こんにちは。アジア大会フィギュアが終了しました。
日本代表は全員大活躍のすばらしい大会でした。
オリンピックや世界選手権でメダルを獲っているような選手と
2回転ジャンプを練習中の選手(それがよくないとは思っていません)が混在していて
「アジア大会ってどういう目的だったかなぁ」と。結論はないです
さて男子シングル。
五位に入賞した佐藤駿選手、とてもいい演技でした。
SPは冒頭の4回転ルッツを3回転並みに軽々と決めて好調なスタート。
ただその後の4Tコンボとアクセルが不発で…。
ルッツの着氷で足を痛めたということですが演技中は気づきませんでした。
ジャンプは転倒と抜けがあったのですが、演技としては何か感じるものがありました。
引き付けられるというか、心が躍るというか。
なぜかと考えてみると、
演技中の目線の高さがこれまでより高くなっていた。
ギヨーム先生に振り付けてもらった直後は演技が華やかだったのですが
試合で高難度ジャンプを入れるとなると、やや内向きの演技になっているように感じていました。
今回の演技では、たぶん5cmくらい視線が上がって、彼の内側にある誠実さや音への本能的な反射があふれ出していたように思います。
全日本のあと、ジャンプで葛藤していた時期に
表現面がブラッシュアップされたのかなと、勝手に想像していました。
フリーは、4回転ルッツと4回転フリップを軽やかに決めて、
次の試合につながる演技だったと思います。
そして今大会で私がやられたのは、チャ・ジュンファン選手でした。
SPは目がくらむような演技。
アイスショーと競技会の共存で存在感が半端ないと思いました。
フリーの演技は、言葉が出ないくらいどの瞬間もゴージャス、どの瞬間もマーベラス。演じていない瞬間が一秒たりともないという驚異的な演技でした。
もしかすると、4回転ジャンプの数は規定で2、3本に制限してもらったほうが
選手の神演技が増えるのではないかと思ったり…。
スポーツだからなんとも言えませんが。
ジュンファンはここしばらくで大きく化けた選手だと思います。
オーサーの元を離れて調整が難しそうな時期もありましたが、見事にカナダ時代を超えてきました。最近演技を見るのがとても楽しみです。
優勝して母国での兵役免除になるのかな?韓国の兵役をめぐってはいろいろありますが、本人がそれを望んでいたのなら良かったと思います。
鍵山優真選手は、SPでは場違いなくらい(すみません)完璧な演技で103.81点。他国の選手&関係者がビビっただろうなぁと思いながら見ていました。
フリーは予想外の展開でしたが、4回転ルッツとフリップを投入し、サルコウも併せた4回転トリオ配置を試していたんですね。どおりでキスクラでのゆまちパパの反応も余裕でした。
渾身のステップのあとのヘアスタイルの乱れ具合がよくて、
ちょっと崩した要素を入れるとゆまちの魅力が増量されるのではないかと感じました。
魅力といえば、ミハイル・シャイドロフのSPの前に解説者が「2026オリンピックのダークホースは彼だと思う」とコメントしていて、
確かにメダルを獲る可能性はあるなと思いました。
ジャンプもそうですが、衣装も含めた演技全体がトータルで洗練されているシャイドロフ。ウルマノフ先生の美的プロデュース力もあると思うけれど、フィギュア史に残るスケーターになる気がします。
フリーはいつもの衣装の上にシャツを羽織っていたのかな?リンクが寒かったのだろか。
そういえば北朝鮮のロ・ヨンミョン選手。
私は初見なので楽しみにしていました。北朝鮮の選手で海外派遣されるということはかなり有望なわけで、もしかしてものすごいことをやってしまうのではないかと。
SPで4回転ジャンプを見たときは、もしかすると4Aも跳べちゃったりするかもと息を呑んで待ちましたが、それはなかったです。
だけど国際大会の経験がほぼないのに総合6位、駿くんの次でユドン・チェンの前…と考えるとすごい。
中国は、ダイ・ダイウェイが地元の歓声を受けてすばらしい演技を見せ、
ちょっとボーヤンのミラノコルティナを案じた私でした。
🥇チャ・ジュンファン 281.69
🥈鍵山優真 272.76
🥉ミハイル・シャイドロフ 246.01でした。
おめでとうございます。