オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

Newマリニン優勝、草太くんにスタオベ。深夜のオータムクラシック男子フリー

こんにちは。オータムクラシック男子のフリー、ご覧になりましたか?

初めて見るプログラムがたくさんあって、楽しかった~

特に印象に残った選手だけ、駆け足でメモります。

 

まず、トップバッターのドノバン・カリージョの『Besame』。

 

 

昨シーズンお休みしたし、ジャンプが決まらないのですが、

なーんかかっこいい。目が離せません。

美しくて見入ってしまいました。

ルックスだけでなく、所作や一つ一つのポーズが、

どこを切り取ってもフォトジェニックなのかな。

 

フィリピンのエイドリアン・ポール・セレスティーノ選手は、

最後のステップに感情が乗っていて、心が弾みました。

ネイサン風の衣装。膝がとてもやわらかい。

フィリピンのスケートをけん引していく存在になりそう。

 

5番滑走のニコライ・メモラは、

フリーも衣装も持ち越しの『サムソンとデリラ』でした。

 

 

ジュニアからシニアに上がる年に、SPもFPも持ち越しは珍しい気がします。

準備期間がなかったのか、シニアに上がってまずはジャンプに力を入れたかったのか…。

そして、とても疲れているように見えました。

 

6番滑走は、山本草太選手の『エクソジェネシス』。

「よーし、ここで、格違いの演技を見せつけて、表彰台だー!!」と、

気合を入れて応援。

 

 

冒頭の演技の入りの表情からしていい!!

数秒で、すばらしい世界観が出来上がりました。

すごく、草太君に合ったプログラム。

細かい部分のコリオも、今までにない完成度。

特に、腕の使い方が、今までと全く違う。SPとも全く違う。

 

4回転サルコウも、スコーンと美しく入りました。

十八番の壮大なイーグルも、音楽を引き立てます。

アクセル2本のパンクが、ものすごくもったいなかったなー。

 

しかし、これは、何度も見たくなる『エクソジェネシス』。

深夜に一人、スタオベしました。

キスクラでは、早くもSOTAバナーを広げるコーチ。

本人は、バナーを持つか??

持たないのか? いや、得点が出た瞬間、持ったー!!

 

端っこ、つまみました。

フリーは3位でしたが、表彰台に、あと一歩届かず。

でも、フリーで新しい世界を見せてもらえて、今シーズンも期待大。

 

第二グループは、ケヴィン・エイモズの『ボレロ』でスタート。

待ってましたー。

 

 

髪をロン毛にして、衣装は可能な限りのシースルー。

やはり、ジョルジュ・ドンを意識しているのか?!

『ボレロ』って、並みの選手が演じたら、退屈で眠ってしまうと思うんです。

でも、エイモズの『ボレロ』は、

一瞬たりとも見逃したくないから、まばたきさえためらわれます。

 

赤い手袋に包まれ、変幻自在に変わる指先、凝りに凝ったジャンプの入り。

3Aの前の入りとか、こんな疲れること、普通やりますか??

しかし、二つ目の3Aを失敗した後、

3Lzの前の助走は、ものすごーく慎重になっていて、

昌磨の話を思い出しました😝

コラントッテさんイベントの時かな??

「表現に力を入れることの一つとして、ジャンプの入りを工夫するというのも考えられるけど、それでジャンプ失敗するなら、僕はやりませんよ」っていうやつ(笑)

 

いずれにしろ、ジャンプをすべて跳び終わったあとのコリオもすごすぎて、

ケヴィンの『ボレロ』は、間違いなく傑作だと思う。

草太君を僅差でかわして、暫定トップに立ちました。

 

9番滑走は、ボーヤン・ジン!!

ボーヤーン♡ いつもと雰囲気の違う衣装で、エド・シーランの『This』。

 

 

ボーヤンがまた4Lzを跳んでる。4Tを跳んでる。

それだけでうれしいのは、なぜ?

ジャンプが決まるたびに、観客席から拍手と歓声が起こります。

北京オリンピックシーズンの祖国を背負った過酷なコンディションを見ているから、

ゆったりした曲で、 “自由”で穏やかな精神状態を映すかのように滑るボーヤンに、

癒されていくような気持ちでした。

 

何度も小さくサムズ・アップして、ジョイ・ラッセル氏と、がっしり抱き合って、

カナダで、いいトレーニング場所が見つかったなら、よかったなぁと思いました。

フリーは4位。接戦の総合4位でした。

 

10番滑走のウェスレー・チュウと11番滑走のスティーブン・ゴゴレフは、

共に母国開催の大会で、表彰台がかかっていたわけですが、

「重圧に耐えられるのは、どちらか??」と、考えながら見ました。

 

ウェスレー・チュウ選手は、『キル・ビル』他。

ジャンプが決まらず、体力も消耗してしまったようで、

フリーは8位に沈んでしまいました。

 

一方、ゴゴレフ選手も、ジャンプが決まらないところもあったのですが、

北欧の水の中を思わせる、美しい作品の世界に、ずっととどまっていました。

曲は、アドリアン・ベレンゲールの『Existir』。

 

 

後半になるにつれ、観客の歓声も大きくなり、みんな、ぐいぐい引き込まれていくのがわかります。

SPの貯金もあるので、「これは表彰台に届くな」と確信しました。

今シーズンのゴゴレフ選手は、なんか違う気がします。

ショート3位、フリー5位で、銅メダルをつかみました。おめでとうございます。

 

最終滑走は、イリア・マリニン選手。

曲は、『Andante Agitato - End Credits - “The Raid”』 by ニコラス・ブリテル。

 

 

昨シーズンのマリニン君とは、別人のようです。

冒険から完成度へ。

これほど、彼と音楽とのつながりを感じる演技は、初めて見ました。

 

曲もいい。この曲、好きなんだけど、どこかで聞いたな~誰か前に滑ってたかな??と思いましたが、ドラマの音楽でした。

「メディア王“The Raid”」っていう海外ドラマの最後に、必ず流れていたのでした。(「メディア王の子どもたちの中で、誰を後継者にするか」っていう、面白く高級感のあるドラマでおすすめです)

 

4Aは入れませんでしたが、入れなくて、全然OK。

音をゆったり取りながらの、余裕あり過ぎの3Aに、3回転に見える4回転の数々。

表現に力を入れているのもすごくわかりました。

ステップシークエンスの中のキリモミジャンプもすごい。

あれ、「バタフライジャンプ2回転ひねり」らしいんですけど、本人は「ラズベリー・ツイスト」と名付けられているらしいです。

 

 

なぜなら、ロシア語で「マリニン」は、「ラズベリー」を意味するからなんですって。

He calls it the "raspberry twist," because Malinin means "raspberry" in Russian.

 

ご両親は、当然、ロシア語を話せるわけですよね。

ってことは、マリニン君は、「ラズベリー坊や」と名付けられたわけですよね。かわいー😍

 

それはともかく、マリニン君、今シーズンは、プログラムの完成度と表現力に磨きをかけて、来シーズン、いよいよ来ますね。そして、ミラノオリンピックへ。

怪物誕生なるか?!楽しみすぎます。

 

そして、マリニン君の胸元のコラントッテ TAO が目立ち過ぎてる件。

 

 

昌磨がプレゼントしたのか、ザ・アイスのときに社長がプレゼントしたのか…

コラントッテ6Starsが、コラントッテ7Starsになりそうな勢いです。

小松社長、マリニン君は早めに捕まえないと、そのうち契約料上がりますよ。

 

ということで、

金メダル イリア・マリニン

銀メダル ケヴィン・エイモズ

銅メダル スティーブン・ゴゴレフとなりました。

 

 

見ごたえある試合でした。

フィギュアシーズンの、寝不足がまた始まりそうです。