オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

昌磨さんの記事に触発され世界トップ3のジャンプ習得をさかのぼる。

こんばんは。

日刊スポーツの記事【フィギュア】宇野昌磨さんが世界トップ3の魅力を解説/ミラノ・コルティナ五輪まで250日

宇野昌磨先生の世界選手権2025男子メダリストのジャンプの解析がわかりやすいです。

 

www.nikkansports.com

 

ざっくり私的にまとめると、

■イリア・マリニン選手は、

  • 身体能力と理にかなった技術を兼ね備えている。
  •  ジャンプの離氷でトゥをつく氷の穴が小さいのは、力を無駄に使わずコンパクトに跳んでいる証し。
  • 努力があってこそだが、選ばれしジャンプを跳ぶ逸材(?)

 

以前、マリニン君が脚に錘(おもり)みたいなものを付けて練習している動画を見たけれど、あれは幻だったのかな?最近見ませんね。

「普段の練習で錘を付けて飛んでいたら、試合で錘を外したら“軽くて楽勝”なのだろうか…」と思ったものですが。

 

■ミハイル・シャイドロフ選手は

  •  世界選手権2位。3回転半から3連続の最後に4回転サルコーを入れる離れ業。
  • マリニン君のジャンプを参考に、マリニン級のジャンパーが続々現れる可能性を示唆している。

 

■鍵山優真選手

  • 滑り始めから終わりまで緊張感を保ち、美しいジャンプと演技で観客を魅了。
  • マリニンくんが“すごい”なら、ゆまちは“美しい”

 

この記事を読んでふと、「彼らにジャンプを教えたのは誰だったのか」と再確認したくなりました。

 

 

マリニン君にジャンプを教えたのは、シングルのオリンピアンだったお父さんのロマン・スコルニアコフ氏とお母さんのマリニナ氏。(ラファもいるけれど)

その二人に本格的なジャンプを教えたのは、イーゴリ・クセノフォントフ氏です。

お母さんのマリニナ氏にジャンプを教えたのもクセノフォントフ氏。クセノフォントフ氏は、旧ソ連式のハーネス練習やビデオ解析を取り入れるテクニカル系コーチだったそうです。

彼が不慮の死を遂げた後、マリニンくんのご両親はお互いのコーチをつとめていたとのこと。

マリニン君の演技開始の姿勢とか、ふとしたときの下を向いた感じとか、お父さんに似ていると思いました。

 

そして、私が今、一番ジャンプで驚愕させられるミハイル・シャイドロフ選手。

 

 

彼はまったく力を入れずに竹とんぼのように細い軸で高速回転し、

飛距離も高さもすごいです。5回転ジャンプを跳べるのではないかと思います。

 

シャイドロフ選手がジャンプの基礎を教わったのは、カザフスタンのチャンピオンだったお父さんだそうですが(演技を見たことはありません)、

現在のジャンプは、コーチのアレクセイ・ウルマノフ氏に似ていると思います。飛距離があって美しい着氷。特に腕の引き付け方が似ている気がしますが、どうでしょうか?

飛距離は、シャイドロフ君のほうがあるかも。腕の引き付けも極限まで細い。もちろん時代が違いますが。

 

ウルマノフコーチにジャンプを教えたのは、アレクセイ・ミーシンです。

「ミーシンはいつも黒板片手に物理の授業をしていた」と、どこかで読みました。徹底した理論派。ジャンプをビデオで解析して、それを言語化してノートに書かせる…みたいな。

それこそ、昌磨くんの言う「再現性」を重視ですね。

シャイドロフくんのジャンプが安定してきたのも、言語化してノートに記録しているのかな…?

 

 

鍵山優真選手がスケートを教わったのは、お父さんのオリンピアン鍵山正和氏。

「ジャンプの軸の作り方は父の教え」と語っていましたが、

ふんわりと綿雲のように宙に留まる感じや、うっとりするような柔らかな膝・着氷までそっくりです。

正和氏が誰にジャンプを習ったのか突き詰められませんでしたが、独学で習得したかもしれないようなネット情報もあり、だとしたらすごい。

 

鍵山コーチとウルマノフコーチは、同じオリンピックに出場しています。

マリニンパパは、その後のオリンピック。

三人のオリンピアンが育てた愛弟子…ミラノまでにどう変貌するでしょうか。