美しい。アンバーの腕や指先の使い方、脚を上げた位置、全身のポージングが、こんなに美しかったのかと、再発見したプロです。

 

アナスタシア・グバノワ SP『Mojo』
振付師:オルガ・グリンカ、ヴァレンティン・モロトフ

 


Mojoって、呪術とかお守りとか「虜になる」とかいう方面の意味らしいのですが、文字通り、グバノワのコケティッシュな魅力に、虜になってしまうプロ。このプロは、自分の美しさに自信がないと演じられないプロだろうな、と思います。
グレース・ケリーのような正統派美女のグバノワですが、こんなプログラムを演じられることが新鮮な驚きでした。しかも、パンツスタイルというか、ぴったりしたタイツスタイルの衣装を、アスリートらしく着こなしていて素敵です。楽しいコリオを見ながら、「モジョ~ モジョぉっぉっ」と、口ずさみながら見てしまう。

 

山下真瑚 FP『燃えよ剣』
振付師: 宮本賢ニ

 

 

全日本選手権のときの演技を見て、度肝を抜かれたプログラム。賢二先生は、彼女の中の“魔性”“艶”“狂気”みたいなものを、見抜いていたんですね。

しかし、ですよ。“魔性”“艶” “狂気”が内在していたとしても、それを引き出すプログラムを振り付けてもらったとしても、全日本選手権という大舞台で、それを見せつけることなど凡人にできましょうか(いやできない)。「いや~山下真瑚、とんでもないな」と、女優としての資質に目を奪われました。

 

キム・チェヨン SP『Lillies of the Valley』
振付師:シン・イェジ

 

 

腕が長い。肩が柔らかい。胸から上を反らすことができる。身体能力が高い。スケーティング技術が高い。笑わない
これらのチェヨンの特性を、完璧に生かしたプログラムが、この『Lillies of the Valley』。

有名なコンテンポラリーの舞踏家ピナ・バウシュの動きも取り入れていると思われますが、チェヨンの動きが音符そのものなんですよね。無駄な動きが、一切ない。ただ、重力、引力、遠心力といった、自然の体重移動に任せて動いているように見えて、演技全部が一筆書きのよう。
で、世界選手権では、審判席の前で中途半端に笑顔を見せちゃったのですが、あれは惜しかった。笑うとプログラムの魅力が半減するという、珍しいプロです。

 

坂本花織 FP『Wild Is The Wing /Feeling Good』
振付師:マリー=フランス・デュブレイユ

 

 

衣装も音楽もコリオもスケーターの演技も、ぜーんぶ好き。
ゴージャス&ラグジュアリー&パワフル&クール。

いまだに、衣装をデザインした人がわからないのですが、
誰かご存知ないでしょうか。ネットで検索しても、SPのリサ・マッキノンしか出てこない。

このプログラムは、1920年代のアメリカのバーで、舞台に立って歌うシンガーが目に浮かびます。演技を見ながら、自然と体をゆらゆらさせてしまって、自分が葉巻の煙になったような気分になります。

 

以上、順不同で好きなプロ10個をあげてみました。

みなさんの好みと一致するものは含まれていたでしょうか。

ここにあげたプロで見たことがないものがあれば、ぜひ、見てみてください。