オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

宇野昌磨想い出の試合②チャレンジカップ「Dancing on My Own」

こんにちは。アイスブレイブ初日が、とうとう明日に迫りました!

明日からIce Brave開幕です!

 

なんだかんだで過去プロの振り返りを書いている時間がなくなってしまいました。

 

でも、これだけは書いておきたい!

私の想い出のプログラムその②は、

フリーの「Dancing on My Own」です。

 

名古屋の満智子先生の元を離れて、一人旅に出てからステファン・ランビエールの翼の下に庇護されるまでの、

悲しくも美しく、勇気に満ち、最後は幸せに包まれた2019年、2020年の「ダンシング・オン・マイ・オウン」。

 

最初に曲名が「Dancing on My Own」と聞いたときは、ロビンさんのオリジナル版かと思い、

宇野昌磨界隈がざわつきました。「えっ、これ?」みたいな。

 

しかし、蓋を開けると、カール・ヒューゴさんによる

内省的な『Your Last Kiss』が重ねられたことで、物語が膨らむ音楽に。

さらにカラム・スコット版のボーカルが、アイスリンクにしみわたる美しさでした。

 

 

ただ、本心では、コリオやプログラム構成にどこか物足りなさを感じていたのは事実でした。

昌磨の感情も、最初は悲しみ、硬質さが前に出て、「淡泊」と評されたりもしました。

 

そして、今でも語られる、グランプリシリーズのフランス大会。

 

 

高難度ジャンプに一人挑み、激しく転倒しては氷に叩きつけられ、

それでも、照れ笑いや逃げの姿勢は一切なく、

瞳に鋭い光をたたえながら次のジャンプへと向かう姿に、

心を打たれ、勇気をもらい、涙さえ流れたのでした。

 

その後、ステファン・ランビエールと共にアルプス山脈を越えた昌磨…。

その後、振付師デヴィッド・ウィルソン師匠とステファンの忌憚ない意見交換とコラボによって細部調整が行われ、

エッジワークと上半身の使い方を徹底的に磨き、音の“隙間”を技術と感情で埋めるブラッシュアップが行われました。

 

 

その結果、ステップの方向転換やコレオのタイミングが刷新され、

観客が呼吸を合わせやすい構成に大変身。

 

もちろん、昌磨も感情を乗せやすくなったのか、

高難度ジャンプが満載のプログラムにも関わらず、

 

間の取り方、視線、手先までの流れなど、表現力が深化しました。

 

私が忘れられない瞬間は、チャレンジカップのステップで、振り返った昌磨がやさしく、しあわせそうに微笑んでいたことでした。

 

 

あの映像は、頭の中に深くしみいっていて、この先も消えることはないでしょう。

失恋は悲しいだけではない。幸せでもある。という解釈さえ、私にもたらしてくれました。

 

あのチャレンジカップでは、フラワーガールとのエピソードも含めて、

幸せがあふれていましたよね。

観客と選手が幸福感を共有するプログラムとして定着したと思います。

 

 

今回のアイスブレイブの選曲に、「Dancing on My Own」が入っているといいな。

参加型のアイスショーってことで、みんなでサビを歌っていいですか?

だめ?

 

そもそも、サビの歌詞が怪しいが

I keep dancing on my own.

ア〜イ… キ〜プ…|ダ〜ン… シン…|オォン… マァイ… オォウン…