オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

鴛鴦、普洱、熱可楽。香港で飲むとおいしいけど、日本で飲むとそうでもない飲み物3つ。

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香港に行くと、なんとなく飲みたくなるものがある。

それは、日本になくて香港だけにあるもの。そして、香港で飲むとおいしいけれど、日本で飲むとそうでもないと感じるもの。

 

鴛鴦茶(ユンヨンチャー)、熱可楽(イッホォロッ)、普茶(ポウレイチャー)の3つである。

 

鴛鴦茶(ユンヨンチャー)は、別名「おしどり茶」。コーヒーと紅茶をミックスした飲み物です。

香港人の友だちと初めて茶餐廳(チャーチャンテン:香港式の軽喫茶店)に行ったら、いたずらっぽくこう勧められるかもしれない。「鴛鴦茶(ユンヨンチャー)を飲んでごらん」。「ユンヨン」とは、広東語で「鴛鴦(おしどり)」のこと。鴛鴦茶は、コーヒーと紅茶をミックスした飲み物である。

 

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見た目は、カフェオレかロイヤルミルクティーかといった色あい。しかし、カフェオレのイメージで一口飲むと、「んんーっ??」となる。飲めないことはないと思う。「コーヒーと紅茶って、そこそこ合うんだな」と、思ったりする。

 

ただ、ドリップしたコーヒーと丁寧に入れた紅茶をミックスするわけではないから、味はあくまでもチープ。コーヒーも紅茶も粉末で、もっと言えば、業務用の缶に入った「鴛鴦茶粉末」をスプーンですくってカップに入れ、お湯を注いで混ぜている店主の姿が目に入ったりする。

 

コーヒーの苦さに紅茶の渋さが加わった味。と表現するとまずそうだが、茶餐廳(チャーチャンテン)のレトロな雰囲気の中で飲むと、まずまずである。

 

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アイスもあります。

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お土産に買いたい人は、スーパーの珈琲・紅茶売り場のあたりを探してみてください。

 

普洱茶(ポウレイチャー)は、香港人が高確率で飲むお茶です。

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日本人が飲茶レストランに行って、黙って席に着くと、ジャスミン茶が運ばれてくる。「日本人はジャスミン茶が好き」と思われているのだ。「いやいや、私はウーロン茶が飲みたいよ」という人は、テーブルを案内した店の人が背中を向けて去る前に「鉄観音(ティッグンヤム)!」と叫ぼう。さらに香港通に見られたいなら、「普洱(ポウレイ)!」と叫ぼう。さもなくば、再び現れたときには、店の人の手にはジャスミン茶の入った急須がにぎられていることになる。

 

香港人は、飲茶に行くと 「普洱茶(ポウレイチャー)」をよく飲む。コウジカビで数カ月かけて発酵させる後発酵製法で作られた代表的な「黒茶」の一種で、脂肪分解作用があるとされているからだ。

 

このお茶を飲みながら、油がたっぷり使われた点心の油分を胃から洗い流しつつ、何時間も飲茶をするのである。

 

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「香港人もジャスミン茶を飲まないわけではない」と、友人たちは言う。ただ、彼らが言うには、もともとジャスミン茶は、三流の安い茶葉を飲みやすくするために花を加えたものだった。だから、好んで飲むものでもなかったらしい。愛飲者が増えた現代では、高級なジャスミン茶も作られているけれど。

 

話を戻すと、「普洱茶(ポウレイチャー)」は、コウジカビで発酵させたものなので、飲むと、かすかにカビのような味がする。日本人は、あまり好まない味だと思う。そして、「黒茶」という名前の通り、最初に注がれるお茶は、ものすごーく黒く濃い。そこに何度もお湯をつぎ足しながら飲んでいると、やがて色がものすごーく薄くなって、「何時間、飲茶してるつもり? そろそろ帰りなはれ」の合図になるのである。

 

香港で飲茶をしながら普洱茶を飲むと、旅の気分が盛り上がって美味である。そして、「美味しいね」なんて言っていると、帰国する時に友人が大量の茶葉を持たせてくれたりする。しかし、日本で飲むとあまりおいしく感じないから不思議だ。

 

 風邪を引いたら熱可楽(イッホォロッ)

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香港では、コーラを可楽(ホーロッ)と言う。熱可楽(イッホーロッ)は文字通り、温かいコーラのこと。

 

初めてこの飲み物を知ったのは、香港映画の中だったような気がする。風邪を引いた彼女のために、彼氏が小鍋にコーラをドボドボ入れて火にかけ、刻んだ生姜とぶつ切りにしたレモンをガンガン入れて、ひと煮立ちさせる。それをふーふー言いながら飲むと、体が温まって風邪が治るというシーンだったと思う。

 

実はこれ、かなり香港では一般的な風邪を治す方法であるらしい。私も、風邪をひきかけて寒気がするときに、作ってみたことがある。なるほど、熱々のコーラは、身体の中からバブルがはじけるような感覚があって、悪くない。生姜が身体を温め、レモンのビタミンCも効きそうだ。コーラの甘みがあるので、砂糖を加える必要もない。

 

香港旅行の最中に風邪をひいたときは、熱可楽を注文してみるのもありだと思う。ただ、冷めるとマズイ。そーとー、マズイ。熱々のうちに飲まれることをおすすめしたい。

 

香港は10月がベストシーズン

6月~9月末の台風シーズンが終わると、灼熱地獄が一段落し、香港はベストシーズンに入ります。(近年は、10月に入っても台風がやってくることが多いので、油断はできませんが)。

 

街中のレストランには上海蟹入荷の垂れ幕が下がり、海鮮料理を食べに人々が離島へと向かいます。トラムの2階席やビクトリア湾をわたるスターフェリーのデッキで、心地よい風に吹かれながらぼーっとするのが、私のお気に入りです。

 

香港を訪れるなら、今の時期がベストです。

 

ツアーを選ぶときは、安さにつられて空港近くの不便な場所のホテルに泊まるコースを選ばれませんように。短い旅の時間を移動時間に取られてしまうことになります。

利便性を考えるなら、チムサーチョイやセントラル、コーズウェイベイからの距離を確認してください。

 

雑然とした雰囲気が好きなら九龍サイドのホテルを。ゆったりした雰囲気がお好みなら、香港島サイドのホテルがおすすめです。チムサーチョイは、観光客狙いのスリも多いので、特に高齢の方と宿泊されるなら、比較的治安のよい香港島サイドのホテルをお勧めします。