オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

ヘルプマークを付けている女性をヘルプして衝撃を受けたこと。

こんばんは、種子島ぴーです。今年最後の一日に突入しました。

4月にブログを始めてから、丸9カ月が過ぎたんですねー。何度もブログを見に来てくださった方、ありがとうございました。 来年も、マイペースでブログを続けていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

さて、ブログを始めてすぐに、ヘルプマークについての記事を書きました。

ヘルプマークってご存知ですか?

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外から見えない心身の病気や障害を抱えた方をサポートするための赤いタグで、東京都が推進し、全国に広がりつつあるものです。 

 

記事を書いた当時は、あまり利用している人を見かけることはなかったのですが、最近は電車内で、かばんに付けている人をたまに見かけるようになりました。

 

さて、一カ月ほど前のこと。

駅で電車を降り、改札に続く階段に向かっていると、斜めがけにしたショルダーバッグと小さなキャリーバッグに、ヘルプマークを一つずつ付けて階段を上がろうとしている女性が目に留まりました。

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40代でしょうか。とても小柄な女性でした。

 

私の友人も、退院直後に会社に行くとき、荷物を持つ体力がなかったので、ヘルプマークを付けたキャリーバッグに書類を入れて運んでいました。

エスカレーターもエレベーターもない駅で、「どうやって階段を下りようか」と迷っていると、駅員さんが走って助けに来てくれて、感動したと話していました。

 

その記憶があったので、私も反射的に駆け寄って、女性に声を掛けました。

「荷物を上までお持ちしましょうか?」

女性は軽く会釈をして、「大丈夫です」と答えました。

 

無理強いしても悪いので、私はいったん通り過ぎました。

でも、気になって見ていると、乗降客が誰もいなくなった階段を、女性は一段一段、キャリーバッグを持ち上げながら上っていました。

 

そのまま立ち去ることはできない気がして、私は階段を下まで戻り、再び声を掛けました。

「やっぱりお持ちしましょう」。

「すいません。お願いします」と言われ、キャリーバッグを持ち上げた瞬間、驚きました。

 

羽のように軽いのです。

 

何も入っていないのではないかと思いました。

それほど軽い荷物を、この人はキャリーバッグに入れて引っ張らないと運べない。それほどたいへんな病気なのでしょう。

 

階段をのぼりながら、ぜーぜーと空気の漏れるような音。

女性が焦らないように、ゆっくりゆっくり、一緒に階段を上がりました。それでも、健常者の私のスピードは、速かったかもしれません。

 

「彼女のペースを崩してしまったのではないか?」

日頃、親切をすることに慣れていないと、あれこれ考えてしまうものです。

 

ヘルプマークを付けている人の症状の重さ、たいへんさを、思い込みで判断してはいけない。もっと積極的に手を差し伸べようと、思った出来事でした。