こんにちは。ロステレコム杯のネイサン・チェンのSP「Nemesis」に、すっかりやられてしまった種子島ぴーです。
ジャンプは完璧ではありませんでしたが、作品としては完成に近づいているのではないでしょうか。何度見ても、あきません。
ベンジャミン・クレメンタインもツイート
使われている「 Nemesis」は、英国の歌手ベンジャミン・クレメンタインによる2015年発表の曲です。
難しい歌詞ですが、ざっと乱暴に概要を訳すと、
「約束は破られ、手ひどい天罰が与えられる。
おまえのために彼女を捨てたのに、おまえは俺に同じことをするのか?
覚えとけよ、人生はつじつまが合うんだ。
自分が扱われたいように、他人を扱うんだな(さもなくば、人にやったことが、同じように跳ね返ってくるぜ)。カルマだよ、カルマ」
って感じの、失恋して、彼女を哲学的に小難しく責める歌のようです。ベンジャミンさん、解釈が違ってたらすみません!!
競技前に、本人がネイサンに向けてツイッターでコメントしています。
@nathanwchen Really wish I could make it at Rostelecom Cup. I dream to see your art live. That will be the dream. Blow 'em away Champ!
— Benjamin Clementine (@MrBClementine) 2017年10月21日
ネイサン・チェン、まじで、ロステレコム杯での成功を願ってるよ。君の作品をライブで見れたらなぁ。夢だけどね。一発ぶちかましてくれよ、チャンプ! -----ベンジャミン・フランクリン
みたいな感じか・・。ベンジャミンさんの人となりも知らないのに、テキトーな雰囲気で訳して申し訳ない。
ブリティッシュ・ユーロ解説翻訳
演技がとても気に入ったので、ユーロスポーツの解説を訳してみました。
聞き間違い、誤訳があったらすみません。そこは流してください。
解説 サイモン・リード クリス・ハワース
光り輝く才能を持ったアメリカの青年です。
四大陸選手権の覇者。ヘルシンキの世界選手権では、6位という残念な結果でした。
平昌オリンピックでのメダルを目指す、ソルトレイクシティ出身の18歳の若者。ネイサン・チェンです。
シェイ=リーン・ボーンによる、独特で風変わりなコリオグラフィー。
ネイサンは、2本の4回転を組み込んでいます。最初は4回転ルッツ。
Oh, yes 4回転ルッツ+3回転トゥ
ルッツはパーフェクトなテイク・オフではなかったけれど、しっかりまとめました。
♪ふふふふぅ~う~う~♪
( 美しいキャメルスピン~「♪ darling」で指差し・・このあたり、今後の試合では「キャー」の悲鳴がほしいところ。~後半の演技へ)
4回転フリップをプログラム後半に残して、難度を上げています。
(4回転フリップ)
ぉホッ ちょっぴり傾いたけど、問題はなさそうだね。
クェッ やってのけたね。
(トリプルアクセル)
お゛ー
トリプルアクセルにちょっと手こずったね。
苦手とされているジャンプをパスしました。
♪ネメシッスィ~ズ ネメシッスィ~ズ♪
あ~なんてクールな動きなんだ。ステップシークエンス
♪カルマ~ カルマ~♪
(恐ろしい歌詞に乗って、力強く悠然としたステップシークエンス)
チュッ♡ コンビネーションスピンの入りが、すばらしく音楽のタイミングと合っている。
(リンクサイドをバシッと叩いて喜ぶアルトゥニアンコーチにズームイン)
ただただ素晴らしい!! 音楽はベンジャミン・クレメンタインの「Nemesis」でした。
この若者を7カ月前にヘルシンキの世界選手権で我々が見た時とは、今や、まったく別人。すべてを兼ね備えたスケーターになっています。前は、なんて言うか、ジャンプをするために氷の上を動いているようだったけど、今では氷の上で全く違う動きをしている。まったく違うよ。
ははは、音楽のチョイスがとてもユニークで、僕らが聞いたことがない唯一無二のものだ。今日、競技会で聴いた「アベマリア」(ミーシャ・ジーの曲)とか「仮面舞踏会」(ドミトリー・アリエフの曲)といった、ありふれた曲と違ってね。
彼は、この競技会で最年少の競技者ですが、成熟度や曲の解釈へのアプローチがこんなにも進歩して改善された演技を見せました。
(ジャンプのリプレイ)
テイク・オフするときのアウトサイド・エッジを見てください。空中でのポジションは、身体がしっかりと締まっていて、回転が足りていることは疑いようもない。
重箱の隅をほじくるなら、着氷した後のランディングがそれほど流れていない。羽生結弦が4回転を跳ぶときは、通常、ランディングがもっと流れる。それが、GOEに+3を付けられない理由なんだ。
これは、4回転フリップ。フリーレッグが早くタッチダウンしたことで、実施点でマイナス1点をジャッジから受けるだろう。
ウォーミングアップでも苦戦していたから、ちょっと迷いがあったんだろう。だけど、よくこらえたよ(彼はファイターだ)
サイモン、君が言ってたように、彼はアメリカで冬季オリンピックの金メダルを期待される最有力選手で、スポンサーや広告出演が増え始めてプレッシャーが彼の肩にのしかかっているだろう。けれど、この演技を見る限り、彼はまったく動じていないように見える。彼は、挑戦と期待のバーを上げているよ、まったくね。
そうだね。(ここからはジョークです)なぜなら、思うに、スポンサー契約に表彰台に乗れば報奨金が出るって書いてあるんだろうね、ははは、5倍、20倍になるって。
そっかー(笑) だから、プレッシャーを感じるんじゃなくて、わくわくしてるのかもね(笑)。本当に、僕は本当に思い切りコリオを楽しんだよ。大事なシーズンにコリオグラファー シェイ=リーン・ボーンによって生み出されたユニークで興味深い要素のあるプログラム。ステップシークエンスで、つま先を逆方向に切る本当にユニークな動き。すばらしいスタッフ。
(キス&クライ)
ムギュー くっ苦しい~ 選手以上に喜ぶアルトゥニアンコーチ。圧死寸前のネイサン。(これは、FSの後ですね)
傍らには、アルトゥニアンコーチがいます。現在のトップは、ドミトリー・アリエフの88.77点です。
彼は、100点を超えたよ。(100.54点)
今年の四大陸選手権で出した彼のベストスコアには及びませんが、ネイサン・チェンがトップに立ちました。
(この後に演技をする)羽生とコリヤダが、超えるためのベンチマークになる点数です。
アメリカがリードしました。
ベンジャミン・クレメンタインもインスタで祝福
Congratulations @nathanwchen! Your artistry is beyond, Champ!
おめでとう、ネイサン・チェン!きみの芸術性は、ハンパないよ、チャンプ!
みたいな感じか・・。またまた、ベンジャミンさんの人となりも知らないのに、テキトーな雰囲気で訳して申し訳ない。
しかし、ネイサンのPCS低いね
ネイサン・チェンが、フリーでも勢いのある演技を見せて優勝したわけですが、フリーで2位だったり、危うく優勝を逃しそうになったり、解せない印象を受けた人もいるのではないでしょうか。
少なくとも、私は「???」でしたが、報道を見る限り、「ネイサンがSPの貯金で逃げ切った」という論調ですね。さらにいえば、優勝したネイサンの存在、薄っ!! (笑)
私が疑問に思ったのは、ネイサンのプログラム・コンポーツネンツ・スコアの低さ。シロウトにも分かりやすいところで言えば、「演技力」とか「曲の解釈」とか、なぜこのように低いのか?
たとえば、「曲の解釈 Interpretation of the Music」は、1位のネイサンが8.89で2位の羽生選手が9.36。ネイサンのこのプロに8.25付けてるジャッジはどういうつもりなのか? 羽生選手のファンといえども、当然とは思えないはずの点数の差(断言)だと思う。
昔から、PCSは「ベテランほど高くなる」とか「何度も試合に出ることでジャッジの評価が上がっていきます」とか、わけかのわからない解説がされてきた。かと思えば、休業明けの選手にいきなり高得点が付けられたり。体のいい「調整点」ですよね。
こういうことをするから、フィギュアスケートのファンが純粋に競技を楽しめないんだと思います。
まさに、♪ネメシッスィ~ズ ♪カルマ~ ですよ。
長い記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました。