こんにちは。温かな日差しの日曜日。日が落ちる前に出かけようかと思う種子島ぴーです。
さて、その前に、カナダ選手権男子の結果です。
3連覇を狙うナム・グエンか、キーガン・メッシングの王座奪取か??
ということで、心情的にはメッシングさんを応援していた私。
フリーの演技は、全体的にミスが多く、ややグダグダな試合展開に。
吐息のようなサドフスキーのシンドラー
誰もクリーンな演技をしていない中、まず登場したのが、ロマン・サドフスキー選手。
NHK杯でも評価の高かった『シンドラーのリスト』を演じます。
振付はマーク・ピレイ。
作品の雰囲気も含めて、この選手にとても合っているプログラムです。
安定性には定評のふるロマンさん。
冒頭の4Sを高い加点で決めると、3F、3A+2Tのコンビネーションと、
危なげなくきめていきました。
ループの軸が傾いたのを除けば、ほぼクリーンだったと思います。
後半の4S+オイラー+3Sを決めた時点で、優勝の予感が漂います。
ゴージャスなコンビネーションスピンも、情感あふれるステップも、
最後は、音楽のロマンさんの吐息のように一体化していきました。
終わってからも10秒くらい、手を広げたままのフィニッシュポーズで静止。
すばらしいシンドラーでした。
175.55でトップに立ちます。
優勝してほしい!!メッシングさん
ロマン選手の次の滑走が、キーガン・メッシング選手。
プログラムは、弟さんに捧げるガンズ・アンド・ローゼズ『11月の雨』です。
冒頭の4Tは、すごく軸がいい!! のに、なぜか転倒。
それからは、スピードがとても出ているのに、
とにかくジャンプが決まらない。
思いが強すぎるのかな。切ない…。
後半に入っても、ジャンプに手こずるメッシングさん。
しかし、氷の上で戦う彼を、観客が一丸となって後押しします。
スピンはどれも、素晴らしすぎる!!
ジャンプが決まらなくても、必死でもがく昌磨を思いだした。
なんだか胸を打つメッシングさんの演技でした。
しかし…ジャンプのミスが多すぎて…155.47
セカンドマークは全選手中1位でしたが。
ナム君、三連覇なるか??
メッシングさんの次がナム・グエン選手。
メッシングさんの優勝の可能性がなくなった時点で、優勝がぐぐっと近づいたナム君。
今シーズン好調のビートルズナンバーで、勝利に向けて滑り出します。
が、スタート前から明らかに緊張している様子。
力み過ぎたのか、大得点源である4回転サルコウを、続けて2本失敗してしまいました。(単独とコンビネーション)
必死に巻き返そうと頑張りましたが、ジャンプ全般に切れがなく、加点があまりつきません。
技術点で、トップのロマンさんに14点以上差が付いて、ショートの貯金がなくなってしまいました。
となると、ビートルズって、表現するのも難しいですよね。
結果は、155.47。
うーん。厳しい!!
最終結果は!!
ということで、ナム君vsメッシングさんと思われたカナダ選手権男子シングルは、
NHK杯で銅メダルに入った伸び盛りのロマン・サドフスキー選手となりました。
一瞬、世代交代か?!と思いましたが、ナム君とロマンさんは1歳しか違わないんですよね。
それだけ、ナム君が早くから頭角を現し、結果を残していたということです。
カナダ男子の世界選手権の枠は、1枠しかありません。
このままロマンさんが選ばれるのでしょうか?
一応、コーチともども「選ばれれば光栄」と遠回しに、しかしはっきりと主張しております。
この点差を考えると、決まりかな?
友情
失望の演技を終えて、リンクサイドでナム君を迎えるメッシングさん。
胸熱。
1位から5位まで
1位 ロマン・サドフスキー SP85.02 FP175.55 総合260.57
2位 ナム・グエン SP88.04 FP155.47 総合243.51
3位 キーガン・メッシング SP92.61 FP149.18 総合241.79
4位 ジョセフ・ファン SP82.74 FP146.45 総合229.19
5位 ニコラス・ナデュー SP73.83 FP145.27 総合219.10