全米選手権で4回優勝し、バンクーバーとソチオリンピックに出場したフィギュアスケート男子のジェレミー・アボット選手が、「icetalk」に出演中(スタジオには来ず、声での出演)、突然、引退を表明しました。
フロリダから昨日戻ってきて、ミシガンにいると話すアボット選手。最近は、ヨーロッパ、日本、オーストラリア等をまわり、毎週のようにショーに出演しているとのこと。
オーストラリアでは、元コーチの佐藤有香さんと一緒に講習会を開き、いろいろなレベルのスケーターに、スケーティングの基本、ジャンプ、スピン、音楽などあらゆる面を指導したそう。
今週末は、コロラド・スプリングスで開かれる「Aerial Figure Skating Team Jump Challenge」にリーダーとして出場する予定。
この競技は、それぞれキャプテンと全米トップクラスに位置づけられた女性選手2名、男性選手2名、ペアからなる3つのチームで競われる模様です。
などなど、最近のアメージングな活動を活き活きと語るアボット選手。
続いて、司会者がアボット選手のママの話題に触れます。
「君のママは突出した"スケートママ"だよね。長い間、選手たちのことをブログに書いて、すばらしいライターでもある。君にスケートのキャリアを続けてほしいと望んでるだろうね、"スケートママ"を続けられるから」。
それに答えてアボット選手、
「あはは。彼女は個性的だよね。アリソンの性格は、、、彼女が望む幸せは、、、その前にまず、言っておかなきゃ。 I have never talked about a retirement officialy, but you can hear it first .(正式に引退を表明したことはなかったけど、君に最初に伝えるよ)。Nick McCarve(司会者), これは君のスクープだよ。 I am officially retiring from competitive skating.I'm not going to be competing this upcoming season, and I am going to move on to other things.(正式に競技から引退します。次のシーズンの競技会には参加しません。別の道に進みます)」。
と、突然告白。
しかし、いろいろなところでスケート自体は続けるので、「僕のスケートが見られなくなるって寂しがる必要はないよ」とのこと。
「どうして引退を決意したのか、どんなふうに決心したのか? 」という質問に対しては、
「たくさんの人と時間をかけてたくさん話をした。多くの涙を流したし、お酒(赤ワイン)も必要だった」。
「ソチの後、トレーニングの方法や技術的なこと、スタッフを変えて前向きなチェンジをした。それは、今でも役立っている。でも、次のシーズン、なんか疲れ切って、ちょっと休養したくなったんだ。それで2016年シーズンは自分がどうすべきかをすごく考えたよ。オリンピックシーズンも近づいてきたしね」。
複雑な胸中を乱暴にまとめると、
4回転トゥループやサルコウを跳べるように練習して、毎朝起きてトレーニングをし、ダイエットしてという生活が空虚に感じられ、復帰しようという自分の考えが表面的なものだったと感じられた。スケーターとして自分が目標にしていることはプロとしてもできる。だったら、今が引退のときだと思った。2年間休養して、長い時間をかけてようやく決断できたので、今は爽やかな気分。
みたいな感じでしょうか。正確に伝えられていないと思うので、詳細はアボットさんが後日、雑誌等で語る内容を確認してください。
長い手足と美しいスケーティングが印象的だったアボット選手。私の中では、オリンピックなど大きな大会で、なかなか実力が出し切れず、キス&クライで佐藤コーチに慰められている姿が記憶に残っています。
プレッシャーから解放されて、ショーで美しい滑りを見せてくれると思います。