こんばんは。種子島ぴーです。
東京の神保町で開かれた、浅田真央さんを被写体にした、写真家川島小鳥(かわしまことり)さんの「愛の夢」展のトークイベントに行ってきました。
出演者は、川島小鳥さん、森岡書店オーナー森岡督行さん、ジャーナリストの加藤孝司の御三方。会場はビルのロビーの一角でしたが、びっしり、60人くらい(私が数えたときには)の方が集まっていて、写真集と同じようなふんわかした空気の中で大満足のトークショーでしたよ。
「フォトエッセイ『また、この場所で』を持っている人は?」という質問には、45人くらいが「はーい」。もちろん私も「はーい」。
川島小鳥さんファンが来ているのか、浅田真央ちゃんファンが来ているのか・・・「ほとんどが真央ちゃんファン?」という心配はご無用です。
だって、川島さんご本人が、熱烈な浅田真央ファンですから(笑)
ちなみに、小鳥(ことり)さんは、男性です。いろいろな写真集が出ていますが、2011年の「未来ちゃん」は、強烈な印象を残したとても素敵な写真集です。会場のスライドに映し出された写真集「未来ちゃん」のカットに、来場者から歓声が!!
雑な文章で申し訳ないですが、今日のトークショーの内容を覚えているうちに、勢いでザクザクまとめておきたいと思います。
川島小鳥さんは、大の真央ちゃんファン
「10年以上前から、浅田真央さんの写真を撮りたいと、勝手に思ってました」と話す川島小鳥さんは、真央ちゃんの大ファン。
真央さんの1ファンとして、ずっと真央さんのことを見ていて、「今、撮りたい人は誰ですか?」とインタビューで聞かれるたびに、「浅田真央さんです」と答えていたそうです。
「じゃあ、すぐに(真央さん写真集を)企画しますよ」と調子のいいことを言ってくれた編集者もいたそうですが、そのまま何事もなく時は流れ・・・
「でも、真央さんをただ見ていたかったので、写真が撮れても撮れなくても、どっちでもよかったんです」と、ふんわりした小鳥さん(笑)。
そうこうしているうちに、真央ちゃんは競技から引退し、引退会見の真央ちゃんの姿のあまりの美しさに、泣きながら見ていたそうです。
「浅田真央さんを撮りませんか?」
そして、昨年の年末、「サンクスツアーを立ち上げる浅田真央さんを撮りませんか?」という話が!!
撮影することが決まってから2カ月間は、他の仕事を断って、心の準備をしたそうです。
「あまりにきれいな方なので、精神を清めるというか。アスリートなので、写真を撮られる機会が少ない方なので、失敗できないと思いました」
真央さんが挑むなら、僕も挑まないと。
小鳥さんは、普段は人物に近い距離でポートレート写真を撮ることが多いそうです。
が、今回はアイスショーも撮影するということで、初めて長~い望遠レンズとデジカメでの撮影に挑戦したそう。
「真央さんが第二の人生に挑むからには、僕も挑まなければ」と、長~い望遠レンズを借りて来て、海に向かって撮影の練習をしたそうです。
福島と真央ちゃん
初めて真央ちゃんに会ったのは、今年の始め。「あ、本物なんだ」と。以来、できるだけ多く真央ちゃんを撮ろうと、NHKの「クローズアップ現代」の福島訪問にも同行。写真を撮られたそうです。
真央ちゃんは、2015年に福島県川俣町山木屋地区を訪れて、原発事故の影響で閉鎖されていた「田んぼリンク」を見ました。「田んぼリンク」は、田んぼに水を撒いて凍らせた青空リンクのことですね。
「真央さんは、いつも福島のことを心配していました。3年前に田んぼリンクを訪れたときに、『またここに戻ってくる』と約束をしていたそうなんです」
小鳥さんが印象に残っているのは、「田んぼリンク」にいた子どもたちの前にサプライズで現れた真央ちゃんが、いきなり本気モードで子どもたちを教え始めたこと。
「本当に本気なんですよ、子どもに対して。氷に慣れさせてから、最後はリレーをやって勝ったチームにプレゼントを出すところまで、プログラムも自分で考えたそうです」。
ここで森岡さんから、「浅田真央さんは、写真集の印税を全額、東日本大震災で被災した子どもたちを支援している“Support Our Kids”に寄付されるそうですね。そのことについて何か話していましたか?」という質問が。
それに対して、「いえ、何も。真央さんはだいたいいつも、印税を寄付しているので」と、さらっと答える小鳥さん。
そうです!!声高に言わずに、黙って寄付を続けるのが真央ちゃんの美しいところです。
表紙撮影エピソード
表紙になっている、雪の坂道を真央ちゃんがダッシュしている写真。
福島から帰ろうとしていたとき、素敵な道を見つけた小鳥さんが、「走ってほしい」と真央ちゃんに言ったら、思いのほか全力で走って来てくれて驚いたそうです。
しかも、「もう一回走りましょうか?」と、自ら2度走ることを申し出てくれたそう。そういう話を聞くと、表紙のハッピー度が増します!!
真央さんは、速い。そして、引きがある。
真央ちゃんとの仕事を一言で表現するなら、「速い」。ものすごい集中力で、“一発勝負で決める感”があり、やり直しがないので、仕事が速く進むそうです。
そして、「引きがある」。真央ちゃんの地元の商店街で映した写真に、2匹の大型モフモフ犬と一緒のカットがあるのですが、(「バランスよく食べて、心と体を整える」の章です)
特別な仕込みをしなくても、ベストショットを撮るべく、向こうから幸運がやってくる。真央さんは、そういう人なんだと。
さらに驚いたことに、「スタイリストは付いていない」そうです。テレビの撮影では、ヘア・メイクさんは付いていたそうですが、洋服は自前。
写真集の中の洋服は、黒、茶色、グレーといった抑えた色のものが多くて、私は「写真集にしては地味だな」と思いつつ、地味な色を着てもなお、薄化粧で輝きを放つ真央ちゃんの内なる美しさが際立っているなぁと思っていたのですが。
自分のことは自分が一番、わかっているということでしょうか。私はてっきり、スタイリストの意図だと思っていました。
また、撮影のとき、小鳥さんは、「こういう表情をしてください」という注文はしなかったそうです。
邪魔にならないようにご自身の気配を消しつつ、「真央さんの良さ、かわいらしさ、愛らしさ、凛々しさ、いろんな側面を撮りたいと。だって、本当に好きじゃないですか、真央さんのことが」。
展覧会に真央さんの写真を選んだ理由。
実は、今回の写真展は「テラススクエア フォトエキシビション」の第10回目で、選ばれた小鳥さんの展示は、「浅田真央ありき」ではなかったとか。
「会場であるテラススクエアに下見に来たとき、どなたでも見られるオープンスペースだったので、どんな写真を展示すれば、歩いている人を引きつけられるかを考えました」。
さらに、「サラリーマンの方々が疲れてロビーに座っているのを見て、『そうとうな輝きを持ったものを展示したい』と思ったんです。それで、真央さんしかいない、と」。
うんうん、真央ちゃんの笑顔なら、老若男女が癒されるよね。
「さらに言うと、写真集『また、この場所で』は、本のサイズが小さくて写真も小さかったので、大きくしたサイズで見てみたいという、個人的な気持ちもありました」
では、『また、この場所で』が、16センチ四方くらいの正方形に近いサイズになっているのはどうして?
「それはね、真央さんが、誰でも手に取れてかわいいので、正方形にしたいと言ったからなんです」
展覧会のタイトル「愛の夢」は、小鳥さんが一番好きな真央ちゃんのプログラムから取りました。
「『愛の夢』は、“競う”という側面を持った競技会のプログラムなのに、曲も衣装も(もちろん真央ちゃんも)、あまりに美しすぎて。僕の思う真央さんのイメージに一番近いというか」。会場のみんなも、うんうんとうなづく。
今回展示された写真の数は、27枚。真央ちゃんの年齢に合わせたんですって。真央愛が細部にも宿っております(笑)
小鳥さんが選ぶ、ベスト3カット
今回、いい写真が撮れたときは、「心の中で号泣しました」(笑)という小鳥さんが、選べないけど無理やり選ばされた写真ベスト3は、
1.エアロを抱っこしている写真
「基本、エアロさんといるときは、いつも笑顔です」と、エアロを常に「さん付け」で呼ぶ小鳥さん。
2.表紙にもなった雪の坂道を走っている写真
プリント職人さんに、「ここ3年で一番ピントが合ってますね」とほめられた。
3.サンクスツアーが終わってそでにひっ込んだときに、両手で胸の前にハートマークを作ってくれた写真。
「離れた位置から、望遠レンズで奇跡的にその一瞬を捉えられました」(会場から拍手)
撮影を通じて感じた真央さん。
「ファン歴は長いけれど、本当にいい表情が撮れると、『写真やっててよかった』と思いました」と、小鳥さん。「リンクの上での真央さんの輝きは、半端ないです」。
サンクスツアーに同行して、真央ちゃんの完璧主義にも敬服したそうです。「自分の創りたいものを、絶対に創るところがすごいと思う」。
「それなのに、真央さんは『自分に自信がない』って言うんです、あんなにすごい人なのに。今まで満足した試合は、2回しかないそうで、目指すところが深いんでしょうね」。
その満足した2回の試合とは、いつですか?
「わかりません(笑)」
それから、「周りへの気遣いがすごくて、人間力が高い」とも、仰ってました。「集中しながらも、まわりを見ている」と。
「例えば、どんなところですか?」
「うーんと。真央さんを前にして緊張している僕を、“川島さん”ではなく“小鳥さーん”と手を振って呼んでくれたこととか」。
まだまだ、時間が許せばサンクスツアーに出向いて写真を撮るという小鳥さん。
「リチュアルダンスのサンクスツアーバージョンは、かっこ良すぎ」らしいので、私もチケットが取れれば本当に行きたい。見たい。しかし、埼玉県民でも福岡県民でもないので、チケット争奪戦敗北の予感・・・(笑)。
以上、「浅田真央ファンが撮影した写真に囲まれながら、浅田真央ファンが浅田真央ファンの話を聞く会」のレポートを終了します。
なんと、4000字超えてるロングな記事になってしまいました。最後まで読んでくださったあなたは、根気強い偉い方です!!
たぶん、誤字脱字が多いと思いますが、金曜の夜に免じて御容赦ください。ではみなさま、大雨に気を付けて楽しい週末を!!