3度の世界選手権女王に輝いたフィギュアスケーター浅田真央、競技引退を表明
フィギュアスケート界の象徴ともいえる浅田真央は、月曜日にブログで引退を発表しました。3度の世界選手権優勝者であり、2010年のバンクーバーオリンピック銀メダリストである26歳の浅田は(日本では親しみをこめて"真央ちゃん"の愛称で呼ばれています)、今シーズンは左ひざの痛みに悩まされてきました。
「フィギュアスケーターとしてのキャリアを終える決断をしました」と、彼女はブログに書いています。「長くスケートができたのも、たくさんの困難を乗り越えて来れたのも、多くの方からの支えや応援があったからだ」と。
とりわけ、トリプルアクセルという卓越した技によって、2005年の15歳のときに、グランプリファイナルで初の優勝を飾りました。年齢制限によって2006年のトリノオリンピックに出場することは出来ませんでしたが、日本選手権では一躍、ヒロインに。
愛知県出身の彼女は、2008年に初めて世界選手権の女王となり、2010年と2014年にも優勝しました。2014年のシーズンが終わってから1年間休養し、それ以降、最盛期の状態に戻ることはありませんでした。
2014年のソチオリンピックでは6位に終わったので、オリンピックの金メダルは、彼女が手にすることができなかった唯一のタイトルでした。そのわずか1カ月後には、世界選手権で優勝しているんですけどね。
「ソチオリンピックシーズンの世界選手権は、最高の演技と結果で終えることができました。あのとき選手生活を終えていたら、今も選手として復帰することを望んでいたかもしれません」。
グランプリシリーズでは4度の優勝を含む15個のタイトルを獲得し、(最後の優勝は2015年11月の中国杯でしたね)、彼女は10年もの間、スポーツ界でフィギュアスケートを引っ張ってきた人物です。
真央を小学生時代から指導し、女性で初めてトリプルアクセルを競技で成功させ、1992年アルベールビルオリンピック銀メダリスト伊藤みどりの師でもあった山田コーチは、こう賛辞を贈ります。
「本当によくやったね、って言って上げたい。真央は、スケーターとしてだけじゃなく、一人の人間としても魅力に溢れた子なのよ」。
真央は、日本選手権で6度の優勝を手にしたものの、昨年12月の試合では、12位という成績に終わりました。
「去年の全日本選手権を終えた後、それまで自分を支えてきた目標が消え、選手として続ける自分の気力もなくなりました」と吐露しています。
「このような決断になりましたが、私のフィギュアスケート人生に悔いはありません。これは自分にとって大きな決断でしたが、人生の一つの通過点だと思っています。新たな夢や目標を見つけて、笑顔を忘れずに前進していきたい」と彼女は綴っています。
「皆さま、本当に、今までたくさんの応援をありがとうございました」。