オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

ほろ苦いキスクラ。男子も3枠取って凱旋【世界フィギュア】

こんばんは。TVerと地上波で世界フイギュア男女フリーを放送中です。

 

さて今朝は、7時に起きて世界フィギュア男子フリーを観戦。

若手3人でオリンピックの枠取りに挑む日本代表は

ほろ苦いキスクラもありながら

それぞれが自分と戦う姿が美しかったです。

「オリンピック枠を3つ取るって難しいことなんだな」と改めて思いました。

 

第一滑走となった壷井選手。

第一滑走というだけでも緊張すると思うのに、

現地でジャンプの調子が上がってなかったり、フリーを最終通過だったりして

不安もあったと思います。

でもすごくいい表情でスタートした『道化師』。

 

 

冒頭の4回転サルコウの回転が足りず転倒してしまうと、

次のサルコウは3回転に。

どちらかを4Sと3Tのコンボにする予定だったと思うので、

4回転が無くなってしまった分、点数は伸びませんでした。

でもその後は、巻き返して美しいジャンプを次々と決め、

観客から大きな拍手が。

第一滑走者として大会のレベルを上げる、

いい演技だったと思います。

ただPCSが低かったですね。

世界の壁は厚いのか。

キスクラでうつむく壷井選手の隣で

温かな笑みを見せる二人のコーチが素敵でした。

 

 

SP24位からフリー19位。総合順位を21位まで上げました。

 

佐藤駿選手の演技は、見ながら自然と体が動いてしまいます。

一筆書きのようにつながって、流れるような演技が心地いい。

 

 

今シーズンの後半から、演技中の目線が30度くらい上がって

観客とのコンタクト力もアップした気がします。

冒頭の4Lz、3回転みたいに決めました。

続いて4Fも決めて、ルッツとフリップが両方決まったのはすばらしい。

4T+3Tも◎。4Tの転倒はもったいなかったけれど

ステップシークエンスは今シーズンで一番、「シゼロン先生風味」だったと思う。

フィニッシュのポーズも、これまでと違って感情爆発。

ガッツポーズも大きく、海外の大会でこれほど喜びの感情を出すのは初めてではないでしょうか。

観客席最前列のおじさま集団、バナーを持って駿くんのことめっちゃ応援してました。

隣のご婦人はピンクのバナータオルも持っていらっしゃったような。どうやって手に入れたんだろう。

 

 

キスクラでは、安堵したのか涙していたような…

暫定の技術点がアダムを上回ったので

SPの貯金で順位は上に行くかなと思いましたが…PCSが低い。

スピンとステップは伸びしろしかないので

まだまだ化けそうな駿くんであった。

 

シャイドロフの後に登場した鍵山優真選手。

熱狂でざわついていた観客席がぴたっと静かになって

アメリカの観客はすごい、と感謝。

 

 

ゆまちの演技は、私にとって予想外の展開でした。

たぶん全世界にとって予想外だったと思う。

冒頭の4回転フリップがパンクしたときは、「力み過ぎたのかな…」と。

続く4回転サルコウの着氷が乱れたときは、「サルコウは鬼門だからな…」と。

でも4Tのセカンドが2Tになって、あれっ?と違和感が。

だって、ゆまちですよ。昌磨じゃないですよ😅

途中の何気ないステップでつまづいたり、

鉄板の4Tで転倒したり「こんな鍵山選手は初めて見たな」と驚きました。

 

私たちは、鍵山選手はどんなときも落ち着いて完璧だと決めつけてしまっていますが

3枠の重圧、エースとしての並々ならぬ責任感があったのかな、と思いました。

フリーは最終的に10位。

キスクラでは、日本が3枠取れたかどうかをすごく気にしていて

取れたとわかって安堵する様子が印象的でした。

 

 

ゆまちお疲れ様でした。

総合順位は3位で銅メダル。フリー10位でメダルはすごい。

 

結果として日本男子はオリンピック3枠を獲得!

壷井選手がフリーに進めていなかったら3枠は確定しなかったし

佐藤選手が上位に食い込んでなかったら3枠に届かなかったし

鍵山選手が粘らなかったら3枠は消えていたし

ちょっぴりほろ苦く、波乱の日本男子でしたが

見事に3枠取って凱旋します!