世界ジュニア選手権男子は、中田璃士選手がショート2位から逆転優勝。
優勝するとは思ったものの、
迫りくるミンギュ選手の影に最後までどきどきでした。
先シーズン、今シーズンと、涙のキスクラも目にしてきたので
欲しかった結果を手にする姿が見られて、本当にうれしい。
ISU実況解説を意訳しました。
日本代表、リオ・ナカタ。
彼はずっとこのタイトルを目指してきましたが、やるべきことがあります。
4回転とトリプルアクセルを構成に入れていますが、
うまく、整然とクリーンに感情をコントロールして滑る必要があります。
彼の父親がスケート選手時代に滑った曲で滑ります。
現在はコーチとして、リンクボードの向こう側にいます。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』。
(演技終了)
彼のお父さんが映っています。
内面は誇り高く、外見は冷静に見えますが
この若者は、今シーズン最初のジュニアグランプリから
このタイトルに狙いを定めていました。
試合によって浮き沈みがあり、
輝いた瞬間もあれば、集中力を欠いた瞬間もありました。
常に全力投球で演技し、燃えたぎる情熱を胸に秘めていますが、
この瞬間は、メダルへの渇望や感情をコントロールしなければなりませんでした。
さっき見たところでは、イエス! 彼はそれができていたと言えるでしょう。
4回転トゥを武器に、演技をスタートさせました。
はい、この場面です。驚くべき高さと飛距離です。
ステップアウトしてしまいましたが、転倒しなかったのが救いでした。
氷上に膝をつきますがすぐに立ち上がります。
「ここから立て直すぞ。ほらどうだ!」と言わんばかりに。
体勢を直ちに整えて、4回転トゥ+3回転トゥのコンビネーション。
足元がしっかりと美しく引き締まっています。
トリプルアクセル。(着氷で小さくガッツポーズ)
彼は自分が今、コントロールできていると感じていると思います。
彼はとてもエネルギッシュなので、
最初の4回転では力みすぎて失敗してしまいましたが、
今、彼は自分に必要なものを見つけました。(たぶんエネルギーを抑えること)
プログラムの最後にクリムキン・イーグル。
技術的な要素の観点からするともう十分に点数が稼げているので
後は足元をしっかり保つだけでいいのです。
(演技終了と共に)氷の上に崩れ落ち、自分を誇ります。
このようにうまく滑ることが彼の目標でしたが、
さて、この(優勝を目指す)場面でこれだけうまく滑れれば、十分でしょうか?
その答えを知っているのは、残る一人のスケーター。
私たちにはまだ分かりません。答えはあと5、6、7分後でしょうか。
(グリーンルームのアダム・ハガラが映っています)
リオ・ナカタのベースとなる得点を見る限り、
間違いなくアダム・ハガラは「勝者のカウチ」(暫定トップの選手が座る椅子)を立ち去らなければならないでしょう。
しかし、どうなるか見てみましょう。
151.90がシーズンベストですが、162.95を叩き出しました!
ものすごい得点です。
もちろん、フリーでは1位で、248.99という総合得点で首位に立ちました。
氷上にいるスケーター(ミンギュ)だけが勝負を変えることができます。
彼はたった今リオの点数を耳にしたばかり。
それがこの瞬間のプレッシャーや不安をさらに高めるでしょうか?
(表彰式前)
日本代表のリオ・ナカタ。
この若者の視線は、8月にジュニアグランプリが始まったときから
明確にこの瞬間に集中してきました。
4回転ジャンプでプログラムをはじめ、
ものすごいエネルギーとものすごい情熱をスケートにかけ、
時に空回りすることもありましたが
今日はしっかりとコントロールされていました。
すべてのハードな練習が一体となり表彰式へとつながります。
璃士くんおめでとうございます!
小さくてかわいかったミニ璃士くんも、
すっかり堂々としたスケーターになってしまって、
うれしいやらミニサイズに戻ってほしいやら…。
昌磨先輩、shoutubeで解説お願いいたします😊