こんばんは。東京は、30度超えの真夏です。
昨日から特に、街中を走る救急車のサイレンの音が増えたように感じます。
さて、ISUが、バックフリップを解禁しました。
第59回ISU総会で提案が承認されました。
バックフリップをOKにするとは思っていましたが、
決定まで速かったですね。超特急です。
北京オリンピックの団体戦メダルの行方は2年半決まらないのに、
アダムが試合でバックフリップを飛んで物議をかもしてから、2カ月くらいで解禁が提案され、そこから半年ほどで解禁を決定。
まぁ、正直、ニュースを聞いても、「あぁ、そうですか😑」という感じで、
なんの感情もわいてこない…。
昌磨は引退したし、大ちゃんの『氷艶』の余韻が残っているし、明日は真央ちゃんの『Everlasting33』の大千秋楽です。
競技フィギュアが、どこか遠い世界のことのように思えます😑
とはいえ、かつては危険だから禁止されていた動作をなぜOKにしたのか、興味はあります。
「THE MAINICHI」の記事で触れられていたのですが、
Figure skating: ISU decides to reduce jumps but allows somersaults - The Mainichi
saying such jumps are "very spectacular and nowadays it is not logical anymore to include them as illegal movements."
このようなジャンプは「非常に華々しく(壮観であり)、今日ではルール違反の動作に含めることはもはや論理的ではない」と述べた。
ちょ~っと、何言ってっかわからないのですが、
「見ごたえがある技→ルール違反にする道理はない」では、
安全面が抜け落ちている気がします。
世界選手権のときのアダムのバックフリップは、高さがなく疲労の色も見えて、着地がけっこう危なく見えましたけども。
"Skaters will no longer be penalized for performing such jumps as from the 2024-25 season," said the ISU, which aims to expand its fan base.
スケートのファン層拡大を目指すISUは、「2024-25シーズンから、スケーターがこのようなジャンプでペナルティを受けることはない」
ははぁ、「スケートのファン層拡大を目指すISUは」。
なるほど、そこがポイントですね。
私のように、競技フィギュアへの関心が薄れつつある人が多いのかも。
新たなファン層を開拓し、従来のファンをつなぎとめるためのカンフル剤か?!
ISUの公式サイトに、総会の記事がアップされていました。
ISU Congress 2024: a historic milestone for ice skating - International Skating Union
その中に、収益を上げるために、商業面で変革を加えることが示されていました。
“We are opening the doors to more commercial opportunities to bring new revenue into the sport for ISU, its Members and the Skaters,” said Director General Colin Smith.
Notably, the ISU Congress made a striking decision to allow the presence of clothing manufacturing marks on Figure Skating costumes. “There has long been a strong link between the fashion industry and Figure Skaters. With this game-changing move, ISU further embraces the opportunities provided by the fashion industry and allows Skaters and fashion designers to now directly engage and mutually benefit. This is a very positive step forward,” Smith explained.「私たちは、ISU、そのメンバー、そしてスケーターのために、スポーツに新たな収益をもたらすための、より多くの商業的機会への扉を開きます」と、事務局長のコリン・スミスは述べた。
特筆すべきこととして、ISUは、フィギュアスケートの衣装に衣料品製造業者のマークを付けることを許可するという決定を下した。「ファッション業界とフィギュアスケーターの間には長い間強いつながりがありました。この画期的な移行により、ISUはファッション業界が提供する機会をさらに活用し、スケーターとファッションデザイナーが直接関わり、相互に利益を得ることができるようになります。これは非常に前向きな一歩です」とスミスは説明した。
「衣装に衣料品製造業者のマークを付けることができる」。
例えば、ユニクロとかラルフ・ローレンとかナイキとかのロゴが付けられるようになるのでしょうか?
「オペラ座の怪人」の衣装にナイキのマークが付いているのも妙ではあるが…選手が活動資金を得られるのであれば、致し方なし。
リサ・マッキノンとかマシュー・キャロンとか、アトリエのロゴなら、デザイナーに脚光が当たるし、
ディオールとかフェンディとかオートクチュールのロゴなら、雰囲気は壊さない気がします。
スポンサーロゴを目立たせるために、バンダナとかヘアバンドとか手袋をする選手が増える予感。
例えば、懐かしいコリヤダ君の衣装を例にすると、手袋の甲にロゴが入れば、
始まりのポーズで、数秒、映像に映ります。
さて、バックフリップに話を戻すと、
解禁されても、鍵山優真選手や佐藤駿選手が取り入れるイメージは、まったくありません。そこは、妙な安心感があります。
ミラノオリンピックの熾烈な代表権争いがかかる日本チームで、
バックフリップを練習している暇はないだろうし、怪我をして「オリンピック、いち抜けた」になるのは、ありえません。
コーチも止めるだろうし、彼らのプログラムに宙返りを入れるのは、スケーティングがぶち壊しになりそう。
彼らがバックフリップを入れたら、シズロンやコストナーが激怒しそう。
ただ、本人たちがやらなくても、同じ試合に出ることによる影響はありますよね。
6分間練習でのバックフリップの練習は厳禁にしてほしいし、
公式練習のリンクでも禁止にしてほしい。
後ろ向きに滑ってきた選手が、バックフリップやって激突してきたら、
想像するだけで震撼します。
それに、バックフリップって、アイスショーやエキシビションでやるから試合と差別化できていたのであって、
試合とエキシの差がますます薄らいで、エキシが不要になりそう。
ということで、「バックフリップ解禁」のきっかけを作ったアダム・シャオ・イム・ファ選手は、
今後、バックフリップをやる“義務”が課せられちゃった気がする。