オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

Dreams on Ice 行ってきた②坂本花織「Time To Say Goodbye」

坂本花織選手の「Time To Say Goodbye」。

最後のほう、目に涙がにじんでしまった。

すばらしい。見事、ヤバイ。

 

昨日、ブノワ・リショーさんの振り付けであることが正式に発表されましたが(かおちゃんのインタビューはフライング発表だったのか?数日の違いだけど)、

 

Instagram

 

演技を見た時点では、「振付はリショーさんらしいけれどISUにはロヒン・ワードさんと書いてある」状態。

だけど、演技が始まると、「これはロヒン・ワードではないな」と。

かと言って、リショーぽくもない。

 

例えていうなら、坂本花織の軌跡が結集したような感じ。

ナチュラルだけど力強く、腕や指先の使い方が美しい。

 

「アメリ」を演じていた頃のフレッシュな腕の動きを思うと、感慨深いものがあった。

「Baby, God Bless You」を演じたことが生きているな、とも感じました。

あの時、中野先生が「こういうきれいな曲は意識して演じないと個性のないものになってしまうよ」というようなことを違う表現でアドバイスしたと記憶しています。その後、「Baby, God Bless You」は、“坂本花織が明確に見える”プロになりました。

 

私は、「Time To Say Goodbye」が、美しい曲に乗せたさらっと美しいプロになることを心配していましたが、まったくの杞憂に終わりました。

坂本花織総決算。高貴で繊細で柔らかく、とても力強い。

 

かおちゃんとリショーさんの間では、いろいろありましたが、

4年ぶり?3シーズンぶり?にオリンピックシーズンにリショーさんに戻ってきたのは、

「リショーさんにコントロールされない」「リショー風味が全面に出過ぎない演技ができる」という自信が坂本花織とチーム・サカモトにあったのだと思います。

 

いや、ほんとに、「リショーさんの振付」って聞いても「どこが?」っていうくらい、

坂本花織本人でした。

 

リショーさんのインスタのメッセージを見ると、

リショーさんも新境地を開きたかったのかも。

K A O R I
There’s joy, trust, and a deep will to create something meaningful for this final chapter.
Thank you Kaori, Sonoko and Mitsuko 🩶

(完全意訳)

花織とプログラムづくり。喜びと互いへの信頼と、競技人生の最終章に何か意味のあるものを創りたいという並々ならぬ想いがありました。ありがとう、花織、園子さん、充子さん♡

 

そして、DOIでの演技中の表情が!

柔らかく、華やかで、満ち足りたような笑顔がこぼれ、自分の競技人生を祝福しているような、しあわせそうな表情でした。

 

これを今シーズン見られるのは、私もしあわせ。

彼女を送り出すのにふさわしいプログラムと演技だと思いました。

 

実は、女子シニアのとき、会場の音響がちょっと大きすぎると感じていました。

新葉ちゃんの「My Way」で感情移入したいのに、音が割れて聞こえて「音源を変えたほうがいいのでは」と思い、

続く百音ちゃんの「さくらさくら」も大音量で…。もしかすると、放送用に撮影していた回なので、その関係もあったのかも。

 

だけど、かおちゃんの演技は、完全にその大音量を凌駕していて、

違う部分でもすごいと思いました。

フリーの演技も早く見たい…。