こんにちは。誰も続きを待っていない気がしますが、とりあえず「Heroes & Future 2018 in NAGANO」のレポート続編を書こうと思う種子島ぴーです。
★写真をGettyimagesさんからお借りしていますので、写真に広告が表示される場合があります。
「長野オリンピックのレジェンドたち」
ノービス、ジュニアの選手たちの演技が終了したところで、第二章は「長野オリンピックのレジェンドたち」。(←タイトルはうろ覚えです)
会場モニターに、荒川静香、本田武史、エルビス・ストイコ、マリナ・アニシナ&グェンダル・ペイゼラ、フィリップ・キャンデロロ(敬称略)のインタビュー映像が流れ、長野オリンピックの想い出を語った後に、演技へ入るスタイル。
スケーターたちの衰えが目立ったらどうしようかと心配していましたが、想像を超える、すばらしい企画でした。メダリストを侮るなかれ・・・というか、もう滑ってない人は出てこないか。
荒川さんは、ビデオのみの参加。
荒川さんは、目標であったオリンピックに母国開催で出られた喜びと、イベントの大きさに対する畏怖みたいなものを語っていらっしゃったと思います。
また、会場ボランティアの方々から声をかけて応援してもらえた想い出なども。当時の演技のビデオが一部流れました。「そうそう、荒川さん、あんな感じだった!」。当時、フィギュア日本女子は世論の関心が低くて、一人静かにテレビで見た記憶があります。
日本男子4回転ジャンプの歴史を創った男のアランフェス。
続いて、本田武史によるソルトレイクオリンピックのフリー「アランフェス協奏曲」。「本田武史と言えば、アランフェス。アランフェスと言えば、本田武史」ということで、本人が作曲して振り付けして、長野を始めすべての試合で滑っていたと思ってましたが(笑)、これはソルトレイクオリンピックのときの曲。
振り付けはローリー・ニコルで、作曲はホアキン・ロドリーゴ。衣装も、本田武史と言えばこの衣装・・・と思うくらい記憶に刷り込まれていましたが、オリンピックのときは別の衣装ですね。記憶って刷り変わるから恐ろしい(笑)さすがに4回転は跳ばなかったけれど、美しいスケーティングは健在で、もちろんスタンディングオベーション。
以前、「4回転ジャンプが跳べなくなってしまう自分への悲しみ」みたいなことを語っていたのを思い出して、少し切ない気分に。
本田氏15歳、長野オリンピック。映画「エル・シド」より
ビデオでは、オリンピック村での生活が楽しかったことも話されていました。
巧い、巧すぎる!驚愕のストイコ王
ビデオの中のエルビス・ストイコ氏は、今回、もっとも、長野に対する感情が溢れ出ている人のように見えました。20年ぶりに戻ってきたそうです。
直前の世界選手権で金メダルを取って、オリンピックでも金メダルを取らなくてはいけないというプレッシャーがあったことも話されていました。(2大会連続銀メダル)。
「オリンピックでは、怪我をしてエキシで演技を披露できませんでしたが、20年ぶりに今日お見せできてうれしい」みたいなことをおっしゃっていました。あの時は、足の大怪我を隠して出場していたけれど、表彰式のときは、足が痛すぎてスケート靴がはけず、スニーカーで出たんですよね。
ショーの演目については、申し訳ないことに、曲名の記憶が抜けています。もしかして、長野で披露するはずだったEX?? だとしたら、エモーショナルすぎる・・・。
曲は不明ですが、内容は鮮明に覚えています。とにかく巧い、巧すぎるスケーティングでした。ジャンプは高く、移動はなめらか、ステップでは様々な技巧を「ちょちょいのちょい」という感じで見せてくれるのですが、あんな足技ができる人はいないんじゃないかと思いました。
最後のスピンなんて、現役選手の誰よりも高速だったと思います。
あの昌磨よりも速かったと思う。
しかも、なんというか、滑ることに対する謙虚で真摯な想いが伝わってきて、まさに、「スケートの王様」でした。年齢をカッコよく重ねた人ですね。
長野OPのときは、大人気キャンデロロと超絶美男子イリヤ・クーリックに挟まれて、ストイコは分が悪かった。どういう視点でスケートを見てるっちゅーねん!!という批判もあると思うが。
20年経っても現役に負けてないアニシナ&ペイゼラ
マリナ・アニシナ&グェンダル・ペイゼラ組は、長野で銅、ソルトレイクで金メダルを取ったアイスダンスのペア。
実はワタクシ、長野でのお2人の記憶はゼロです。すみません。ソルトレイクでは、例の採点スキャンダル(アイスダンスとペアのメダルの色をめぐって、ロシアとフランスでバーターしたのでは疑惑)に巻き込まれた方々ですね。
お2人の演目は、「フラメンコ」。これが、素晴らしいのなんのって!! 〝フラメンコ風アイスダンス〟でなく、男性の細やかなステップなど、氷をこれでもかと削る本当のフラメンコなんです。2002年に競技から引退したにも関わらず、現役かと思うほどキレキレの動きで、肉体的な衰えも感じさせない演技。
「今、競技会に出ても、そこらへんの選手より高得点だろう」と毒を吐く夫。今回も、ブログを読んで宇野昌磨ファンになった夫を連れて行きました。
しかも、グェンダル・ペイゼラって、ものすごーく色男風ですよね。
そして、このペアは、「女性が男性をリフトする」という得意技を持っており、フィナーレでも、マリナがグェンダルを抱えて、すいーっと滑っていきました。マリナの腕力がすごいのか、グェンダルが軽いのかは不明(笑)
衰えたと見せかけて、最後にどかーんのロロ様。
第二章のラストは、長野オリンピックで女性ファンの人気が大爆発した、お待ちかねフィリップ・キャンデロロ。いやー、あのときはすごかったですね。三銃士の剣さばきを取り入れたステップは、心躍るすばらしいもので、観客の喝さいと悲鳴がまだ耳に残っています。
私の記憶では、競技での演技に色気や軽妙洒脱さを取り入れた初めての男子選手は、キャンデロロでした。「今でも、訓練を続けているので、三回転ジャンプも跳べるし、キャンデロロスピンも、バク宙もできるよ」と、ビデオで語るロロ様。素晴らしい!!
となれば、曲はもちろん「三銃士」。
衣装もオリンピックと同じだったけど、サイズのお直しはされているでしょうな(笑)
で、ジャンプも跳ぶし、キャンデロロスピンも披露したくれたのですが、もっとも多用した技は「お辞儀」。三銃士の映画でも、素敵なレディに会ったときに、手をクルリと回してうやうやしくお辞儀をしますよね。あれを客席に向かってやるたびに、「キャー」「キャー」と悲鳴が起きる。オリンピックの再現です。
で、あっちで「キャー」、こっちで「キャー」って、何回やるねん!!と突っ込みたくなった頃に、三銃士ステップ。さすがに短縮版だったので、「やはり、年月は経ったなぁ」と感じていたら、いきなり氷の上で高さのあるバク宙。ははっ、参りました~(笑)やはり、この人は、エンターティナーですなー。
そんなわけで、誰もがすばらしい演技を見せつけてくれた大満足の第二章。スタンディングオベーションしっぱなし!! この時点で、相当に盛りだくさんのアイスショーとなっておりました。
そして、この備忘録は本当に書き終わるのか。
読んでいる人がいるかどうかもわからないし、あと1回くらいで終了したい。