こんばんは。ロンバルデイア杯男子フリーも、
ざっくりと感想を書いていきたいと思います。
どんどん長くなっていくので、だいぶ割愛…
🔖イヴァン・シュムラトコ選手
『ニューシネマパラダイス』

無言で見入る。
SPに引き続き、フリーの曲もISUのバイオと違うけれど…。
どうしてこの曲を選んだのだろうか…と考えながら見ずにはいられませんでした。
調べてみたら、彼の故郷キーウで、
7月31日のロシアによる爆撃で、ウクライナの映画史が詰まったオレクサンドル・ドヴジェンコ国立映画スタジオが破壊されていた。
あるいは、それと関係して、急遽変更したのだろうか。
🔖マキシム・ナウモフ選手(米国)
『In This Shirt』

冒頭の4回転サルコウ、とてもとても高かった。
美しいスピン。
私には想像もできない悲しみと暗闇の中から、準備をして大会会場までたどり着ける精神力。
『In This Shirt』の1,2番歌詞意訳
私は虹の中で迷子になった
けれど今、私たちの虹は消えてしまった
あなたの影に覆われて
それぞれの世界が進んでいく
このシャツを着れば、私はあなたになれる
しばらくの間、あなたのそばにいるために
このシャツを着れば、私はあなたになれる
しばらくの間、あなたのそばにいるために
クレーンが打ち壊していく
かつて私たちが築いたすべてを
夜中に目を覚ますと
そのエンジン音が低く響いていた
痛みがじわじわと体を覆い
身動きが取れない
心に刺さった消えない棘
それは罪の意識でもあり、誇りでもある
ナウモフ君が演じたい、演じるべきブログラムしか滑れないと思うけれど、
前に辛い時期を過ごしていたアリエフが、
「歌詞の意味を練習中に聞きすぎてしまい、つらくなった」と言って
曲を変更したことがありました。
『In This Shirt』が、ナウモフ選手を守ってくれますように。
🔖佐藤駿選手『火の鳥』

えええー、駿くん、脚はもう大丈夫なの?
鮮やかな『火の鳥』。ノーミスの『火の鳥』。
驚愕の完全復活演技にスタオベでした。
SPの時とは別人のよう。
冒頭の腕の動きがすばらしい。
軽々4Lzは+2.30。
3Aは+2.13。全体的に飄々と高難度ジャンプを跳べてしまう“ジャンプの天才”が戻ってきました。スピンに伸びシロを残し、176.08。
日下コーチとキスクラで笑顔。
パーマヘアも華やかでGoodです!

🔖リュック・エコノミド選手
『Tick-Tock/Interstellar』

昨シーズンに引き続きメッセージが入った音楽と個性的なコリオ。
どういうメッセージなのか、わからなかったのが残念。
体を大きく使った動きの美しさが際立ちました。
一点だけ。正面の特等席で、スマホをずっと見ているおじさんが気になった。やめてくれ…
🔖アダム・シャオ・イム・ファ選手
『Rising The Sail』 by フィリップ・グラス

序盤は、ジャンプの軸が傾いて苦戦していたみたい。
4回転ルッツ、フリップ、トゥ、サルコウと、立て続けに成功せず。
ちょっと怖かった(転倒が心配)。
4回転5本の構成が成功すれば、
表現、バックフリップのエンタメ性との相乗効果で、
優勝争いに再浮上してくるかもしれません。
全体的に体力消耗系。見ているほうも力んでしまう演技でした。
🔖マッテオ・リッツォ選手
『Miserere(ミゼレーレ)』by ズッケロ&パヴァロッティ

ミラノオリンピックらしい選曲。会場は、ホームリンクのIcelab。
大歓声でした。
今日は、スピードはあったけれど、SPほどのキレが見られず、
動きがマッテオ君比で小さく見えてしまった。調子が悪かったのかな。
3A失敗でどこか痛めていないといいのですが…
126.76でフリーは11位でした。でも、ここが底だと思えば以降は上り調子になりそう。
最後のポーズがオリンピックっぽくてよかった。
🔖ニコライ・メモラ選手
『シェヘラサード』
衣装が豪華。背中のストーンがすごい。

3Aが美しかった~足の美しさが映えますね、アクセルは。
昨シーズンから4回転ルッツが安定していて、ものすごい得点源になってる。
駿くんをかわして暫定トップに。
そして総合3位。
この大会でメダルが獲れると思っていなかったので、
午後は別の予定を入れていたらしいです。
🔖三浦佳生選手
『ラストサムライ』

スピードがあったし、コリオも素敵。
刀剣、弓、手裏剣もあった?
完成形は鳥肌が立つプロになること間違いなし。
ジュニアでしたっけ?小さいときに演じていたときより、
年齢や生き様にはまって、深みのあるプログラムになっていると思います。
後半の音楽、盛り上がる。
🔖鍵山優真選手
『トゥーランドット』

華やかな音楽に心躍る『トゥーランドット』。
ジャンプの軸がずれても、空中で修正して降りてきて、猫膝で衝撃を吸収。
これが、曲の雰囲気にマッチして多幸感がありました。
PCSが全部9点台。
4回転2本の構成で190点台を叩き出すのは、すごすぎる。
目を引いたのは、3F+3Lo。後半のジャンプにセカンドループ!びっくり~
あと、昨シーズンとの一番の違いは、表情が豊かになったことだと思います。
ちっちゃいところで…髪型と衣装の感じが昌磨に見える瞬間があり…複雑な気持ちに…。
🔖イリア・マリニン選手
『The Ball/The Smell of the Sea』

珍しく陽気でかわいい曲がかかったと思ったら、
鍵山選手の『トゥーランドット』の曲かけ間違いでした。
本物の曲は、セリフがかぶせてあるタイプだったのですが、
この声は、マリニン君ですよね?衣装は、SPに引き続きトレーニングウェアにて。
ジャンプはマリニン君比で荒かったけれど、
度肝を抜かれたのは、
コレオシークエンスの片足上げたままのスライディング(と呼ぶのかは不明)。
こういうのが、地味に難しいと思う。
足替えコンビネーションスピンの足替えの前に、
ラズベリーツイストを入れてからの、チェンジフット。
これは誰もできないでしょう。
バックフリップも入っていましたが、それよりもこの2つのほうが他の人にできないと思いました。
頂点に立っても進化を止めないマリニン君、やっぱり怪物だ。
🔖男子最終結果
| 順位 | 選手 | 総合得点 |
|---|---|---|
| 1 | イリア・マリニン | 306.65 |
| 2 | 鍵山 優真 | 285.91 |
| 3 | ニコライ・メモラ | 265.37 |
| 4 | 佐藤 駿 | 254.14 |
| 5 | アダム・シャオ・イム・ファ | 244.36 |
| 6 | 三浦 佳生 | 233.02 |
| 7 | アンドレアス・ノルデバック | 230.37 |
| 8 | リュック・エコノミド | 229.19 |
| 9 | マキシム・ナウモフ | 223.43 |
| 10 | キリロ・マーサク | 223.20 |
| 11 | マッテオ・リッツォ | 213.32 |
| 12 | コランタン・スピナール | 194.88 |
| 13 | イヴァン・シュムラトコ | 183.48 |
| 14 | マカル・スンツェフ | 171.16 |
| 15 | トビア・オエラー | 157.06 |
| 16 | フィリップ・カイマクチェフ | 113.40 |
それから、表彰式の前に、ゆまちが何か表彰されていたけれど、
何の賞だったのかな。
人気投票?ギネス?
