オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

不可解なアイスダンスの採点

私がアイスダンスの採点について何の知識もないことをお断りしたうえで、

フランス大会のアイスダンスで「えっ?」ということがありました。

 

フランス大会は、常に順位を競い合う

イギリスのライラ・フィアー/ルイス・ギブソン組と

イタリアのシャルレーヌ・ギニャール/マルコ・ファッブリ組の対戦が注目され、

 

さらに、北京オリンピック金メダリスト フランスのギヨーム・シゼロンが、パートナーが資格停止となり解散したカナダのフルニエ・ボードリーと組んで、競技に復帰して参戦。

 

ロシアからジョージアに移籍した、エテリ・トゥトベリーゼの娘ダイアナ・デイビス/グレブ・スモルキン組も出場。

これだけでも話題が盛りだくさんですね。

 

そんな中、私が驚いたのは、優勝候補だったイタリアのシャルレーヌ・ギニャールとマルコ・ファッブリ組の得点が、とっても低かったこと。

 

彼らは、欧州選手権三連覇、グランプリファイナル連続銀メダル、

表彰台の常連だし、ミラノオリンピックでも当然、メダルを狙っています。

 

リズムダンス(RD)の『Backstreet Boysメドレー』は、突出したプロには見えなかったものの、見た目にはミスもなく、昨シーズンから劣った印象もありませんでした。

 

が、PCSがとても低く、順位も、ダイアナ・デイビス/スモルキン組の下の5位。

点数が出ると「あー、だめだこれは」という表情を浮かべて、マルコがいつもより早く席を立ってしまいました。

 

 

翌日のフリーダンス(FD)は、失うものがないと吹っ切れたのか、

本当に情感あふれるエモーショナルな演技でした。

『Diamanti』。音楽も素敵で息をのんで演技を見つめました。

 

 

観客も絶対に魅了された反応だったし、コーチも感無量の表情で拍手をしていました。

が、またしても点数が低く、マルコもさっさと席を立って退場。

 

 

「なんかPCSが低くない?」と思って調べてみました。

昨シーズン2024年のフランス大会、世界選手権、今回2025年のフランス大会のPCSの比較です。

 

 

昨年のフランス大会のフリーのPCSが低いのは、

転倒を含めたミスがいくつかあったからです。

 

そう考えると、このレベルのスケーターのPCSが

9点台から8点台に下がっていくのはありなのか?

 

彼ら以外の上位チームが、アイス・アカデミー・オブ・モントリオール所属で固められているっていうのも、多少ざわつくよなぁ…

 

これが、「今シーズンは、ギニャール/ファッブリ組のPCSを下げていきますよ」というメッセージでなければいいのですが。

 

次回は、NHK杯ですね。何かしらの対策は打ってくると思いますが、

現地組のみなさん、応援よろしくお願いします。

 

そして、優勝したフルニエ・ボードリー/シゼロン組。

RDは、急遽、曲を変えた影響もあったのか(規定に抵触?)、シゼロン先生に“弘法も筆の誤り”的なぐらつきがあったりで、パパシゼ時代とは遠い得点で3位。

 

ちなみに、先日のオリンピック最終予選会に出場したアリソン・リード/アンブルレヴィチウス組が、『I'm Too Sexy 』で2位に!

心からダンスを楽しんでいるのが伝染して、私も楽しくなっちゃう演技でした。

 

しかし、「オリンピックに出られるかどうか」というところから、ものすごい努力と進化に尊敬の念を禁じ得ない。総合3位の大金星です。

 

そして、フルニエ・ボードリー/シゼロン組のフリー。

 

左からEX、FD、パパシゼ



衣装を見て、「あれ、パパシゼ?」とびっくり。

えっ、ちょっと、これは、フルニエ・ボードリー的には受け入れられるんですかい?

 

しかし、演技はほんとーーーに、すごかった。『The Whale』。すごいすごい作品です。

心臓をえぐられるようで、言葉を失う。

どの瞬間からも目が離せなかった。

 

 

とりあえず、サクッと133.02点、出しちゃいました。

世界選手権で優勝したチョクベイのフリーが132.12点だったから、

これからどうなるのだろうか。ミラノで金メダル獲っちゃったりして。

そうしたら、シゼロン先生は平昌で銀、北京で金、ミラノで金になるな😂

 

2位のイギリス フィアー/ギブソン組は、

RDがスパイスガールズで、FDスコットランドの曲(エラ・ロバーツ)

特にフリーのプログラムが、めっちゃ好き♡

 

 

曲もコリオも衣装も笑顔も、全部好きです。

チャーミングで元気で楽しくて、エッジも効いた独自の世界を演じるのが上手ですよね。

 

結果はこちらです。

今シーズンのアイスダンス、俄然、見るのが楽しくなってきました。

グランプリ・ド・フランス2024 アイスダンス結果(上位8組)
順位 選手 合計 RD FD
1 ボードリー/シゼロン FRA 211.02 3 1
2 フィアー/ギブソン GBR 210.24 1 2
3 リード/アンブルレヴィチウス LTU 201.05 2 3
4 ギニャール/ファッブリ ITA 195.98 5 4
5 デイビス/スモルキン GEO 194.27 4 5
6 ジャード・ローリオ/ルギャック CAN 186.49 6 6
7 ペイト/バイ USA 178.68 7 8
8 ブラッティ/サマービル USA 172.80 9 7